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末期ガンを宣告された夫から、愛人がいることを宣告された妻。と、その愛人の不思議な、あたたかな、関係を結ぶまでのお話。
後半になるに連れどんどん、妻が本当にただ素直に可愛い子供なのがわかっていき、なんだか応援してあげたくなって、愛人であるしおこの気持ちに共感して行く。
そしてラスト二ページで突然泣ける。
妻の無防備さと、困り具合が可愛すぎて、しおこの言葉に泣ける。
良かったねー。って言ってあげたくなる。イライラしていたにもかかわらず、可愛いと思えてしまうすごさが、まっさらな素直さにはあるんだろうなー。
あまりに子供すぎて。
死に直面する二人が、自分に酔わない、等身大の人間であることが、相変わらずの平安寿子の魅力。
主人公の2人が、どんどん好きになる。そんな小説。
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この作家さんの作品は、大人の女性が生き生きと描かれていて気持ちいい。
それゆえの読みやすさ、テンポのよさはあったけど、物語はいまいちだったかな…
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ここまで毒なしにさっぱり終わるのも珍しいんじゃないかと。とにかく仁恵がダメで、志生子えらいと思ってしまう。不倫もすっぱり憎めないし。
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未亡人と愛人の奇妙な友情?
いや、友情とは言い難いが、二人の会話や行動がコミカルに描かれていて、思わず笑ってしまった。
亡くなったご主人、残した2人のやり取りを天国で見てて、どう思うのかな?(笑)
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初めは、自分はどっち派?みたいな感じで読んでいましたが、最後はふたりの関係性に「ふふふっ」と苦笑に近い共感をしました。
平さんの介護体験もあってのことなのだろうなとは思いますが、介護や闘病や死の描写が深くて、ちょっと息苦しくなりました。。
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死んだ夫の愛人と友達になって共に夫を偲びたいと、訳の分からない事を考える妻。
本妻への罪悪感からきっぱりと断る事ができずに、ずるずるとつき合い、
プライベートにまで踏み込まれる元愛人。
常識的な感覚を持つ愛人が、トンチンカンですっとぼけた妻にイライラしながらも
巻き込まれていく様子がコミカルに描かれる。
被害者と加害者が逆転するのだが、
加害者である妻は悪意などなく、むしろ善意の人間だ。
まったく、無自覚の人間の親切ほど始末に悪いものはない。
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*社会経験まるでなしの本妻と、デキる独身OLにして夫の愛人が、夫の死をきっかけに対面。そんな女ふたりが織りなす、奇妙な心の交流を、一滴の涙を添えてユーモラスに描く傑作小説*
うーん実際はないだろうな・・・という設定ですが、逆に結末がどうなるのか気になって一気読み。どうせなら二人がもう少し近しくなってのラストであって欲しかったな。ちょっと中途半端。
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本妻と愛人、それぞれの視点から語られる本音、ここは自分に似てるなどどちらの立場も自分に置き換えてしまいスラスラと読めた。
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専業主婦の仁恵は48才。
娘二人も家を出て、夫と二人の静かな生活。
そんな中、夫に癌が見つかり、しかも末期だという。
夫は延命治療はせずに、最期を迎えたいと言ったが、同時に付き合っていた女性がいると打ち明けた。
なぜそんなことを今になって妻に告白したのか…
そして、それを聞いた妻の仁恵のとった行動がなんとも異様で、笑えることではないのに、笑えてしまう。
仁恵の天然ボケと言っても間違いではない正確に振り回される愛人。
死とは悲しいものだけど、何かその悲しさをまぎらわせてしまうユーモアのある作品。
2019.6.23