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なんともほの静かな物語だった。じんわりと面白い。そして彼女が自らのこころを殺してまで血の絆を絶ちきらなかったことが理想だった。この物語において。
上下、2巻。
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もっとどっぷりリヴァトン館に入り込めるのかと思っていたら、意外とそうでもないかも。現在の時間とリヴァトン館の時間とを行き来しているからかな。
私の好みとしては、リヴァトン館での時間にどっぷり浸れるほうがいい。
ともかく、下巻も読まなきゃ。
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悲しい。苦しい。でも少し嬉しく、やっぱり切ない。
こういう形のミステリは初めて読んだかもしれません。20世紀初頭にイギリスのリヴァトン館で起きた悲劇の真相が大きな謎になるのですが、その詳細がなかなか出てきません。どうやら詩人の自殺する瞬間を姉妹が見てしまった、それだけ。読み進めるうちにちょこちょこ謎に関する手がかりが出てきて、さらには小さな謎も出てきて、かなり終盤になってすら新しい謎が出てくる。そのすべての謎の内容と答えが一気に明かされるラストは、登場人物たちの感情も状況も重なって、ただただ圧倒されるばかりです。もう起きてしまったことなのに、歴史は変えられないのに、なんとかして止めたい。グレイスにも、ハンナにも、エメリンにも、ロビーにも、もっと違う結末があってくれたら。その秘密を70年以上も語らずにいた、忘れようとしていたグレイス。その葛藤を想像することすらできません。
「秘密」「ゲーム」「想像力」など、キーワードの使い方が効果的。諸刃の剣でもあるのだけれど、とても魅力的な言葉として描かれています。
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ケイト・モートンのデビュー作。
主人公グレイスが、若い時のリヴァトン館でのメイドとしての生活を回想する物語。
ミステリのはずだが、上巻420ページで事件らしい事件は起こらず。
それでも面白く読める不思議。
詳細は下巻で。