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「分かれるために出会うということ。」
何にも残らないけれど、何となくそれでいい、この言葉で着地点が見つかった。
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自伝的中編。
ヘビのエピソードが出るたびにひやりとしてしまう。
月の裏側のように、気が付いたら日常からあちら側へ連れて行かれそうで。
引用文で深いため息。
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私の知らない大学生の世界。大したことないよと言っているような気もするし、それが良かったんだよと言っているような気もする。
本と音楽と映画 私もそれさえあれば幸せです。今でも
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たいして大きな出来事が起こるわけではない。
3人の、大学生活。
言葉に言い表せないもやっとした気持ちが生まれた。
自分の学生時代を思い出す。
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なんだろう…恩田陸の学生時代のことが分散してかかれていたみたい。
青春ものでもあるし,エッセイ的な感じもするし。
私はあまり好きじゃない。
あまりにも現実的すぎて。ま,人の好みだとはおもうけどもね。
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楡崎、戸崎、箱崎のザキザキトリオ。
それぞれが自分の高校・大学時代を回想して語る短編集。
(これも連作になるのかな?)
正直、期待ハズレでした。
第2部がマシだったかな。戸崎のジャズバンドやってた話。
その他は本人たちが思い出したり語ったりするのを
ためらっているようになんにも面白みがなかった。
学生時代、色々悩んで考えて行動したりしなかったり。
そんな連続だってわかるけど、それでも小説なら
何かを語ってもらわないと!
あとがき対談を読むと、どれも恩田さん本人の自叙伝的な
要素が入っているようです。
って、それを知ってもあまりなんとも思わなかったけど。
ジャズバンドでの活動に熱中する戸崎の話だけが
読んでて楽しかったな。
で、高校時代の、3人を結びつけたエピソードは
なにか意味があったのだろうか?
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男2人と女1人のそれぞれが主人公の3作が連作になってます。
別々に読んでも楽しめるし、連続で読んでもまたよし。
いい意味で温度感が低く保たれた作品でした。
学生時代をあまり振り返りたくない気持ちは分からなくもないですが。
本、音楽、映画とそれぞれの好きなものを中心に進んでいきます。
僕はこの中なら本になるのかな。とか思って読んでました。
「大学生というのは、あまり停車駅のない長距離列車に乗っているようなものである。」
ある程度想像のつくレールの上をただ惰性で走っていただけだったかも。
青春とかくさくて言いたくないけど。
やっぱり、自分の若かった頃を嫌でも思い出させられる。
特に若気の至りと言われる類の青くさいあの必死な感じ。
諦めるとか我慢するとかバランスを取ろうとはしなかった。
あの頃に戻りたいとは今では思わないけれど。
あの頃にしかできなかったことは確かにあったと、今だからこそ強く思う。
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2部の戸崎くんのお話は引き込まれて、たのしく読んだが、ほかはあまりわたしにはピンとこなかった。
むしろ、オズマバンドのお話をもっと読みたいから、一冊それでもよかったのに、と思ったくらいです。
ピアノをすこしかじっているせいもあるのかもしれないけど。
わたしが読むには早かったのか?
何年後かにまた読めば、今度はちがって見えるのかも。しれない。
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私の大学時代はもっと熱かった。でも放り投げられたような自由な感覚はすごくよく分かる。私はそこが好きでたまらなかったのだけど。こんな冷静で淡々とした感じじゃなく、終わらないお祭りのような毎日だった。逆に自分の大学時代のその感覚を思い出した。
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「誰でもない時代。引き伸ばされた猶予期間。」
青春小説と言ってしまうとちょっと違和感をもってしまうくらいに、淡々と語られる3人の大学時代。
ふわふわと断片として思い起こされる自分の大学時代。総じて淡々としているような気もするし、青春なんて客観的に見た瞬間に概してそういうものなんだろうなとも思う。
よく、学生時代にもどったらどう過ごす?っていう話になる。もっと有意義に時間を使っておけばという思いもないではないけど、きっとおんなじような過ごし方をするんだろうな。淡々と。
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登場人物みんなが一線引いたところから冷静に学生時代を振り返って、特に大きな変化や波もなく、それほどいい思い出でもなく、でも最後にこれは青春なんだって気づくっていう流れ。淡々と進んでいく物語の手法は嫌いではないけど、『ネバーランド』や『蛇行する川のほとり』が好きな自分にとっては物足りなかった。
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私たちの世代の人なら「ブラザー・サン シスター・ムーン」と言うと、もう40年も前になるけれど、フランコ・ゼフィレッリ監督になる同名の映画を思い浮かべると思う。
中世の修道士、聖フランチェスコの物語を題材に、彼が信仰に目覚めた若い日々を描くお話で、日本公開は1973年。
果たして作中、その映画のことも出てくるけど、登場人物はそれを名画座で見ている。
私は彼らよりちょっと年上なので、封切り時に高校生だったのだけど、映画好きだった私だが、この映画は観ていない。
好きな女の子を誘って観に行こうと思って果たせなかったからなのだけど、今思うと、何故あの青春映画とは言え宗教がかった作品をきっかけにしようと思ったのが良く分からず、多分、題名の響きが何となくそれらしかったからだったのか、いや、ゼフィレッリと言えば「ロミオとジュリエット」だからその線からだな。
今となってはどうでもいいけど、若い頃にやることって、振り返ってみると、まあそんなもんだというお話し。
つまらぬことをグダグダ書いたけど、恩田陸の手になるこの小説、最初のお話しは同じような感じで話が進む。
作者の自伝的要素も詰まった話のようだけど、その人その人にある青春のウダウダ感が面白いかどうかっていうのは、この話のように楽屋落ち的要素が入ると尚更に、かなり好みが分かれるという気がする。
表面的には作者も同じ思いなのかどうか、奥歯にモノが挟まったような、だけども書かずにはいられないっていう書き方にはちょっと引く。
2つ目、3つ目の話になるとだいぶその感は薄まるけれど、この作者にしては、思いつくままさらさらと、まあ意味深には書いてみたという印象。
少し世代はズレるけど、似たような時間を生きてきたことは確かなようで、箱崎くんの『あの時期にいっぱい映画を観たのは、それなりに僕の核になっている』と『仕事というのは、やりがいや自己実現のために存在しているわけでもないのである』には共感するので、★半分程度オマケで。
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久々にジュンク堂いったら文庫新刊があったので、つい購入・・・
短いので一気に読んでしまった。
思いかけず恩田陸の大学時代を垣間見れて良かった。
映画か演劇かのサークルでもはいってたのかな、と思ったら音楽やってたんだ。
やっぱり恩田陸の人物の独白が一番しっくり頭に入ってくるなぁ
こういう、特にどうってわけじゃないんだけど・・・、って物語がすごく好き。たまに読みたくなる類
なんだかんだで
大学生活楽しみたいな。と思った
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音楽や活字、映画があれば幸せだった大学時代。
サークルで馬鹿をしたり午前中ゆっくりしたり、4年間で何を得たかなんてはっきり分からない。
ただあの日々は確かに今の自分の礎となっている…
終始これといった起伏はなく眈々としているのに、どこか懐かしい匂いがする物語。
私は田辺キャンパスに通ってた頃の、若くて少し怠惰で、目の前の事全てに必死やった自分を思い出した。
何年も後、疲れきった時とかに読み直したい一冊。
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同じ高校から同じ大学へと進んだ三人の学生時代の思い出。本と音楽と映画の日々。ああ、こういう大学生活送りたかったとの憧憬の思いと、己の学生時代を思い出す郷愁の思いが混じり合った何とも言えない読後感があります。
三人がべったりと一緒にいる訳でなく、つかず離れずの位置におり、お互いの思い出の端にちらりと写る影のような関係が面白いです。