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アストロバイオロジーに関して、様々なトピックが最新の情報に基づいて集められている。文章も読みやすい。色々な研究者への取材も興味深い(まぁ、それぞれの研究者の著書でより詳細が述べられているので、導入編といったところでしょうか)。
・有名メーカーのコンピューターが、データを高速処理するために、自動的に短周期の振動データを取り除いていた。(だから、系外惑星の発見が遅れた)
・2012年現在、岩石惑星は48うちハビタブルゾーンにあるのは4つ。
・体の95%は4つの元素(H,O,C,N)からなっている。
・死んで生きるバクテリアの現象がある。
・土の中のバクテリアは10%しか培養できない。海底は1%。
・地球史年表時計(P143)
・核酸は材料すら準備するのが難しい。
・origins of life, not origin.
・生物の進化系統樹。アーキア(古細菌)
・つくるアストロバイオロジー(アミノ酸21と19のタンパク質合成に成功している)
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金環日食、部分月食、金星の太陽面通過と天体ショーが続いた2012年上半期だったが、この本を読めばまた、宇宙の淵へと旅することができる。
アボリジニにしろ、マヤ人にしろ、ナントカ宗教にしろ、宇宙との一体を説く観念は古今東西誰もが抱くものである。その点にについて、本書では宇宙と人間との関係が、以下のように書かれている。「我々の人体を構成する物質の一部の金属には超新星爆発(スーパーノヴァ)によってのみ生成されるものが含まれている」。物質的にまさしく人間は宇宙の子なのである、と。
仕事や人間関係で疲れたときに眺める星空に癒やしを感じない人は居ない。その癒やしの源泉は観念的なものではなく、人体が宇宙の構成要素の一部であることを他ならぬ我々の人体が知っているからなのかも知れない。
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アストロバイオロジーという比較的新しい学問を、
広く、かつそれなりの深さでカバーしています。
が、著者がその道の研究者でない、
というのが、ややマイナス方向に働いてしまっているかもしれません。
多くの研究者に取材をして、
そのエピソードなども紹介されているのですが、
最先端の科学のワクワク感、臨場感が乏しいんですね。
研究者が書く、文章はたとえ上手くなくても熱気が伝わってくる、
いい意味で暑苦しい、という雰囲気がないのです。
これは私のような学芸員が最新の天文学の話をするときにも当てはまるので、自制を込めてもいるわけですが。