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素晴らしい!幻冬舎新書は,武田邦彦『偽善エコロジー』みたいなのもあるけど,侮れないな。
重力の不思議から,相対論,量子論,超弦理論,ホログラフィー原理まで。どの章も読み応えがあり新しい発見があって刺激に満ちた読書だった。
遠心力が余剰角に,物質の存在が欠損角に相当するという重力の幾何学的側面なんかも,初心者でも十分追っていけるような過不足ない説明がなれていて,ほんとに恐れ入る。特殊相対論と量子論から,反物質の存在が導かれるくだりも,数式なしにこんなふうにできるのか…。
すっかり大栗先生のファンになってしまった。
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この本の骨子と思われる超弦理論について、ほとんど理解できず。
この世界の成り立ちについて理解するのは、私の頭では無理のようだ。
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朝日カルチャーセンターにて購入。当日の大栗先生の講座の復習として読了した。著者はIPMUのKavli冠教授、Caltech教授の大栗博司先生。
非常に面白く、一気に読んでしまった。
内容は「はじめに」にある様に、朝永先生の三つの言葉に基づいて、まず重力の7不思議から始まり、それがどのようにして解かれて来たか、どのように宇宙の理解につながって来たかと続いている。大きく分けてほぼ以下のテーマとなっている。
・相対性理論
・量子力学
・超弦理論
いずれも数式を使わないで、概念が非常にわかりやすく説明されている。超弦理論などの最先端の所では、詳細について限界はあるものの、現在の物理学でどんな事が理解出来ているかおぼろげながら感じ取る事が出来て非常に興味深い。実際に先生のお話を聴いた後だったからかもしれないが、とても読みやすかった。特に「分かっている話でも手をぬかないできちんと説明する」という話は非常に印象的だった。
挿絵も先生がご自分で描かれた楽しい一冊である。
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相対性理論や量子論に関する本は色々読んできたけど、新しい本を手に取る度に毎回新しい発見があります。
それは、各々の著者の専門分野が違って、どこに力点を置いているかによるものだと思います。
ですから、そういった物理の話を知りたいと思ったら、とにかく色々な本を読んでみるのが一番いいと思います。
この本の著者の専門は重力です。
重力を重きを置きつつ、何も知らない人にもわかるように優しく相対性理論・量子論・超弦理論が説明されています。
それだけでなく、なぜそうなるかといった詳しい内容(数式とかは含みませんが)も書いてあって、今までこういう関連の本を読んできた人でも十分楽しめると思います。
最後の方の話は結構専門的な内容を噛み砕いて説明したような感じで、わかったようなわからないような感じですが、今最先端の研究はこのようなことをやってるんだなーという漠然としたイメージはできたと思います。
3次元空間の情報を全て完璧に2次元の平面に投影できて、そうすると重力の項を無くすことが出来るなんてのは初耳で面白かったです。さらにそれを4次元に拡張してやると・・・
入門書という位置づけなんだろうけど、他の入門書に比べたらもっともっと詳しく踏み込んだ内容まで書かれていて読み応えがありました。
説明のために出てくる例えが何も知らない人からしたら若干わかりにくいような気もしますが、そこを除けば全体的に易しく、理解しやすい内容だと思います。
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重力について考えつつ、ニュートン力学、特殊相対論、一般相対論、量子力学を通って、超弦理論まで解説されている本。
ブログはこちら。
http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4339700.html
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村山さんの著作に続く、IPMUシリーズ。
相対性理論から超弦理論まで。。
最後の超弦理論は初めて聞く内容ばかりで相当読むのが辛かったのでまたいつかリトライしたいところ。
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重力について説明した本である。ニュートンから始まり、アインシュタインの相対性理論と、素粒子の話を経て、統一理論から超弦理論まで話を進めるという、実に大きな話を要領よくとりまとめた本なのだけど、これが実にわかりやすい。今までもう一つぴんとこなかった超弦理論が、ぼんやりとなんだけどイメージできたような気がする。
なんといっても、作者の説明の仕方がうまい。難しいことを安易な比喩を使って語りかけるのは、簡単なように見えてとても難しいことだと思う。嘘だと思ったら、微分の意味合いを小学3年生にわかりやすく教えてみるといい。「余分な次元が小さく丸め込まれている」なんて想像を絶する概念だけど、ホースの上にいる蟻と鳥なんて比喩でストンと落ちるから素敵だ。
こういう説明は、作者の頭の良さを示していると同時に、いや、それ以上に、作者の誠実さを示していると思う。相手のことを考え、どうやれば相手に理解してもらえるかに丁寧に力を掛けていると思う。「何を」以上に「いかに」を大事にするというのは、これも簡単なように見えて難しいことなのだ。後書きまで読むと、作者がどうやってそういう書き方ができたのかのヒントがわかり、ちょっと心が温かくなる。
最新の科学を平坦な言葉で理解させてくれるというのは、乗り心地のよいタクシーに乗って、未開拓の絶景を案内してもらうのによく似ている。とても快感だ。今まで見たことのない風景に感動し、心をわくわくさせるのが半分、すばらしいタクシーの運転にうっとりするのが半分。すばらしい本だと思う。
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興味深い話ですが途中難しく理解できない箇所がありました。最新の理論を新書一冊で理解しようとするのはおこがましいですが、もうちょっと分かりやすければと思いました。
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現代物理学についての最高の入門書だと思う。素晴らしく分かりやすい。
タイトルは「重力」と銘打っているが、相対論、量子論、そして超弦理論まで、カバレッジは広い。まさかホログラフィー原理まで出てくるとは思わなかった。ホログラフィー原理と言えば、サスキンドの「ブラックホール戦争」を読んでいたから分かるという部分と、同書では分からなかったことが本書の要約で分かったという部分がある。同様に、グリーンの「エレガントな宇宙」を読んでいたから分かりやすかったという面があるかもしれない。逆に、本当の初心者にとっては、相対論の説明など、もう少し手厚い方が分かりやすいかもしれないのだが、むしろ、少しかじったことのある人向けの解説と割り切って考えるべきなのだろう。
ごくごく個人的には、潮汐力の説明の分かりやすさに感動した。「エレガントな宇宙」で初めて量子論の考え方の基礎が理解できたと感じたときと同じように、こんな明快な説明は初めての経験だった。
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たまたま興味が湧いたので読んでみました。
まるでヒッグス粒子観測(ほぼ確実)に合わせたかの様なタイミングでの販売でした。(この著者も研究に参加してたと思うくらいな絶妙なタイミング)
内容としては「重力」という枠に捕らわれない展開で、どちらかというと宇宙好きな自分が楽しいと感じました。これから超弦理論を中心に宇宙の謎が解明されていくかと思うとワクワクします。
専門用語のオンパレードで(もちろんちゃんと説明はあるのですが・・・)後半に行くほど読解するのが困難になっていきますが、一般人が何となく分かる程度に収めていると思います。訳が解らないけど、宇宙好き、科学好きにとってはワクワクする本。
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序盤から中盤にかけての、相対論と量子力学の解説はまぁそれなりのよくある内容って感じですが、量子重力やブラックホールのあたりからの話は、ご本人のいままで研究してきた(今もしている)分野というのもあって熱い内容でした。 超弦理論やブラックホールの蒸発の話は、一般向けの書籍の中では最も詳しく書かれてるんではないでしょうか。 こういう分野に興味のある高校生・大学生・社会人の人は必読かと。
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素粒子論が専門の理学博士大栗博司による書。
ニュートン力学、マクスウェルの電磁気学、アインシュタインの理論である相対性理論、量子力学、超弦理論、ホログラフィー原理までの壮大な話を重力を中心に解説されている。
後半はやはり難しい話ばかりであったけども、何度か読み返し、分からないでもない・・・いや
、やはり分からない世界の話になっていた。
それにしても、最終的に重力の捉え方をびっくりするような総括の仕方で説明されていたのでおもしろい。
本書にもあるように『では、僕達が一所懸命勉強してきたことはいったいなんだったんですか?』という率直な疑問もわからないでもない。
なにはともあれ、僕の理解は、いままで等価原理あたりで止まっていたので、それよりも幅広い解釈を得るにはちょうど良かった。また読み返してみたい。
本書は、著者が高校の同級生に語るようにということをイメージして書かれたものらしい。
そういう点では、なるほど歴史を追い分かりやすい解説になっていると思う。
本書の副題には『アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る』と打たれているが、アインシュタイン以前の話もあり、またこの副題の通り宇宙の謎を考えるよい構成になっている。
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【内容紹介(amazon)】
最先端の研究が直感で分かる、エキサイティング宇宙論。
私たちを地球につなぎとめている重力は、宇宙を支配する力でもある。
重力の強さが少しでも違ったら、星も生命も生まれなかった。
「弱い」「消せる」「どんなものにも等しく働く」など不思議な性質があり、
まだその働きが解明されていない重力。
重力の謎は、宇宙そのものの謎と深くつながっている。
いま重力研究は、ニュートン、アインシュタインに続き、第三の黄金期を迎えている。
時間と空間が伸び縮みする相対論の世界から、ホーキングを経て、
宇宙は一〇次元だと考える超弦理論へ。重力をめぐる大冒険。
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【目次】
第1章 重力の七不思議
第2章 伸び縮みする時間と空間―特殊相対論の世界
第3章 重力はなぜ生じるのか―一般相対論の世界
第4章 ブラックホールと宇宙の始まり―アインシュタイン理論の限界
第5章 猫は生きているのか死んでいるのか―量子力学の世界
第6章 宇宙玉ねぎの芯に迫る―超弦理論の登場
第7章 ブラックホールに投げ込まれた本の運命―重力のホログラフィー原理
第8章 この世界の最も奥深い真実―超弦理論の可能性
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理解できるとこは理解できるし、分からないものは分からない。確かに分かりやすく説明されていて一読の価値はあり。全てを理解できなくとも、新しい見方がてきるので貴重な本だ。
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かねがね、重力のことは不思議に思ってたので、読んでみた。
ところが、重力のハナシというより、超弦理論のハナシだった。。。その筋の人には、重力のハナシは超弦理論のハナシ(宇宙論のハナシ)とイコールなのかも知れないけれども、私はもっと、重力自体のハナシかと思ったのだ。
村山斉さんの本で、重力を伝える素粒子のことを知って以来、その素粒子が気になって仕方なかったのに。。。だって、いくら質量がないとはいえ、宇宙にばら撒く程になにやらを出したら、あっというまになくなっちゃうんじゃない?ていうか、飛んで行くのに、引っ張る力って、どゆこと?
本書では、そんな重力について、なんとも驚きの解説、あるいは解釈の説明がされる。重力を真剣に勉強した人のコメントが秀逸だった。。。というか、私の生きてるこの世界って、一体なんなんだろう。。。
そして、素人には変態的にしか思えない超弦理論の、めくるめく多次元ワールドによって、宇宙の究極の真理が明かされる!はず!!ということだそうで。。。たぶん、人類が宇宙の究極の真理に辿り着いたとしても、私には理解できないだろうことは、よく分かった。。。
ところで、アインシュタインをはじめとして、お馴染みのファインマンさんやホーキング博士、日本のノーベル賞受賞者の面々などなど、数々の物理学の偉人の業績についての話は、大変面白かった。
特に、ファインマンさんの本は何冊も読んでいるのに、こんなすごい天才だったことに、いまさら新鮮な驚きがあったりして。。。だって、ファインマンさんときたら、イタズラばかりしている口の悪いオトナげないオトナのイメージがありすぎて(笑)
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大栗氏は日本を代表する超弦理論特に位相的弦理論の研究者である。しかし、村上斉氏の本と同じ程度に期待はずれの本だった。いわゆる知ってる人には何も得る事はなく、知らない人には理解できない内容だった。雑誌ニュートンで延々と繰り返された「また相対論特集…」というあのがっかり感に似ている。私が村上氏の本と同様に感じたのは、これが彼らの分野の対外的なコマーシャルに過ぎないというものだ。いかにもコマーシャルらしく、そこにはバラ色の未来しかかかれていない。