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自分とは違う境遇の人の話を、自分のことのように感じながら読めるのが、群さんの文章の魅力だと思います。
この本もそう。またひとつ、他の人の人生を追体験させてもらいました。
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読んだことはないけど観たことはある、かもめ食堂みたいな雰囲気。
たろとのお別れで堪らずぼろぼろ泣いてしまった。
亡くした猫を思い出した。
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スープをひとさじすくって飲み、
パンをかじる。
(うん、今日も美味しい。)
そんな私を見上げるでぶネコちゃん。
まんまるで
まんまるな体で
にゃあにゃあおねだりするたろちゃんは
すでにご飯を食べちゃったみたい。
(もうないの?ほんとに食いしん坊さんね。)
こんなやわらかい朝はほのほのと今日もやってきた。
でも、
明日もやってくるとは限らない。
(明日もこんな日が続くといいな。)と思うけど
願っているわけではない。
たった一人の肉親であった母も、
今ではもう、写真立てのなかで微笑むだけの人になってしまった。
50を過ぎて独身のアキコさんの人生は、
誰にでもやがて訪れる晩年の人生である。
誰かと共に、毎日を笑いあえたら、わかり合えたら、触れ合えたら、どんなに心安らげる日々となる事だろう。
(願ってはいない)と言いながらも尚、
(もしも、そんな繋がりがある人と巡りあえたら…)
と、考えざるを得ない不運な出来事がアキコさんを襲った矢先に、
その細い糸は光った。
その糸にしがみついていいのだろうか?
今まで、たった一人で、何でも解決し、生きてきた彼女の目の前に
するすると降りてきた糸は、彼女を救ってくれるのだろうか?
別れ、とは残酷なものだが、
物語のなかにあった言葉のなかに私も安らぎをもらった。
「動物はね、人間と違って生死をたいして重要に考えていないのよ。
だから、愛情をもって接してくれた人が哀しんでいると、困ってしまうのよ。」
生死を重要に考えない…
究極の悟りだな、と思った。
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母を亡くしたアキコが出版社を辞めて母親のお店を改装して自分のお店を出す話。
群さんのおはなしはたんたんとしながら地に足がついている人が主人公で、こんなふうに考えて生きられたらなぁといつも羨ましく思いなから読む。いいは人もそうじゃない人も淡々と描かれていてここちいい。
猫の描き方がいかにも猫ずきのひとらしくて好きです。
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群さん独特のほんわかした空気。
母の経営していた店と自分がやりたいお店の違いで苦悩していた。
と思いきやネコが死んでからはネコの方に重きがいってしまった。
・・・なんだ?最後まとまったのか?
まあ、タイトル通りといえばそうなのかも。
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このお店に行ってみたい!という気になった。。ないけど。
終盤までは、ほっこりだったけど、どよーんとした気分になって、またほっこり。
「自分がブレなければ大丈夫よ。」
猫とじゃれあいたい。
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主人公の複雑な家庭環境を感じさせない、さっぱりとした性格に惹かれる。涙する場面もあり、美味しそうな描写もあり。こんなお店があったらつい長居してしまいそう。
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大人の女性が一日一日の時間を丁寧に生活する様が書かれている。
自分の出世のこと、夢を求めること。
時間が流れていくこと、ネコの愛らしさ。
自分の本当のやりたいことを求めて生きていくことはきっと書かれているほど簡単ではないので、女性の願望が詰まっているなぁと思う。
ネコのたろちゃんが可愛い。しまちゃんも魅力的な人物で、こんなお店が街角にあったらなぁ。
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前半カフェ、後半ネコ。
五十代独身、どんな風に生きて行くのかを考えさせられた。
私はペットを飼ったことがないので
この気持ちは実感できないのですが、
友人に無類のネコ好きがいるので
彼女のことを思い出しました。
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小林聡美さん主演でドラマになると知り、
ドラマは見れないから原作を読んでみようと思った。
素敵なお店を始めるのだが、いろいろ周りがうるさいのよね~
そういうのすっごくわかる。同じように店をやってるから。
誰にでも愛される店にしたいけど、なかなか思うようにいかないのよ。
主人公は本当にマジメさんだわ。
後半は飼い猫の話が主になるけど。
ペットも家族の一員なのよね。
もしかしたらそれ以上の存在なのかもしれない。
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本の中にいろいろな要素がでてくるのだが
(主人公は妾の子ども、母親の死、お客様の言葉、猫…)
その要素たちが生かしきれてないように感じた。
だからなんだ…もう一歩踏み込んでくれ…物足りないって感じ。
店のくる人が似通ってるみたいな話やたろの話なと、おなじような話が何回もでてきて、また同じとこ読んでる?みたいな感じになり退屈した。。
料理の描写も品数が少ない分、物足りなさあったし…
あまりあわなかったなぁ
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くだらないことで笑いあえる人がいることは幸せだ。エッセイかと思って借りたら、違った(笑)
独身のまま中年を迎えた女性が、丁寧に生きてゆくようすが描かれている。
猫ちゃんを亡くした喪失感、とても共感できる。
心が温かくなる一冊。
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積読していたけど、ドラマが始まる前に読んでおきたい!と読了。
大好きな群ようこさんが書いたおいしい食べ物とネコときたら
すぐにでも読みたいぐらいだけど、ネコのたろちゃんの結末が
悲しい方向なのを知っていたので、
読もう!という気持ちがどうしても挫けてしまった。
お母さんが遺してくれたお店を改装して、修道院のように簡素な空間で
安心できる食材を使って、おいしいパンとスープのお店を出したい。
そんなコンセプトを元にオープンした、
壁にすっきりと柱がのびているお店「āエー」。
大きな木製のテーブルに椅子、乳白色や淡いベージュで揃えられた食器、
テーブルの上には生花がちょこんと飾られるアキコさんのお店。
お店の上にある自宅スペースには唯一の家族、ネコの"たろちゃん"。
母の経営していた食堂の常連客だったおじさんたちがわいわいと集まる
憩の場を失くしてしまっていいのか…とぐるぐると葛藤しつつも、
自分なりの店を作っていこうとするアキコさんと
気働きのできる優しくて明るい唯一の店員さんのシマちゃん。
閉鎖的な商店街では良しとされない難しい部分もあったり
自分のコンセプトと店の現状に悩んだりしつつ、
料理専門学校をしている先生や、確証は持てないけれど
たぶん血の繋がりがあるであろう優しい人たちとの触れ合い、
何よりいつも心からの癒しと元気をくれたたろちゃんの優しさや
来てくれるお客様への感謝のキモチに支えられるアキコさん。
食べるということ、いただくということ、アキコさんなりの
食事への想いと祈りを感じる食堂のメニューはどれもステキで
かもめ食堂のように穏やかで清潔な空間が浮かんでは
空想することの幸せをめいっぱい噛みしめる。
たろちゃんとのお別れは、天国に旅だってしまった
家族猫たちを思い出して苦しくて涙が止まらなかった。
過ぎていく時間はそんなに優しいものではなくて
時間がたつにつれ苦しさが増していくアキコさんが
読んでいてほんとに辛い。
悲しみは逃げることも、時間が解決してくれたりもしないけれど、
時には心のままに泣いたりしながら、ずっと心に大切に抱えて
いきていこうと悲しみのど真ん中で顔をあげていく
アキコさんに少しでも多くの笑顔が訪れるといいなと願った。
ドラマではたろちゃんの話もどうなるのか、できれば
元気でいてくれたり…なんて逃避的な希望を願ったりしつつ[´ー`;]
優しいスープとパンの景色がドラマで見れるのが楽しみ。
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普通の人とは違う生き方を強いられた主人公が、母親の死をきっかけに自分らしく生きようとする物語。
猫のたろちゃんとアルバイトのしまちゃんと一緒に新しいパンとスープのお店を始めたり、周りの人たちとの交流もあったり。
心理描写がすごく書き込まれてるところが良かったです。
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大好きな群さん作品、しかも食べ物と猫!こんな惹かれるタイトル読むっきゃない!
でも、終盤まさかの愛猫たろの死…無類の猫好きには耐えられない~。もう少し食べ物にクローズアップした物語かと思ったが主に主人公の出自なんか…。楽しみにしているこれからのWOWOWドラマ、たろの件考えると気が重い…