投稿元:
レビューを見る
冷戦終了後のロシアでは何が起きていたのか。日本のマスコミはあまりまともに報道しない。ソ連崩壊から今までのロシアや中央アジアなどの情勢が、非常に分かりやすくまとめられています。プーチンの伝記、ロシアの歴史というよりは、この20年の世界の動きと今後の世界の動きが手に取るように分かる。証拠を示さないとトンデモ本と思われしまいそうなので、著者は新聞記事などを多く引用しています。日本の報道は基本的に欧米の偏った視点であり、ボーッとしていると洗脳されてしまう。平和ボケした我々も、そろそろ目を覚まさなければならなくなりそうです。
投稿元:
レビューを見る
プーチン大統領の軌跡をたどりながら、世界がいかに国益と実力のせめぎあいで動いているかを赤裸々にし、明確な解釈を示した本。
アメリカが以下にして一極支配を維持しようと画策しているか。
プーチンのロシアが、いかにしてアメリカの一極支配を切り崩そうとしているか、また、アメリカからの逆襲に応酬してきたか。
誰でも目にしているはずの、一般紙の記事を根拠にすえ、国際政治の容赦ない確執を見事に描いている。
いつもながら、明晰な分析力に脱帽。
(以前ほどセンセーショナルな文体ではなくなってきたところに、著者本人の成熟を感じる?)
■大統領就任から第1期:国内に絶対権力を確立した。その容赦ない闘いぶり
・地方、議会の権限抑制→中央集権化
・新興財閥(政商)の追い落とし
・マスコミ支配
・資源産業支配
■第2期:アメリカの一極支配を切り崩しと、アメリカからの反撃撃退
・ロシア石油産業へのアメリカ浸透を排除(ユコス事件)
・旧ソ連各国でのカラー革命を失敗へ(ベラルーシ・ウズベキスタン)
・中国との連衡、イランへの後押し
・アメリカのグルジア切り崩し排除(グルジア戦争、南オセチア、アブハジア独立承認)
・ドル基軸通貨体制の切り崩し(石油のルーブル建て決済)
■メドベージェフの時代:アメリカへの歩み寄り
・リーマンショックと石油価格暴落
・オバマ政権
■そして、再びプーチンの時代:アメリカの覇権追い落とし
投稿元:
レビューを見る
噂には聞いていたけど、やっぱりプーチンは凄かった。日本にも、自国の為に長期の戦略を立て、安易に大衆に迎合せず、改革を成し遂げる指導者が欲しいな。残念だけど、米中露とは格が違い過ぎる。
投稿元:
レビューを見る
世界政治感を大きく覆し、如何に自分が行う情報収集精密度が低いかを痛感した。世界や政治に対する見方が大きく変化し、情報収集の仕方が覆りそう。意識を変化させる事が出来る名書です。
投稿元:
レビューを見る
本書の帯に「あなたの価値観は一変するとの」記載がありますが、人によってはその位の衝撃を受けそうな本です。
モスクワ在住の筆者は、西側諸国とは全く異なる視点で世界情勢を見ており日本のメディア(特にテレビ)を見ている人にはそんな裏事情があったのかと驚かれる内容が書かれています。
イラク問題、シリア問題にしても「中国・ロシア」と」「アメリカ」の抗争の延長であると考えれば何を目的に闘っているのか裏事情が読めてくるので恐ろしいものです。
作者の意見を丸呑みするのは少し危険かもしれませんが、ご存知のように今年程アメリカ大統領選挙をはじめとして世界の首脳が変わる選挙が起こる年はありません。今年、来年以降の世界が起こるか興味のある方は読んで損のない本と思います。
投稿元:
レビューを見る
いつもメルマガで読んでいる内容なので目新しさはなかったが
ソ連崩壊からプーチンが権力を握るまでの過程は勉強になった。
北野さんの本はおもしろい
投稿元:
レビューを見る
プーチンってすごいよな~と、ウスウス感じてはいたもののここまでの人だったとは・・・。2000年ごろロシアで財閥解体やらなんやらというゴタゴタがあったのはニュースで聴いていたのですが、いかんせん、ロシア人の名前が覚えにくくつい受け流してしまっていました。この本のおかげでかなりすっきり理解することができました。
落ちるところまで落ちると、こういう人が現れて国を救うんですよね。日本も昔はそうだったんでしょうねえ。
プーチン礼賛に偏った本ではなく、日本から見たロシアのこれまでと今後という内容になっています。
集英社の力量とブランドへの意地が感じられます。
とてもわかりやすく、ロジカルに書かれています。政治経済の勉強をしたことのない人にも読めるように、ロシアの統治のしくみや米ドルの強さなどもしっかりページを割いて説明してくれています。図解も多く、理解を助けます。
1600円は激安です。4800円の価値ありです。
原田君も見習ってね。
投稿元:
レビューを見る
著者が再三言っているように本書は陰謀史観の本ではなく、20世紀後半以降から現在までの世界情勢を主に石油利権の観点から読み解いた本です。で、このような観点から現象を眺めると、全てが恐ろしいくらい辻褄があってしまう。
ゴルバチョフがなぜ米欧で人気が高く有能とされているかは、直接的な利害関係によるのだと初めて理解しました。
でも私としては心情的にプーチンに好感を持ちました。
現在の日本みたいに人を良くしているばかりでは世界に通用しないってことがはっきり分かる本です。
投稿元:
レビューを見る
おそロシア・・・。が、KGB出身のプーチン、政治手腕が凄過ぎます。連載再開したマスターキートンあたりのネタになりそう。最近の映画のMI4でもトム・クルーズがクレムリンを爆発させてましたしね。
投稿元:
レビューを見る
読了:2012/09/18
非常におもしろかった。
「プーチン最後の聖戦」を読んで-1: 子羊通信
URL : http://zaakai.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/-1-9bde.html
※情報追加 /2013/4/5
海外に利益を持ち出してしまう、プーチンはそのようなユダヤ人経営者を脱税で逮捕して牢屋にぶち込んだ。
- 株式日記と経済展望
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/e46033d173ba5144811bfb37d3334d75?fm=rss
投稿元:
レビューを見る
詳しく、しかも分かりやすく書いてあるのが良かった。著者は「読みやすさを犠牲にして……」と書いていたけれど、読みにくいとは全く感じさせない文章だった。
私がこの本を読もうと思ったのは、プーチン政権の今後、メドヴェージェフがこの4年間に行ったことを知りたかったからだ。2000年からの8年間のことは、他の本を読んで少しは知識があったため、あまり気にしていませんでした。
読んでみてまず思ったのは、メドヴェージェフってこんなにアメリカのことが好きだったんだ!と言うことだ。「警察」の改革、話の所々に盛り込む英語。「警察」をソ連をっぽいからと「ポリツィア」に変えるという行為はただ面白いとしか思わなかったが、英語を交えてロシア語を話すというのは、「確かに聞いていてあまり良いとは思わない」と感じた。日本にもこのような人がいるからだと思う。確かにこうすることで、インテリみたいな印象を他者に与える事ができるけれど……。
それと、新興財閥集団の話とカラー革命の話。部分的には知っていた(特にホドルコフスキーの話とか)けれど、色々繋がりがあることは知りませんでした。各国の関係が手に取るように分かって面白かった。
この本を読むと、「アメリカってこんな国だったのか……」と衝撃を受ける。アメリカは正義でロシアは悪だと言われることがあるが、アメリカだって別に「正義」の国という訳ではなく、普通の国だということが分かった。
これからのプーチンの活躍が楽しみだ。
投稿元:
レビューを見る
知人に勧められて読みました。ロシア大統領プーチンを中心に世界の“本当の”情勢が事細かに書かれています。そしてその情報の元となっている事も一般の新聞記事に書かれている細かな情報をもとにしており、あくまで推測に域を出ない陰謀論とは一線を画してます。
最近の話で言うと、なぜ、アメリカは突如イランが核兵器を製造してる!制裁せねば!なんて言い始めたのでしょう?それじゃなぜ北朝鮮には介入しないのでしょう?シリアの制裁決議にロシア・中国・キューバだけがなぜ反対するのでしょう?
一体世界は何を中心に動いているのでしょう?今までとは少し違った視点で世界と新聞を見れるようになる気がします。
特にプーチンという人物に興味がなくとも、日本にいては届いてこない世界情勢や視点が溢れています。
この本では語られていませんが、ここから
、なぜ原発が無くならないのか?なぜあれだけ待望された政権交代がうまく行かないのか?
個人的な推測ですが、メタンハイドレートは“このままいくと”実用化されないかも、、といったことにも新しい視点をもたらしてくれます。
投稿元:
レビューを見る
タイトルを見ると、プーチンの伝記のような作品か、或いは副題の「ロシア最強のリーダーが企むアメリカ崩壊のシナリオとは?」から想像すると、根も葉もない話を書いたドンデモ本かと思ったが、実際には新聞報道や政治家の発言などを裏付けとして示しつつ、米、中、露の現在の関係性を描き出そうとした力作で、とても面白かった。オススメです。
投稿元:
レビューを見る
ドル一極支配の崩壊を目指すプーチン。基軸通貨ドルの使用を減らすのがプーチンの戦略なら、今年に入ってからの原油価格の大幅下落とRTS指数、ルーブルの下落は原油価格との連動の高いロシア経済の没落を狙ったアメリカ側の反撃、とも見えなくは無い??欧州債務危機の影響もあるけれど、ユーロもロシアと一緒に没落してくれたらアメリカは相対的に浮くし、一挙両得か。そう考えると金融緩和なんてやったら原油価格上昇してプーチン喜んじゃうなぁ。どおりで共和党はQE大嫌い。
足元ではシリアの内戦動向に注目。プーチンのロシアがどう出てくるか。
投稿元:
レビューを見る
大学の教授に「面白い」と紹介された本。アメリカはプーチンによって一極支配体制を壊されたということが主軸。新聞記事の引用もあって客観的、しかし著者が砕けた表現をつかってるために読みやすい。
アメリカ帝国論を勉強しているから、ロシアの不足していたことを補えてよかった。この本に書かれている事実を知っている大学生、社会人はほとんどいないのではないだろうか。
「平和ボケ」している日本の大学生に本当読んでほしい。
世界情勢を読めてない、大人も必読すべき。