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一年、一ヶ月、一週間、一日といった時間の単位、
日の出や日の入り、月の満ち欠け…それに旧暦、二十四節気。
ふだん当たり前のようにつかっているものの由来・定義、
天文学的なしくみなどをわかりやすいイラストともに、
ていねいに解説してくれています。
言葉はよく聞くけど、
ちゃんと説明しろって言われるとできない、
結局どういうこと?っていう疑問に答えてくれる本です。
本当にキホンのキ、という感じで、
そこまで深入りはしていません。
映画「天地明察」の公開が今秋に控えていますが、
それを機に暦についてちょっと知りたい、
という人にはおすすめですね。
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今年(2012)の5月22日は、会社のオフィスで少し見ましたが「金環日食」で盛り上がりました。日食とは海外で撮影した映像をテレビで見るものというイメージがありましが、今年は雲があったとはいえ、ライブで金環日食を見れて良かったです、一生の思い出というやつでしょうか。
この本は、国立天文台に勤務されている片山氏によって書かれたもので、今私たちが使用している暦が、どのような経緯で使用されるようになったかに関するエピソードは興味深く読ませてもらいました。
以下は気になったポイントです。
・ユリウス暦(紀元前46年に制定)は、4年に1度閏年をいれることで、1太陽年(365.25日)を調整した、つまり、(365+365+365+366)/4=365.25日となる(p14)
・1太陽年の詳しい値は、365.2422日であり、それを1300年使用すると 10日のズレになる、そこで1582年にグレゴリオ13世ローマ法王は、グレゴリオ暦を導入した(p15)
・グレゴリオ暦のルールは、1)4で割れる年は閏年、2)100で割れる年は閏年にしない、3)400で割れる年は閏年とする、(365.25-365.2422)*400=3.12、つまり400年に3回閏年を減らせば調整できる(p15)
・明治時代よりも前は太陰暦を使用していた、12回満ち欠けを繰り返して12か月たっても1年は354日であり、11日も短かった、そこで、日付とは別に冬至、夏至、春分、秋分等からなる24節気がこよみに載せられた、これは1太陽年を24に分割したもの、これにより太陰暦を使用しながら計画的に農業が可能(p35)
・日月惑星は地球から遠い順に並べると、土星、木星、火星、太陽(日)、金星、水星、月となる(p43)
・木星から3つおきに飛ばしながら並べると、土星→太陽→月→火星→水星→木星→金星となる、テトラ・コード理論というが、古代ギリシアやピタゴラスやケプラーも同じような考え方をしていた(p43)
・現在の定義では、春分の日で、昼と夜の長さは等しくない、江戸時代の日の出入りの定義は、太陽の中心で決めるものだったから(p70)
・寛政暦より以前の暦では、季節によらず日の出前ニ刻半を、明け六つ、日の入り後二刻半を、暮れ六つとした、1日=100刻なので、二刻半=36分という計算(p79)
・太陰太陽暦では新月=月齢0.0を含む日た1日となる、15日は月齢14.0を含む日(p104)
・日食は自分がその影に入らないと見えないので、地球上のどこかで起きているだけでは不十分、このため同じ場所で見ていると、月食のほうが日食よりも回数が多くなる(p130)
・昔は自転が早いので1日は短かった、地球の公転周期はそれほど変化しないので、1年が400日であった、日食の観測記録から、100年あたり2ミリ秒の速さで1日は長くなっている(p139)
2012年7月16日作成
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暦と太陽・月の動きは切っても切れない関係。
一日、一月、一年。どうやってその長さを決めてきたのか、太陽と月の動きからわかりやすく説明してくれている。
太陽や月の動きに重点を置いた本。図もあるしその部分はわかりやすかった。
詳しい暦の歴史を求める人には向いてないかな。
基本的な太陽や月の動きを知りたい人にはオススメ。
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へーと思わせる知識も多く読みやすいが内容の分量を考えると1500円はちょっと高い。
800円くらいかな。
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太陽、地球、月の動きを精密に解説している好著だ.図表も丁寧に書いてあり、理解が深まる.満潮と干潮の解説は興味があったが、うまく説明してあり感心した.
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図書館で検索したら2冊あったが、こちらの著者の方。とても分かりやすく、広い範囲をカバーしている。暦のおもしろいところは、古代からの天文学、数学、科学の蓄積であると同時に、人々の生活や歴史の蓄積であること。そして、科学の面では、そのほとんどが、自分自身の手で検証可能であるということ。スマートホンもインターネットも電池さえなくても、日常の暮らしで「なぜ」を突き詰めることによって、太陽年を正確に計測し、日食を予測することができるのだ。
同じように、気象光学現象も興味深い。
たまに空を見上げるだけの楽しみぐらい、あってもいいじゃないか。
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表題や「はじめに」を読むと、『暦』についての解説を期待するが、その期待に対しては全6章中の第1章、第2.1節、第6章だけで、その他は「暦にまつわる天文学」についての話が中心であり、期待とは違っていた。
逆に、「暦にまつわる天文学」の解説書、「太陽と地球と月の天文学」の解説書として読めば、非常にわかりやすい本である。
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私が今までよく理解していなかった日食や月食の起こる仕組み、太陽の動きや月の満ち欠けについて丁寧に解説した本です。もう少しじっくり読んで人に説明できる程度には理解したいところであります。
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アイルランド ニューグレンジ遺跡 メキシコ Chichén Itzáチチェン・イッツァ遺跡
BC46 ユリウス暦
325年 イースター→春分かそれ以後の満月の後の最初に日曜に固定(布教上の理由から)
16世紀には、春分の日が3月11日ごろとなるズレ
1582年 グレゴリウス暦 365.2422日
(旧暦1582年10月4日(木)の翌日を10月15日(金))
1日24時間 60分→時計のない時間に秒、分は意味のないこと→60進法を用いた
pars minuta prima 第一の小さい部分 pars minuta secunda 第二の小さい部分
公転する軌道面(黄道面)に対して23.4°の傾き
春分・秋分→自転軸が太陽に対して垂直☆意味不明・光の当たり方が半分になるのはなぜか?
太陽の南中(真南にくる瞬間・高度が最高)
夏至 90-観測地点の緯度+23.4°
春分・秋分 90-観測地点の緯度
☆夏至・23.4右に傾いている図 秋分・春分・傾きなし 冬至・左に傾いている図・意味要確認
南中高度と地球の周の長さ 2地点の南中高度の差は緯度の差 BC3エラトステネス シエネとアレクサンドリアの距離さから地球の大きさ
南中中に太陽は真南にある→すぐ南に動いても真南に太陽は見える 明石市経度135°
南中時刻が12時からズレる理由 ケプラーの第2法則 太陽に近いときには早く公転☆?
月の満ち欠け 月が地球の周りを公転する軌道面は、地球の黄道面とほぼ同じ→月と太陽の相対的な位置関係は太陽、地球、月のある面上での角度(黄経の差)で表現できる
暦に記載される月齢は正午月齢
新月(さく朔)0.0
月の出入り 新月→太陽の近くにある(角度ゼロに近い)→太陽と同じように朝に昇り夕方に沈む
上弦(角度90°)→昼に出る
満月(角度180°)→夕方にでて翌朝沈む
18年と11日で太陽と月 サロス周期
月食より日食の方が多い(月食は月が地球の影に入る現象→月が見えていれば観測可 日食は自分がその影に入らなければならない→同じ場所では日食が希少)
Time and tide wait for no man.
ニュートンの万有引力の法則 引っ張る力は質量に比例し、距離の2乗に反比例
月の引力によって、地球は月方面、その逆の両方に引き伸ばされて満潮となる→直交する形で干潮
月の南中時の間隔 24時間50分 → 平均12時間25分で潮汐
南中する時間に満潮になるわけではない→海水の移動時間、大陸の存在、地形、海流等…
太古の昔 地球の自転速度が速い→1日が短い 1年が400日 地球の公転周期はそれほど変わらず
100年あたり2ミリ秒の速さで一日は長くなっている。
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ユリウス暦=紀元前46年。閏年を4年に1回。
グレゴリオ暦=1582年グレゴリオ13世=100年ごとに閏年を入れない。400年は入れる。
7月はユリウスの誕生月でjulyの元となった。8月はアウグストゥス。
24節気。雑節=節分=立春などの前日、彼岸=春分秋分の前後計7日、八十八夜=立春から数える=晩霜、二百十日=立春から数える=台風
入梅=80度の位置、土用=297度、27度、117度、207度が土用の入り、そのあと立春などの日まで。
イスラム教は金曜日が安息日。
明けむつ=日の出が一日の始まり。
イスラム教では日の入りが一日の始まり。
天文時=正午が一日の始まり。
井戸が高いほど、夏冬の日の出日の入りの時間差が大きい。
春分の日秋分の日は、日の出と日の入りの定義、大気の影響で浮き上がって見えるため、日の出ている時間のほうが長い。
初日の出は犬吠埼が一番早い。
日の出前日の入り後は約30分明るい=夜明け、薄明。明け六つ、暮れ六つ。緯度が高いほうが長い。ずっと続くのが白夜。
磁北は真北に対して5~9度西にずれている。
南中時刻外れる=自転しながら公転しているので余計に自転しなければ南中にならない。ケプラー運動と傾きがあることで一定しない。
新月ではなく朔、満月ではなく望。三日月から遡って決めたため、朔という名前になった。
月齢は正午の月齢を差している=正午月齢。
月は南中時刻が一日より遅れる=南中がない日がある。
地球の半径分で金環日食とに皆既食に分かれるときがある=金環皆既食
皆既月食中の月にも大気によって曲げられた光が届いている=赤銅色の理由。赤い光。
日食より月食が多いのは、月食は地球上どこでも見られるが日食は一部でしか見られないから。実は日食のほうが多い。
月が地球を伸ばすため、潮の満ち引きが起きる。
新月と満月の時大潮=太陽の影響と重なる。
半月は小潮。
観潮で地球の自転が遅くなる。月は加速する。
昔は1年が400日=自転が速かった。
月の公転速度と自転速度は同じ。
だんだん遠ざかっている。1年に3.8センチ。
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高校で地学や物理を履修していない文系でも読めるようになっています。
図解を多用しつつ、南中時刻の変化など他の本がさらっと流してしまうような話も丁寧に解説してくれます。
特に潮汐や閏秒については、ググってもよく分からなかったのに、この本を読んだら簡単に理解できたように感じます。
ただ、黄道、白道といった概念は解説なしに出てくるので、難易度としては、何回か天体観測したことがあって、その上で疑問を抱えている人向けといったところでしょうか。