投稿元:
レビューを見る
うちの会社、社長が変わってから本社のスタッフに厳しく、とりわけ人事は悪の元凶みたいな言われ方。
ここ暫く何もしていなかったことも確かで仕方ないのだけど、長年この仕事に携わってきた身としては、忸怩たるものはあるよねぇ。
さて、この本、そういう社長の叱責に応えるために右往左往する中で、中心となって対応している後輩が自らのバイブルとして紹介してくれたもの。
私は、著者のように志が高くもなく、軸も戦略性も行動力もなく、努力もしていないので、偉そうなことは言えないけれど、共感するところは多々。
うちの会社の人事制度は一流だと思うけど、その運用にあたっての責任をラインの長に渡さず、しかし一方で『人材育成の責任はラインの長にあり』と言って最後には逃げていたところがあるのを喝破さられた感じ。
だいぶ前に研修で『事業で負けているのは人事で負けているからだ、と認識した時に、自分が何をしなければならないかが分る』と言われ、その言葉をずっと心の中に持ち続け、また機会があれば後輩に伝えているのだけれど、結局、うちの人事はこれができていなかったということなんだろう、残念ながら。
これまで、自らを律し、公平公正を心掛け、人事の仕事を続けてきて、それは辞めるまで変わらないと思うけど、『「ちょっとだけ不公平」を社内にいかにうまく作り出していくか』とかいう文章を見ると、考えさせられるところがあるな。
投稿元:
レビューを見る
『ターゲットワード』
・会社を良くしたいなら「建前の会社」にすればいい
・人事は会社経営の中で経営戦略
・戦略性マネジメントと継続マネジメント
・能力評価は人事の欺瞞
・会社独自の「勝ちの定義」を作る
-GEなら○○を選択して、雇用は選択しない
・本音を封印して建前で働く
・出来ませんでしたは通らない
・グローバル人材とはどのような場所でも「軸(会社の理念等)」がある
・人の心を動かす
-人事の仕事は制度作りだけでなく、社員の心を動かすことが出来ないと評価されない
-組織変革が出来ない人事は評価されない
・リーダーを作るのは世界どの国でも難しい
・「強い会社」「良い会社」を両立させるのがこれからの会社作り
『質問』
・若手社員が出来ることは何か
『ラーニングポイント』
・戦略人事
-今までの習慣を客観的に理解する
-戦略人事としての役割を理解する
-組織を変革させる(文化を創る、心を動かす)
投稿元:
レビューを見る
自社の部分はその通りで頷くのみ。live
with、努力してその軸に従って生きていくプロセス。以降は本からの引用です//…ストーリー化した戦略…ビッグピクチャー…変革の道筋…。過去からの継続性にとらわれず、現在の自分が正しいと信じることを実行に移すことです。勝ちの定義…グロースとリターン。大義の前では、いかなる本音も封印するしかない。…集団で良く気をつけるための議論。チェンジ…反対する人を減らせ。その人の心臓をわしづかみにするような言葉をあえて使う。personal striving 逃げるな。見識を持って、正しいと信じる事を正しく言えるリーダー。ビジョンを描き、コミュニケーションによって人々を巻き込み…実行できる人。フォロワーとの信頼。自分の軸。言動の中核をなす価値観。突き通したい哲学。エンジン。自分が下した決断…軸を見つけ出すヒント。live with。上へのリーダーシップ。
投稿元:
レビューを見る
人事の可能性を、ぐっと広げてくれる一冊。
人事が変わることで、きっと日本の未来は変わる。
人事担当者はもれなく勇気をもらえると思います。
投稿元:
レビューを見る
巨大帝国企業にいる身としては非常に理解がしやすかった戦略人事。
でもこれだけ熱く、論理的に人事について語った本ははじめて。
人事との付き合い方もわかるようになりそうです。
投稿元:
レビューを見る
日系企業人事には馴染みのない、戦略人事、組織開発について書かれた本。しかも、生々しく、実際、著者が実行した施策がわかる。さらに、実行に至る思考、信念も。
組織開発分野は、日本では確かに例も少なく、考え方、コンセプトも、浸透してないように思う。
が、組織や、人材育成に疑問を持つ人はいるので、そのような意識のある人、マネジャー職など、人事に限らず読んで頂くのがいいように思う。
投稿元:
レビューを見る
既読本の棚卸し。
こちらは人事に関する一冊。
人事、評価、組織などについて考えている人には、良い参考書になると思います。
以下、赤線を引いた部分です。
マネジメントには「戦略性のマネジメント」と「継続性のマネジメント」がある
「戦略性のマネジメント」は、「現在」を見て、勝つための戦略を立て、それを企業内の各機能に一貫性をもって反映させるマネジメントです。
「継続性のマネジメント」とは、「過去」を見て、企業における歴史的連続性を重視するマネジメントです。
日本的経営がもてはやされた(中略)時代に、米国の経営学者ジェームズ・アベグレンらが日本企業の強みとして見出したのが、年功序列、終身雇用、企業内組合という三つの制度でした。
しかし、この「三種の神器」という考え方は”罪”でした。アベグレンの罪ではなく、人事制度を「神器」にし、奉ってしまった私たち”日本人の罪”です。
人間は、「ちょっとだけ不公平」な環境に身を置いた方がやる気が出るものです。
「CEOの仕事の八~九割は人の問題だ」
(ジャック・ウェルチ)
上司との相性も実力のうち
目標設定のモティベーション効果は、目標の困難度、目標の具体性、それに目標へのコミットメントの度合い(目標の受容度)によって決まる。
(メリーランド大学の教授を務めたエドウィン・ ロック)
年に一回のフォーマルな業績評価より、日々その場その場でフィードバックを与える評価の仕方の方が社員の成長につながる
学びは教えてもらって得るものではなく、問題意識をもって取りにいくものだ
「チェンジを起こしたかったら、賛成してくれる人を増やすより、反対する人を減らせ」
(MITエドガー・H・シャイン先生)
物事は小さいことから始めなくてはいけません。ふつうの人は小さいことにこだわりをもち、不満を感じるものなのです。
「正しいと信じることを正しくやる(do the tight thing right)」
リーダーはリーダーにしか育てられません。
リーダーシップは、部下に対してだけでなく、上司に対しても発揮しなくてはなりません。
「自分の人生にストーリーをもち、せめてその中ではヒーローであれ」
投稿元:
レビューを見る
「私なりに別のたとえ方をすれば、人事には、会社が曖昧な状況に置かれているときに、進むべき方向性を示すアンバサダー(大使)の役割、トップが言うことを社員にわかるように伝え、社員が抱いている思いをトップに正しく伝えるトランスレーター(通訳)の役割、それから、社員のやる気を引き出して集団のパワーを最大化するために、会社の戦略をストーリーとして語るストーリーテラー(語り手)の役割、社員の悩みやフラストレーションを、言葉によって前向きの考えに変えていくエンライター(啓蒙者)の役割があります。まとめて言うと、人や組織を最大限に活用し、その会社の「勝ち」を実現するのが人事の役割だと私は考えています。」
「人事は、“きれいごと”を通す仕事」と主張し、ただ“きれいごとを言う”だけではなく、“戦略を描いて押し通して行く”ことの重要性が語られ、感銘を受けた。かなり勉強になる一冊。
投稿元:
レビューを見る
原点回帰というか、一周回ってというか、自分が真に興味があるのはやっぱり「人」と「組織」なんだなとつくづく思う今日この頃。
この本はすーっと入ってくるところが多かったし、こういう人事担当者が増えたら「強くて、良い会社」が増えることを予感させてくれるところが良かった。
Kindleで読んでると文中のURLのリンクにその場で飛べるのね!便利!
http://www.mercer.co.jp/referencecontent.htm?idContent=1358780
投稿元:
レビューを見る
人事のプロによる人事に必要な考え方を、著者の平易でわかりやすい文章で書いている。人事の本ではあるが、経営の視点で書かれていて、リーダーを志す人一般にもそのまま通じる。
個人では、自分の軸を持て、とアドバイスしている。何事にもぶれない自分の信念がリーダーには必要だという。軸を持つ、気がつくのは難しいことではあるが、これを持てる人はさすがに強いだろうと思う。
また、著者の経歴もあり、グローバルな視点で、日本企業と比較して書かれている。USは強い企業をめざし、日本はいい企業をめざしているが、これからは強くていい企業をめざすべきと主張する。自分が外資系にいるので、グローバル企業の考え方は理解できる。
すぐに自分に応用できるわけではないが、書いてあることはわかりやすい内容であった。
投稿元:
レビューを見る
■メモ
戦略性のマネジメント
環境の変化を読み、環境の変化に合わせて人事戦略を考え、実行する。
過去の制度という前提を持たない。会社のSTRと人事戦略が一致する。
継続性のマネジメント
過去からの継続を意識する。環境の変化に合わせた会社のSTRと齟齬が生まれる
場合もある。人事制度の中には、合理性において説明できない制度も過去からの
継続によって維持される。
■学び
家族手当、通勤手当が継続性によるものなのか・・。戦略的に導入を検討すれば、
十分に導入に値すると思う。例えば出産手当などは、仕事のアウトプットに直結
するインセンティブとはいえないが、従業員満足、ロイヤリティ、企業不ランド
から採用まで考えれば効用は大きい。
p37なんか変だなと感じる
戦略を実行するのは、90%の人。90%は考えた人ではなく、指示を受ける人。
指示を受ける人が理解でき、賛同でき、自分の業務の動画をイメージできる
ものでなくてはいけない。
「こうやって勝つ」という具体性、筋が通っている、理解できる難易度など、
戦略を実行させるために浸透というプロセスが重要。
p40人間ほど生産性が飛躍的に向上する経営資源はない。
つまり、競争優位性は突き詰めると人の差である。
p40マネジメントの要素
社員の頭の中に霧がかかっていれば、霧を晴らす手伝いをする。社員の心の中で
火が消えかかっていれば、熱く語って火付け役になる。
p63本音を封印し建前で働く
言った事がすべて、決めたことがすべて、、という建前は大切。
しかし、忘れてはいけないのは「建前」は相手が無理をしているということ。
本音を封印するのは少なからず本人へムリを強いる。
長い間、ムリをすることはできない。建前で動かすときは、
より早く、結果を出し、言った事、決めたことが間違っていなかったことを
結果で示す必要がある。
スピードが遅くても、ムリは破綻する。結果が出なければ、次は建前が
通用しない。
p59勝ちの定義
なんでも良いが、徹底していることが、会社の強みになる。
勝ちの定義をしっかり言語化し、様々な業務に徹底的に当てはめて考える。
その徹底的な姿勢が、社員のベクトルを合わせる(ディズニー7つの法則)
Leaderの条件
p171
内省により自分の軸を見つけ、自分の力に出来ている。(キャリアアンカー)
p169
自分を突き動かすエンジンをもっている。自分で意思決定をし、相手が誰でも
意見を言う。
p165
visionを描きコミュニケーションによって人を巻き込み、フォロワーとGoalに向かって
実行し、信頼を築ける人。
■所感
人事マンとしての心構えとしては、共感できた。人事のプロとしてのあり方が
示してある。例えば人事はリーダーを育てる→リーダーはリーダーからしか
育てられない→人事はリーダーであるべき、、という三段論法は共感する。
ただ、この本の登場人物はいずれも優秀な人たち。幼少期から競争社会で
勝ち続け、高い志で業務に挑んでいる人たちが多いはず。一方で、競争を避け、
会社でもそれほど強い志や成長意欲、こだわりがない人が多い会社は、
著者の描く組織を具現化することはできない。
徹底的に妥協しないプロ意識、これがないまま井の中の蛙ばかりの組織で
この本に書いてあることを具現化する難しさを気づくことができとは
思えない。
軽自動車がレースに出ても、壊れるだけで結果は出ない。でもレーシングカーに
軽が劣るわけではない、速さでは劣るが実用性で勝るなど、長所がある。
自社の組織の長所を探して、その中で組織の成長の方向性を見出さなければ、
ムリにレースの真似事をしても、組織が疲弊して崩壊する。
投稿元:
レビューを見る
先日のBBTの番組で「ダイヤモンド社100執念記念セミナー」でのセッションを見て感銘を受け、早速ご著書も拝読しました。元日本GEのHRリーダーで現リクシルグループ副社長の八木洋介さん。
熱いですね〜
「制度を守る」部署に成り下がっている人事部に喝を、そして、「よい会社」であることに甘んじている日本企業に喝を、そしてそこで甘んじている(私も含まれるな…)社員に喝を、くらわせています。
投稿元:
レビューを見る
GE、そしてリクシルの人事責任者を歴任した八木さんと金井先生の著作。
人事とは給与計算とか制度設計といった仕事ではない。HPにはずっと人事部がなく1000人をこえてはじめて人事部をつくった。その際、ビル・ヒューレートは「人事部門の仕事は経営の質を高めることだ」と定義した。それくらい広範囲にわたるのが本来の人事。外部環境の変化に対応した人材育成をしたり会社の事業戦略とそれに必要な組織、人材を育成する役割があるから「戦略」人事。単なる適材適所やルールやマニュアルを守る受け身部門ではだめだ。
会社全体の未来はリーダーの育成にかかっている。その育成は人事部員の育成にかかっている。人事をどう強くするかが会社の長期的成長を決める。
以下ポイント抜粋。
年功序列の破壊方法。まずヤング、ミドル、オールドの3つのジェネレーションにわけ最も仕事のできる人毎に面接。一番できる人をトップにする。これだけですぐに破壊できる。
戦略とは普通の人がきいてなるほど、これなら勝てるなとわかるストーリが必要。それを噛み砕いて末端社員までつたえるのが人事の役割。
人事は言葉の魔術師でないといけない。社員の頭に霧があるならばはらってあげねばならないし、元気がなければ心に火をつけなければいけない。
戦略人事における最大の課題はマネジャーやリーダーの育成であり、その仕事には会社の命運がかかっています。
戦略人事における最大の課題はマネジャーやリーダーの育成でありそこに会社の命運がかかっている。会社が向かっていく方向に人々を巻きこんでいくのが本当の人事の力だ。
CEOジャック・ウェルチは「CEOの仕事の八~九割は人の問題だ」という言葉を残している。
GEはまず「勝ちの定義」がはっきりしている会社です。
景気がどんなに悪化しようと、為替がどう変動しようと、あるいは競合がどういう動きを見せようと、GEは勝つためにグロースとリターンを取りにいきます。
勝ちを定義するとは、勝てなかった場合には、誰かが責任をとってやめなくてはいけないということです。雇用よりも勝ちを躊躇なく撮りにいくのがGE。
モノが売れないのは人事の責任。
グロースバリューを策定するにあたって、GEでは初めに、社内でトップクラスの成績を出しているリーダーたちを一五〇人ぐらい選び、その人たちがもっている資質を分析しまし
実際にトップクラスの成績を上げているリーダーたちの資質を検証しており、長い目で見れば、バリューの発揮が必ずやGEのビジネスを成長させるという前提に立っています。だから、パフォーマンスの度合いだけでなく、バリューの発揮度も評価
ビジネスリーダーの仕事は、最強のチームをつくって目標を達成すること
GEでは「勝ちの定義」は「グロースとリターン」であり、「雇用を守ること」は含まれていません。ということはつまり、GEでは最後の最後は雇用に手をつけると言うべきかもしれ
経験は関係ありません。大事なことは、その人材がどれだけGEのことを理解しているかです」
自分の中に「逃げてはいけない」という軸を一本��てました。
組織の中で効果的なコミュニケーションができていれば、人間はすごい力を出すということ
「ケン、怒るよりも、耳を傾けよう」
なぜリーダーを育てないといけないのか?育てられるのか?滅多には出現しない。だからこそ万人に一人の出現率を、なんとかして一〇〇人に一人ぐらいに高めようとしています。逆説的な言い方になりますが、リーダーは滅多に育たないからこそ、育てなくてはならない
人事としてリーダーを育てようとするならば、人事の私たちがまずリーダーでなければならないのです。
毎年、開講にあたって受講者に「社長就任演説」を課しています。受講者たちが社長に就任したつもりになって三分間のスピーチを考え、コーチであるビジネスリーダーたちの前で話すというトレーニングです。私も何度も立ち会いまし
トレーニングには、受講者の学習をフォローアップする仕掛けが欠かせないのです。
月に一回一時間、私が受講者と差し向かいでみっちり対話し
私からは「リーダーシップとは何か」「リーダーには何が必要か」「君と現役のリーダーたちはどこが違うのか」「その違いはどこから来るのか」といった質問を次々に繰り出し、受講者をあえて悩ませるようにもしました。
「軸づくり」の流れを、私は「identify」「live with」「personalize」の三段階に分けて考えています。一番目の「identify」は、自分が大事にしている価値観やこだわりや哲学を軸として識別する段階。二番目の「live with」は、努力してその軸に従って生きていくプロセス。三番目の「personalize」は、軸がしっかりと自分の身につき、自然にそれに
人はもともとの能力でリーダーになるのではなく努力によってリーダーになる。
リーダーシップノートをつけさせる。リーダーシップについて考えたことをかかせて記録させる。ふりかえる。
人事には会社が網毎な状況におかれているときに、進むべき方向性を示すアンバサダーの役割、トップが言うことを社員にわかるように伝え、社員が抱いている思いをトップに正しく伝えるトランスレータの役割、社員のやる気を引き出し集団パワーを生み出すために会社の戦略をストーリにして語るストーリーテラの役割、社員の悩みを言葉によって前向きにしていくエンライター(啓蒙者)の役割をもたねばならない。
人事のプロに必要なことは何か?情熱がること。強くて良い会社にしていこうという情熱。
投稿元:
レビューを見る
“人事”という仕事の本質に改めて気付かせてくれた本。人事に携わるもの、読むべき本と思います。
「企業は人なり」のことばは、ただの理想論ではなくそれを本当の意味で体現するためには、人事が人事としての仕事を全うにする必要があると感じました。
正しいと思うことを正しく。
その正しさを主張するためにはまず自分が正しく。
社員のやる気を引きだすことに誠心誠意尽くす。
色々考えさせられた本でした。
投稿元:
レビューを見る
人事担当者にとってのリーダーシップとは、権限ではなく見識を持ち、正しいことを正しく主張すること。
コミットアンドデリバー
energy,energize,edge,execute
自らが活力に満ち溢れ、目標に向かう周りの人々を元気付け、タフな問題に対しても決断でき、言ったことをとことんまで実行していく。
人事の役割は、アンバサダー、トランスレーター、ストーリーテラー、エンライター