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いつもの様にせつない環境にあがく子供たちの物語かと思って読み始めたが、本作は少々、異なり、殆んどスタンドバイミーか陽水の少年時代の様なノリで、子供時代の極々短いある一瞬を切りとった逸話の連作小説仕立てとなっているが、それらの逸話の合間に語られる主人公のモノローグ部分に先行きの不穏感が漂うため、いつものように何らかの驚きをもたらしてくれるのだろうかと期待しながら読み進めることになる。ただし、本作ではその期待は少々、肩すかしで終わり、語り手の置換のみで話が終わってしまうので、期待した向きには残念かもしれないが、そもそもが少年時代だと思えば、そんなもんだろうという、ほのぼの話で終わった方が良いのだろう。
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10月-10。3.0点。
少年たちの、夏からの物語。
連作短編で、時間の推移を経て「友情」「初恋」「事件」などを
綴っていく。読みやすいし、短い。
この作家、すっかり少年小説ばかりになった。
個人的には、もっとサスペンス色を強く出してほしい。
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途中いろいろと言いたくなることはあったのだけれど、読み終えて、もうそんなこともどうでもいいかと思えてしまった。
少年少女から大人になっていくその過程で、あきらめたもの捨てたものわかってしまったこと。
子どもだったころの瑞々しい気持ちを懐かしみ、そしていつしか大人になりその間になくしてしまったものに思いを馳せた。
そのどちらもがわかる年齢になってしまったのだと、少し寂しくもなった。
そんな仕上がり。
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田舎に暮らしてた小学生達のエピソードで綴られた7つの連作短編。昭和的なあの頃が懐かしく思えるお話にミステリー要素がスパイスになってて楽しめた。著者は子供の世界を描くのが上手いですね。この冒険物語を読んでるとやはり、スタンドバイミーが頭を過った。
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小学四年生の少年達の物語。
誰が読んでも、あるあると思えるような子供の頃の体験がギッシリ。
昔は、些細なことでもワクワクドキドキしてたよなぁ・・・
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道尾作品では久々に良いもの読んだという感じ。自分の中では中期に良いものが多くて、人に訊かれても「最近の作品は、中期に比べると微妙な作品が多いよ」としか言えなかったんだけど、これはじわりじわりと心を捉えて離さない。どんでん返しが好きな人に受け入れられるかは分からないけど、一度読んでみて欲しいな
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少年たちのキラキラした日々が懐かしく、また羨ましい。
ミステリー色のない作品でも、文章から道尾さんらしさがわかる。
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「仲間とともに経験した、わくわくするような謎。逃げ出したくなる恐怖と、忘れがたい奇跡。」
恥ずかしいような甘酸っぱいような少年の日のキラキラと冒険のワクワクがいっぱい。
道尾さんの小説で少年が出てくるとやりきれない思いになることが多いし、今回もいつそっちに転んでもおかしくないような雰囲気で、ハラハラしながら読んだけど、何とも清々しい読後感。
この作者さんの小説読んで清々しいだなんて何とも意外(笑)だけど、これはこれですごくよかった!
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いつからでしょうか、とりとめのないことに目を輝かせなくなったのは。齢を重ねるにつれて地層のように積み重なった常識や経験が、少年時代の記憶を埋もれさせ、僕はだんだんと大人になったような気がします。何にもとらわれず、ただ好奇心の赴くままに生活していたあの頃。この作品は読む人に、誰もが持つそんなキラキラした過去の記憶を呼び覚まさせてくれる物語だと思います。これまで道尾秀介さんの作風ともがらりと違う感じがしました。
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【収録作品】夏の光/女恋湖の人魚/ウィ・ワァ・アンモナイツ/冬の光/アンモナイツ・アゲイン/夢の入口と監禁/夢の途中と脱出
小学四年生の少年たちと仲間の一人の姉・小学六年生の少女。単なる少年時代の友情と冒険の物語が、小学三年生の都会からの転校生が入ったことで一転する様が怖い。
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作品の内容というよりも、登場人物の描写や心の動きを文にする上手さはやはりさすが道尾さんです。子供のころ感じたワクワク感やハラハラ感、チクッと痛くなるような心理描写も巧みに表現されているのではないでしょうか。
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表紙がとても綺麗。
特殊加工のカバーらしいけれど、とてもキラキラしていて
それがまた作品とよく合っている。
文も装丁も内容も、全体から瑞々しい感じがします。
買って正解。
本屋大賞はこれでお願いします。
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あ~~?ないから~wwwと思ってたら、続きがあった。そりゃそうかw ちょい甘ですけど、★5つで。だって、好きなんだもん、道尾さん♪
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正に光のような眩しさに包まれた小説。
文章の美しさには、ますます磨きがかかっている感じだし、様々な仕掛けで単なる感動小説で終わらないところが、流石は道尾さんといったところですね。
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内容紹介
あのころ、わたしたちは包まれていた。まぶしくて、涙が出る――。
都会から少し離れた山間の町。小学四年生の利一は、仲間たちとともに、わくわくするような謎や、逃げ出したくなる恐怖、わすれがたい奇跡を体験する。
さらなる進境を示す、道尾秀介、充実の最新作!
内容(「BOOK」データベースより)
真っ赤に染まった小川の水。湖から魚がいなくなった本当の理由と、人魚伝説。洞窟の中、不意に襲いかかる怪異。ホタルを、大切な人にもう一度見せること。去っていく友人に、どうしても贈り物がしたかったこと。誰にも言っていない将来の夢と、決死の大冒険―。