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元幕臣で慶喜の弟昭武の欧州留学に随行した渋沢栄一は幕府崩壊を欧州でしり、急遽帰国。静岡に蟄居している慶喜を訪れ、鳥羽伏見から逃げ帰ったことや、江戸で再起しなかった事などを問い質すところから話しは始まっています。その後の生涯をかけて、慶喜の汚名をはらそうと本を出版するお話し。
幕府を滅ぼした慶喜と実業家として知られる渋沢栄一の裏の話しが満載。中々読み応えの有る一冊でした。
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明治維新によって政治的生命を奪われ、以後政治的な動きをすれば朝敵への逆戻りを余儀なくされると言う境遇が、慶喜を政治の世界から逃避させ、趣味の世界に没頭させたのである
大熊重信:ありのままを言えば、私たちをかつて堂々と政府の政策を批判したにもかかわらず、まだ安政条約がどうか深く研究するところはなかった
臆病者と謗られようが戦わずに江戸城を明け渡すことで朝廷への政権交代を貫いたのは、政権交代をスムーズに進めるためだった
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明治維新とは結局なんだったのか、幕府側、倒幕側共に優秀な人達がいて結局後々は外国と交流を深めて行く事になるのはなぜか。
徳川家から見た明治維新、その後はどうなったか。
等など考させられる。
また大蔵省を立ち上げ、整理していく渋沢栄一の手腕がすごい。
個人的には伊藤博文、井上聞多、との仲が書いてあり、もし高杉晋作が生きてたらどうなったかを考えると面白い。
最後に、幕末は失敗したら切腹やころしあいだったが明治は辞職等になっていて責任の取り方も変わってきているのだなと思った。