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あたしの好きな詩人の筆頭に来る人が選者を務めた、詩論。だめ、すき…!
開くたび、どきりと、ぐさりとくる、言葉たち。詩、そのものも、それに添えられた茨木女史の優しさも、咲き誇る、蒲公英畑。谷川俊太郎、川崎洋、黒田三郎、武者小路実篤、中原中也、宮沢賢治、326といったあたりの詩を、愛してる。女性ならまず茨木のり子、そして、工藤直子、石垣りん、金子みすゞ、銀色夏生かなぁ…しばらく活字を離れた後のリハビリには大抵こういった人々の詩を読みます。背筋を伸ばしてくれ、あたしの何かがすうっと浄化されるような、。
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著者推薦の詩が著者による解説(というかコメント)付きで読めるのですごく得した気分で読めました。いろんな詩を読みたい人や、詩ってどこから入っていいかわからない、という人におすすめ。
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自身も詩人として有名な茨木のり子が、“私のたからもの”と称して他の詩人の詩を紹介する。好きな詩を集めて並べてみたら、自然と「誕生から死」という流れが浮かび上がったという。
まず詩を紹介し、それに解釈を与えたり、“私のたからもの”である所以を語ったりして展開していく。そこには時に詩人(表現者)、時に人間、時に女性としての姿が見て取れる。表現者としての言葉はなかなか厳しいものが多く、自分に言い聞かせていた部分もあるのではと思う。選ばれている詩はさることながら、詩人ならではなのか、力のこもった言葉で綴られる著者のこの語りが良く、いっそう詩の魅力を引き立てている。
この本を読んでいくうち、詩は、人それぞれ“たからもの”と呼べるほど大切な存在となり得るということが、疑念から確信へとスムーズに移行していった。これを機に、自分のたから探しをしていきたい。
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所詮ジュニア新書だと侮ることなかれ。
30年近くも前の時代遅れの本だと見限ることなかれ。
これはかなりの名著です。
やさしいことばで、詩というものの本質をくっきりと浮かび上がらせます。
技術的なことや形式上の問題など難しいことはほとんど扱わずに、茨木さん自身の選んだ詩をひとつひとつ丁寧に紹介していくだけの本なのですが、詩の持つ美しさや力や可能性の深さが自然とそこからあふれ出してきます。
下手な解説書や学術書を読むよりも、はるかに容易にそしてより深く詩の世界を感じることのできる良書だと思います。
また本書の中で挙げられた詩はどれも茨木さんが大切に摘み取った珠玉の作品ばかりなので、これらの詩にいっぺんに触れることができるだけでも、読む価値は十分にあります。
心に響く詩や、何度も口ずさみたい詩がたくさん見つかることでしょう。
こればかりは実際に読んでもらわないと解説のしようがありませんね。
ゆったりと本を読める時間を作って、たっぷり贅沢に本書を味わってもらいたいと思います。(佐々木貴教)
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2回読んだ。茨木のりこさんが”たからもの”としている詩を解説しているのだが、発行されたのは1979年だというのになんと新鮮なことか。「〜、ふくいくとした香気を保ち、私を幾重にも豊かにしつづけてくれた詩よ、出てこい!」「あらためて私の好きな詩を、ためつすがめつ眺めてみよう、〜、情熱こめてるる語ろう」”はじめに”を読むだけでまたページを開きたくなってしまった。2008/8
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読み助2009年2月24日(火)を参照のこと。
http://yomisuke.tea-nifty.com/yomisuke/2009/02/
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大好きな茨木のり子さんの著書。
途中までしか読んだことがなくて、今回やっと購入しました。
買ってよかった。
何回も読み直したい本です。
トイレ掃除の詩がすごくいい。
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詩ってこんな風にうけとめたらいいんだなと、おしえてくれた本。
茨木さんの愛のある、かわいらしい文章がまたすてき。
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何度か推薦されていたレビューを目にし、本書を手にとってみた。
谷川俊太郎の詩が好きなのだが、正直なところ彼の詩は、哲学的でムツカシク感じられるものも多く、詩をどう読むのかに興味があった。
”詩の読み方”なんて学校の国語の授業以外では、誰も語っていなかったから面白かった。
詩人なんて、谷川俊太郎くらいしか知らなかったが、無名でも誰でも詩を書く人は詩人で、たくさん心にしみいる詩があるんだなァと知ってうれしかった。
40歳で独身で仕事をし家族を支えて戦時を生きた女性、石垣りんの詩から、生きている人間の力強さを感じ、「生きよう!」と思った。
くらし
「食わずには生きてゆけない。
メシを
野菜を
肉を
空気を
光を
水を
親を
きょうだいを
師を
金もこころも
食わずには生きてこれなかった。
ふくれた腹をかかえ
口をぬぐえば
台所に散らばっている
にんじんのしっぽ
鳥の骨
父のはらわた
四十の日暮れ
私の目にはじめてあふれる獣の涙。」
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とても分かりやすい解説で、詩の世界に導いてくれます。
一言添えてもらうだけで、こんなに詩のとらえ方が変わってくるんだなと思いました。
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2009.7. 読了。
・詩を一遍取り上げて、これのここが良い、と言ってまた取り上げて・・・の繰り返しです。詩のこころ、というより茨木さんの「好み」を知ることができます(笑)
・私はこの方の詩のセンスは揺るぎないと思っているので、詩の勉強にもなったんじゃないかと。
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味も素っ気もないタイトルだけどいつまでも読み継がれていい名著だと思う。本棚の隅にずっと置いておきたい。
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私が高校生だった頃,買った本.久しぶりに再読.
章わけが「生まれて」「恋唄」「生きるじたばた」「峠」「別れ」となっていて,人の一生を詩を読みながらたどっていくことになる.
今回は「生きるじたばた」から読み始めたが,「峠」の部分が一番しっくりきた.私もそういう歳だということなのだろう.一読してあまりよくわからない詩でも,茨木のり子さんの解説があると,腑に落ちるところがある.
しかし私には金子光晴の詩だけはどうしても頭にも心にも入ってこない.読めない.これほど相性が悪いということもあるのだ.
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現代文を担当していると、
1年に一度は必ず訪れる「詩」の授業。
高校2年生の時に、現代文担当の先生が、
「現代文の教科書で一番難しいジャンルは何か」と
質問をされたことがありました。
当時の私は、難しい語句が多発する評論だろうと
安易に考えていましたので、
「一番難しいのは韻文、短歌、俳句、詩だ」と
先生がおっしゃった時は、よく分かりませんでした。
しかし、自分で授業をするようになり、
あの時の先生のお言葉を噛み締めています。
この本に描かれているように、
読み味わえることができれば、
もっともっと詩の魅力を感じることができるのに・・・
と、日々苦悩しながら、
詩の授業が近づくと手を伸ばしてしまう1冊。
ちなみに、今は朔太郎の「猫」で苦悩中。
おわぁ、おぎゃぁ
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中学生のころ、教科書で茨木のり子さんの詩を読み、今も印象に残っている。
その茨木さんが書かれた詩の入門書。
詩、ってむずかしい。
絵本もむずかしいけど、詩の解釈なんて、それも難しい。
きっかけもつかめない。
正直、詩、まったく詳しくありません。
で、同僚がおすすめしてくれた一冊。
詩ってどう読むんだろう。もちろんルールがあるわけじゃないけど、
詩を読む楽しみ方を何通りか紹介してくれる本書を読めば、
とっかかりがつかめる気がする。
岩波ジュニア新書とか、ちくまプリマーとか、‘児童書‘というくくりなのだけれど、絶対大人にも面白いと思うのだ。
だって、子どもにわかりやすく、小難しいテーマを説明しているんだもの。