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F1参戦にあたっての途方もない費用と苦労、優勝を目前にして撤退を強いられたチームの無念さが伝わってきた。スポーツカーには贅沢と危険のイメージがあり、控え目・謙遜・譲り合いを美徳とする日本人は愛情を持ちにくいのではないか。TMGの風洞設備やトヨタ社の大政奉還など、トヨタ車に乗りながら何も知らない自分を再確認した。
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全社プロジェクトとしてF1に挑んだトヨタの記録。
特にグローバルでトップを取った辺りから、トヨタの車から、ロマンを感じないのだが、本書に描かれているF1チーム運営の位置付けを読み進めるにつれ、それも納得。
自動車メーカーとして経営を優先させる事は理解できるが、モータリゼーションの啓蒙を放棄するモノづくり続けるならば、そのツケはいずれ回ってくる。
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レースを見てるだけでは見えない、トヨタF1の関係部署や人の状況や思いが記された内容。
大企業の技術力でも解決困難な、F1独特のシャーシや空力面の問題、F1の政治的なドロドロした世界、営業部門と技術部門の壁など興味深く読めた。
撤退直前の車の仕上がりや、可夢偉のトヨタでのF1キャリアのスタートなど、もし予定通り2012年までやっていたらどんな結果が出ていたか見てみたかったなと改めて感じた。
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トヨタがあのままF1を続けていたら翌年には優勝を経験していたであろうという評を目にしたことがあります。
手探りで山頂を目指した山で自分の居場所を見失い,下山して振り返れば9合目に到達していたということなのでしょう。
僕がトヨタの役員であるならば、F1参戦には反対していただろうと思います。何故なら,1996年当時、F1参戦のにかかる費用と効果,その他のモータースポーツ活動があまりにバランスに欠けると見通せたからです。
しかし,トヨタは参戦しました。そしてもがいてリーマンショックにとどめを刺される形で撤退します。
しかしトヨタがF1参戦から得たことは、結果的にエンジン,制御,車体などの技術的なこともあったのでしょうが,僕が思うに、それ以上に,F1でに参戦したのだという技術者スピリットがトヨタ内に生じたことが大きいのでしょう。
細かな技術的な推移は,僕にとっては難解な内容でしたが,F1に興味のある人にとっては面白い本だと思います。
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読み終わってみて、今のトヨタのモータースポーツ活動にF1で培ったエッセンスが行き活きているなと感じた。またあれだけの企業でも経理端の影響力ってすごいんだなというのも驚いた。続けていたら、今頃は大きい成果を得ていたのであろうな。面白かった。