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電子書籍でも購入できるようななったそうなので、未読の方には朗報ですね。
尾上さん2作目ですが、前作よりも文章が読みやすくなってます。
硬質さが程よく抜けて、微妙にコメディタッチなのが尚良し。
元ヤクザ×訳あり僧侶という、とんでもCPですが、攻が
ヤクザになった経緯があまりに不憫で……。
不幸もここまで重なると、お祓いでもしてもらった方が
いいんじゃないの?というレベルの転落人生劇です。
それでも生来の人の良さから、この攻は底抜けに明るく
人を惹きつける魅力を持ってます。
受は心中未遂をした訳あり僧侶ですが、これがもう死ぬほど
ネガティブでじめっとした兎に角根暗な性格で……。
読んでる方がじめじめじめじめしてて、何この湿度の
高さは、というくらいにじめっとした性格です。
後ろ向きもここまでくると、後ろ頭はたいてやりたくなる
ような感じですが、そんな受に惚れた攻は、それはもう
気の毒なほど一途。
好きになった相手が生まれも恵まれず、心中した恋人の
ことを延々と思い続け罪の意識に苛まれ。
度を超した後ろ向き男を、ひたすらその大きな度量で包み込んで
あげる姿がいじらしいです。
終盤の展開はぞっとするものがありましたが、無事に二人が
くっついてくれてほっとしました。
先が気になるので、買ってた同人誌を続けて読もうと思います。