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13フェイズ構造、リマインダー等、アニメだけでなく様々な作品を観る上でおもしろいかおもしろくないかの判定の基準となる要素を各作品を例に出して書かれている本。とてもおもしろい。もちろんなんとなく楽しい、なんとなくつまらないで判断するってのが当たり前だと思うんだけど、じゃあなんで楽しいの?って言われたときになんとなくってのはちょっと悲しい。理論的に考えられるようになるってのは作品をより深く味わえることになるし、人にも勧めやすい。
ただし、この本を読むだけじゃなく実際に作品と照らし合わせないと意味が無いからこれからこの本を参考に好きな作品について考えてみたいと思う
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タイトルの通り、ロジックの話であり、自説をふりかざしたアニメ評論や考察本のようなものではないので、すんなり読めた。
映画では基本とされる、「13フェイズ構造」や、各種「リマインダー」という要素を用いて、実際の作品を解体しながら説明がすすむ。
「ラピュタ」や「エヴァ」といった古めのものから、ピクサー作品、新しいところでは、「あの花」「タイバニ」「フラクタル」「ピングドラム」「まどかマギカ」なども対象となっており、実例のチョイスも良かった。
この理論では、「ゲド戦記」も「コクリコ坂」も駄作。劇場版ドラえもんは「人魚大海戦」が駄作で、「新・鉄人兵団」は快作とされている。
面白いかどうかなど主観によるものだし、それは「一目惚れ」として本書も否定はしていない。
ただ、ネット上の評判を含めた時評に流されていては、クリエイターも視聴者も幸せになれないのだから、お互い最低限の教養は身につけましょうと、グッサリ痛いところも突かれ、共感した。
僕がアニメをまじめに観賞しはじめたのはここ数年のことだけど、やっぱりアニメ面白すぎる!
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日本が誇る文化!
なぜジブリが大人に愛されるのか?
なぜエヴァに大人がハマるのか?
アニメという文化はアートではなく文学に近いと思いました。
内容を理解できないのは、自分に知識と教養がないからであって、それを瞬間的なエンターテイメントにすり替えて鑑賞しようという姿勢が知的怠惰。
頭がいたいw
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アニメ放映数の増加にともない、最終的に面白い、見てよかったと感じられる作品を、物語初期に判断することはできないだろうかとヒントを得るため読んでみた。
ただの萌作品だと思ったら超感動作だったり、最初はつまらなかったのに、途中でいきなり面白さを発揮しだしたりするので、油断できない昨今のアニメ。
読んだ結果、難しいこと考えずに今までどおり、見ていこうと思った。本書の分析自体はオモシロイ作業だと思うが、分析に気をとられて、物語に集中できなさそうだからだ(できる人はやったらいいと思う)。
あと、面白い作品の分析と、つまらない作品の分析が両方載っているが、後者(あえてタイトルはあげないが)を語っている時の方が、筆者の筆がのっている気がしたのは気のせいだろうか。
ある意味それがすごく面白かったです。
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ラピュタとエヴァ以外は見たことがないので他のも見てみようかと一瞬思ったが、多すぎて見る前に断念。筆者はどんだけアニメ好きなのだろうか。
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画創り ミザンセーヌ
アニメの面白さ
ミザンセーヌ→リマインダー→筋立て
感情リマインダー
映像作品に期待される「おもしろさ」の要素は、感情を揺さぶられること。驚き、憧れ、寂しさ、悲しさ、嬉しさ、感動...このような感情を引き起こしてくれる「画創り」のことを感情リマインダーと呼ぶ
特定の感情リマインダーを次々と重ねて特定の感情を高め、一気に正反対の感情リマインダーによって観ている者の感情を深く揺さぶる。これが「おもしろい」作品
変化を納得できる筋立て
13フェイズ構造
第1幕
0背景
①日常
②事件 キャラクタープロブレム
③決意 決意の瞬間(フェイズポイント1)
第2幕
④苦境
⑤助け
⑥成長・工夫
⑦転換 カバードピーク(かりそめの頂点) ターンポイント「よしこれで苦境から抜けられる!」
⑧試練 ドラマフォール
⑨破滅 クリフハンギング
⑩契機 主人公の究極の選択(フェイズポイント2)
第3幕
⑪対決
⑫排除 因果応報(ライバルに助けられる)
⑬満足 クライマックスピーク マルチプルソリューション
ドラマユニット 対立/葛藤/変化
成長葛藤と破滅葛藤
もう一つの13フェイズ構造=重ねがけ
キャラクターが担う7つの役割
①主人公 変化する
②狂言回し リマインダー主人公 変化しない ex.寅さん、ジャックスパロウ
③協力者 身代わりになったり、犠牲になったり
④敵対者 抽象概念の場合も もう一人の自分の場合も ex.マイレージマイライフのジョージ・クルーニー
⑤犠牲者 大切リマインダーを重ねておく
⑥依頼者 「依頼」を主人公に与えることでストーリーを変化させるきっかけをつくる 「依頼」の原点に立ち返らせる形で、主人公にヒント、忠告、命令など行動の指針を与える
⑦援助者
⑧対抗者 ライバル
ミスペンスの元となるもの マクガフィン
スパイものなら機密文書、冒険物なら宝箱
マクガフィンはなんでもかまわないし、正体不明のままでいい(ヒッチコック) ex. LOST、クローバーフィールド、ブレアウィッチ
流行リマインダー+夢リマインダー
終わりのない共生
難解な象徴や記号→解釈
言葉の記号化 インスタレーション 寺山修司 天井桟敷
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所謂いい脚本や話を学術的に分析した本で、かなり真面目。 致死を「TVアニメに向いていないやり方だが巧妙な伏線をしいており、かなりトリッキーな作品」には納得。 13フェイズ構造はアニメ感想を書く時に役に立ちそう。 作者はSDGFの脚本を担当していたこともあり、ファンの人は興味があるならぜひ。
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■概要
面白いアニメの要素を解説し、いくつかのアニメの例を挙げて、それがなぜ面白いのかを説明した本。
面白いアニメは、以下の(0)から(13)までのように、13フェーズ構造で物語が展開している。
第1幕「対立」…(0)背景、(1)日常、(2)事件、(3)決意、
第2幕「葛藤」…(4)苦境、(5)助け、(6)成長・工夫、(7)転換、(8)試練、(9)破滅、(10)契機
第3幕「変化」…(11)対決、(12)排除、(13)満足
その他重要な要素は、主人公にとってのミスペンス(ミステリー「謎」+サスペンス「ハラハラする危機」)が起こる事、
8つのキャラクターの役割(主人公、敵対者、犠牲者、協力者、対抗者、支援者、依頼者、狂言回し)があることなど。
■感想
著者が、面白い作品として挙げられているのは「天空の城ラピュタ」「トイストーリー」「映画ドラえもん のび太と鉄人兵団」「エヴァンゲリオン」など。どれも好きな作品なので納得。
反対に、けなしている作品「ゲド戦記」「コクリコ坂から」「映画ドラえもん のび太の人魚大海戦」は観たことないので、何とも言えない。
アニメに限らず実写の映画・ドラマでも、13フェーズの中の第2幕「葛藤」が丁寧に描かれていて、主人公の心の変化に納得感があり感情移入できる物語かどうかが重要なのだと思う。そういう脚本を書くのが難しいんだろうけど。
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久々に読んだアニメ評論本。
とはいっても、ここで分析されてるほとんどのアニメが、見たことないかはっきりと覚えてない作品ばかりなので、残念ながら実感はわかなかった。
「画作り」「ミスペンス」(ミステリーとサスペンスを掛けあわせた造語)、「論理骨折」と13フェイズという視点で考えたら面白くなるらしい。
筋立てに13段階もあることに驚いた。そこまで考えられているんだろうか。
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アニメと書いているが、基本的にアニメ映画の事を書いているので、映画にも通じる部分はある。文末には、時間を大切にしようと書いているが、面白いものとつまらないものを見分けるのも、個性を磨くための作業の一つだと思うので、この一言で終わらせたのはどうかと思った。
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おもしろいアニメとおもしろくないアニメを幾つかの手法を用いて分析している本。筋立てを13フェイズに分けて、構成ができているかを分析。リマインダーやミスペンスの存在などなど。具体的な作品としてラピュタやセーラームーンなどを細かく分析しおもしろいアニメの構造を説明している。が、相当繰り返し見返して分析したような内容なので、そんなに繰り返し見ないと面白さがわからないアニメを見るのは疲れるなぁと思う。
ただ、最近のアニメは第一話が面白くないと続きを見てくれないため、第一話が面白くなければ見なくていいというのは納得。
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ジブリ作品で、何回も見たくなる作品があるけれど、あれつまらないな と密かに思っていた作品がある・・けれど、やっぱりと納得に導いてくれて、なかなか面白い。