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小児癌で無くなってしまった女の子の物語です。小学校に何とか入学し、クラスメートたちと一緒に過ごすことができた数ヶ月間の出来事が、優しい語り口で描かれています。子ども向けの書かれ方をされた本ですが、「命」「死」ということを子どもに教えるのに良い本と思います。大人が読んでも、もちろん、涙がにじみます。
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手にする機会があって読んだ。
ぼくは、水木哲平という人形です。
「サトパン先生」の一年二組の教室にいます。
このクラスには、神経芽腫という病気とたたかっている、あきこちゃんがいます。
昨年末に亡くなった宮川ひろさん。
ご自身も教員だったそうで、小学校の雰囲気に満ちたお話です。
まっすぐな文章で、とても読みやすいです。(こんな文章を書けるようになりたい)
最後の方は、読んでいてぼろぼろ泣いてしまいました。
板橋区立大山小学校の実話が元になっているそうです。
どんなに体がつらくても、みんなといっしょがいい あきこちゃん。
心と体がばらばらになってしまいそうなあきこちゃん、計り知れない思い、いたたまれません。
それでも、「かっぱ」のことばあそびうたや、『ねずみくんのチョッキ』ごっこ、どろんこあそびからのカレー、遠足、とても楽しそうで幸せな時間でした。
あきこちゃんはきっと、あっこ星で「くじらぐも」に乗れたでしょう。
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小学2年生のときに担任の先生が帰りの会で毎日少しずつ読んでくれました。
先生が泣きながら読んでくれたことと、本の内容が印象的で読んでくれた後も何度も図書館で借りて読みました。
そんな私は今、小学校の先生です。本の中のさとパン先生のように明るく前向きな先生、2年生のときに読んでくれた優しかった先生のような先生を目指して日々頑張っています。
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小児がんのあきこちゃんとそのまわりのみんなの話。
サトパン先生(佐藤先生)は、このごろ不安そう。
なぜなら、お父さんを亡くした子供と、
重い病気の子供がいるクラスの受け持ちになってしまったものですから…
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今年の1年2組には、重い病気を持った(小児癌の神経芽腫)明子ちゃん、数日前にお父さんを亡くした大介くんがいます。
今年のクラスはどうやって行こうかと悩む佐藤正子先生、渾名はサトパン先生に、旦那さんと娘さんはいいます。「どんなことでもみんなを抱き込んで、その大変なことに自分を育ててもらってきただろう」サトパン先生もどっしとした気持ちになります。「そうね、明子ちゃんや大介くんの力を借りてクラスを育てていけばいいのよね」
サトパン先生は、クラスに「良い言葉のシャワー」をたくさん降らせることにします。入退院を繰り返していた明子ちゃんも、初めての体験をたくさんして、いつも笑顔を絶やしません。
そんな明子ちゃんをみて、クラスのみんなも毎日成長していきます。
しかし明子ちゃんの病気は進み、入院して長くおやすみしなければいけなくなり…。
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語り手は、サトパン先生のお守りである水木の木で作られたお人形の「水木哲平」です。座敷童子ならぬ教室童子としてずっとサトパン先生の教室で暮らしています。このお人形目線というのが、子供の気持ちにも、大人である先生や両親の気持ちに寄り添い優しい語りです。
「優しい言葉のシャワー」は子供の生命力を育み、自分は存在していいという自信をつける。お話は悲しいことが訪れますが、その後の人々の心に残ったものもしっかり書かれています。
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96年に出版された本なので、テープレコーダーだったり、クラスで葬儀に参列したりと時代を感じる部分はあるが、テーマは古びず訴えるものがある。こんなに良いクラスを作れた取材先の佐藤先生はすごいと思う。