紙の本
一気に読んで、すっかりハワイ気分!
2014/01/08 14:46
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハワイをこよなく愛するよしもとばななさんによる、ハワイってこんなに素敵なんだよって気持ちが伝わるエッセイ。
一気に読み終わった今、すっかりハワイ気分です。
ばななさんがハワイに何度も通い、フラを習い踊りながら、そうして書き続けられたハワイへの想い。
「どんな人が訪ねても、それぞれに見合った楽園をみせてくれる」ばななさんは言います。
写真はばななさんの親友である潮千穂さん。
ページをめくり、突然表れる(そんな風に感じる)写真に毎回どきりとしました。圧倒的な存在感で、迫ってくるのです。
ばななさんのエッセイを楽しみ、
千穂さんの写真でぐぐぐっとくる。
タイトル通り、ゆめみるハワイ、でした。
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帯に「ハワイに恋するエッセイ集」とあるが
ハワイそのものよりも、フラや共にハワイを過ごす友人達ありきのハワイを愛してるんだわね。
場所も人も打ち込める何かも
今の自分にはあまりに遠く感じて淋しさ倍増。
【図書館・初読・5/1読了】
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24のエッセイが収録されています。最初の「ブーゲンベリア」が印象的。「スイートハート」に出てくるまりちゃん、最高。それから、あとがきの「みんなも人生に恋をしましょう、一回しかないのですから」というご提案、心に響きました。
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なんとなく、この人の本好きじゃないだろうなって思ってて読んだ事がなかった
と思ったら、本を読んでる最中に前にこの人の本読んだかも…って気がしてきて(笑)
で、そんな気は当たってて^^;
「まぼろしハワイ」って本を読んだことがあるみたい
たぶんmixiに感想書いてるはずだから、あとで探してみよう!
とゆーわけで、本読んでるうちにハワイに行きたくなったから
悪くはないと思うんだけど
やっぱりこの人あんまり好きじゃない…
巻末の写真見て、あーこういう顔してるんだ!
…納得(笑)
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ハワイ行くとこんな気持ちになるよねーを的確に上手に昇華して書かれたエッセイ。
ぜひ続きを書いて欲しい。
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ばななさんって
すご〜く大地を感じる作家だね。
大地だけじゃなくて
風とか花とか雨とかね。自然の匂いを感じる
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『人生に恋をしましょう。そしてそれを忘れそうなとき、ハワイはいつでもそこにいてくれます。』
なかでも 「ブーゲンビリア」が一番好きな章。
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「ひとりしかいない」
よしもとばななさんの『ゆめみるハワイ』からエッセイ(の一部)をお届けします。本書はハワイとフラとチビ(息子さん)の話をテーマとしていますが、今回ご紹介する一節は、心の柔らかい部分に関わることがゆえに、読むと普段見ないようにしている部分をつきつけられるように感じるかたも、ひょっとするとおられるかもしれません。
さらりと読めるかたは、きっと普段の選択に自信をもっておられるかた、なのかも(?)。さて、こはいかに。
* * *
やっぱりこの世に楽はないのだ。
でも、だからこそ人生はすばらしいのだと思う。
どんな人もそれぞれがトップである場所(相手は仕事か家族か友人か恋人か夫か子どもか……ほんとうにそれぞれ)では同じようにたいへんで、同じようにすばらしいのだから。同じようにぐっとこらえ、ぐちをのみこみ、一瞬にかけて、自分が自分をちゃんと見ているから大丈夫、と毎日をつみかさねる。
もしも私が「あっちで華やかだから、こっちでは地味でのびなくてもがまんする」と思いながら、フラをやっていたら、とても続かなかっただろう。
私は、フラの世界で自分だけの道を歩んでいる。きれいごとではなく、ほんとうに自分だけの道。そこには私だけに見えるなにかがあり、私だけの小さな上達があり、挫折がある。休みがちだし、運動神経がなくっても、確かに道はそこにある。
フラをやっていない人たちが全く知らないハワイの言葉や歌を歌い、踊れるというかすかな喜びを感じている。そして私はすばらしいダンサーやクム(※ハーラウ=教室の、いちばん上にいる大先生、単に踊りが踊れるだけではなれない。ハワイの文化に精通し、精神的にも人々を導ける成熟した人格でないとなれない、スピリチュアルな先生でもある称号)が、私を見るとほっとするような存在でいたい。その形でクラスを支えていきたいと心から思う。
「なんかあの人がいると、自分の踊りの歴史を、全部見ていてもらえるような気がする」そういう存在でいることが誇らしいと思う。
自分が自分にとってぴったりくる役割の中にすんなりいること。その中でたったひとり、遅い歩みでも進んでいること。自分が自分でいるだけ、それ以上の幸せがあるだろうか。小説の現場とフラの現場で役割は違っても、自分でいるだけでいい。
なんといっても、この世にそれができるのは自分だけなのだ。有名でも無名でもどんな状況でも自分を全うするしかできることはない。
だれかを自分と比べてうらやましいと思ったり、だれかがちゃんとわかってくれさえすれば、自分はこんな状況にはいないのに、と思うことの何倍も、そこには小さなあたたかさがある。つきない動力がある。しゃかりきになってねたんだり、怒りをバネにしてがんばる人たちの肩に力の入っている様子を見ると、私はいつでも「こっちに来なよ、楽な上にちゃんと力が入るから、効率がいいよ~」と思うのだった。
~『ゆめみるハワイ』(よしもとばなな)より
* * *
いかがでしたか。
今回ご紹介しましたのは文章のみですが、実は本書、写真もとても美しいのです。ハワイはただ夢見るように美しいだけでなく、生きる強さや優しさも教えてくれる場所なのだとページから伝わってきます。ハワイに行けなくとも、その空気を味わうことができる1冊。おすすめです。
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2012年フラフェスタin池袋を見に行った帰りにジュンク堂でこのエッセイを発見☆
もともとよしもとばななさんは大好きな作家さんで、ひとりぼっちの気分の時は『キッチン』を読みたくなるし、『なんくるない』を読み返すと、価値観の多様化が叫ばれる中、むしろステレオタイプな価値観にとらわれてしまいがちな私たちに"think the otherwise"を示してくれる気がする。よしもとさんの本はなんども読みたくなる、言葉の宝石箱だと思っている。
『なんくるない』を読んでから、よしもとさんは沖縄が好きなんだな、と思っていたけど、きっとそれならハワイも好きになるだろうな、と思っていた。私は追いかけをするタイプではないのでこの本を読むまで知らなかったのだが、どんぴしゃで、フラまで8年間も習っていらっしゃったなんて!!しかもあのサンディーさんのハラウだったとは。
いろいろ驚きながら頁をめくりました。
とてもきれいな写真がところどころにあって、ハワイがある一瞬垣間見せる美しさを一枚一枚切り取って見せてくれるし、おなじくらいきれいなよしもとさんの言葉の数々。本当になんて感性豊かな文章だろう。この表現をするときにこの言葉を使うのが絶妙!そして何より、彼女の人やフラを見つめるまなざしがなんと透き通っていることだろう。彼女の目を通して私たちは美しいものに出会うことができる。彼女の感受性の強さの表れた文章を読んでいると、美しいものを見て感動するには、美しいものを視る力が必要なんだと強く思う。
そして、私自身フラを習い始めたので、フラについて語られているところが身に沁みました。
とくに、104頁の、「ほんとうにすごいダンサーは人に見られることだけではなく、神に見られることに慣れている。その視線を受け止めることができるのだ。受け止めて、受け入れて、世界に光を返す。」というところは、フラの神聖な輝きをみごとに表していると思う。
初心者の私自身は正直、フラについてまだよくわからないところが多くて道のりの遠さに挫折しそうになっていたけど、幸せな思い出があるハワイが好きで、ゆったりしたフラが好きだというフラを始めた時の気持ちを忘れないで私のフラの道を歩んでいこうと思う。
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空気からエネルギーって
なんだか素敵な表現。
写真がキレイで
フラの話もよかったな。
あと子どもを叱る話も。
タオルだけ巻いた体に 顔はパックした白い顔で 怒って。
こわいような 大笑いなような
不思議な状態だなと。
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文章はいつものばななさんなのだけど、写真がとてもいい。何枚か、見るだけで胸が苦しくなるような素晴らしいものがあった。
光と色彩、たとえば物凄くひどい目にあって本気で死を考える時、あるいは身体的に飢死寸前の時とか、そういう極限状態にあっても、たぶんこの写真のような風景の元にいれば、その美しさに心が奪われて、つらさや悲しみが和らぐような気がする。
天国というのはつまり、そんな作用のある場所のことなのだろう。
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よしもとばななの場所や空気や人や気持ちを表現する力はものすごい。
生きるということはこんなにきれいで素晴らしいのだということを、よしもとばななのハワイを通じた文章から感じた。
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すでに長くフラを続け、ハワイに恋をし続ける著者のエッセイ。行きたいなぁと素直に思う。それにしても、当然過ぎるほど当然だけど、3.11というのは日本人にとってあまりにも大きなことだった。夢のような、天国のようなハワイを描く本作の中にもやはりそれは影響している。別の媒体で著者が、放射能を心配し過ぎるより精神的に幸せに暮らせるよう努力すべきだというような意味のことを書いていたのを否定的に読んだことがあったけど、彼女の気持ちが少し理解できた気がする。
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ハワイにいったことのないわたしにとって
ひとつひとつのお話に波はあるものの
全体としては ふぅん といった感じでした
小説の夢物語のようにハワイにすごく行きたくなったわけでもなく
ハワイをよくわかったわけでもなく
ただ 自然のなかで 自分が感じるままに過ごすことで
少し気持ちが変わる、ということがわかった
そして、潮千穂さんの写真がとてもよかった
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ハワイエッセイ集。
写真もパワーや静けさを感じて良かった。行く機会があったら静かなエリアに滞在したいな。