投稿元:
レビューを見る
太平洋戦争後すぐ、不老技術が日本に導入されたという設定。20歳から処置を受けることができ、これを受けると、老いでは死なない。若いままなので病気にもなりにくく、実質的に死というものが身近から消えた世界。ただし、社会の停滞への対策として、処置後100年後に死を強制する「百年法」が制定されている。
このような世界はどうなるのか、政治、経済、社会といろんな切り口で生々しく語られていく。テンポが良くて、読むのが止まらない。面白い。上巻が終わったところで、すでにかなり盛り上がっているので、下巻がどのような展開になるのか楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
感情移入とか共感とかそういう類の内容ではないけど
「やめられないとまらない」です。
まぁ作り話もここまで来ると圧巻。
上巻の終わり方も絶妙で恐れ入りました。
下巻が待ち遠しい~♪
投稿元:
レビューを見る
ちょっと感情移入し始めたら
場面が切り替わって・・・
という感じだったので
もどかしかった。
いろいろなことが気になりながら下巻へ。
投稿元:
レビューを見る
第二次世界大戦直後、レトロウイルスによる不老化が全国民に施されるようになった架空の日本を舞台にした小説。
死があるからこそ生に意義があるのか、という重めのテーマではあるが、テンポもよく読みやすい。
投稿元:
レビューを見る
不老化を手にした社会を描いたお話。政治や経済の内容にリアリティがあって、いろんな社会問題を上手く絡めてる展開に引き込まれる。様々な人達の思惑が今後どーなっていくのか楽しみ、面白い!下巻へ。
投稿元:
レビューを見る
永遠の命を得た日本人。社会の閉塞感を払拭するために執行される100年法は100歳で命を全うするための法律。上巻では様々な紆余曲折によって執行されるまでの社会が描かれる。現代の日本の延長線上の話ではなく、なぜか第二次大戦までさかのぼる。今のところその背景が少しあいまい。
後半に続く。
投稿元:
レビューを見る
大作で傑作であった。天皇もいない、アメリカに戦争で負けた後の日本共和国で、アメリカによってもたらされた老化を止めるウィルスにより不死化するという一つの仮想を持ち込んだ設定のみが違うものの、それ以外は、多分、今の日本が置かれた状況と、その近未来にシンクロした話であるが故に、身につまされる話となっており、そのあたりが共感を呼ぶ。不老不死化するということにより、老いがなくなり家族のあり方は崩壊するであろうという設定は十分に説得力があり、なおかつ食料が不足するのが目に見えていることから昆虫食が進んでいるという設定も良く分かる。ただし不老不死により、人間の欲望たる種の保存という本能に基づく、性欲の減退をもたらすであろうことから、更なる小子化が進み、本来は新しい子供がいない世界になってしまうであろうことが推測されるが、そのあたりは余り語られていない等、突っ込みどころはあるものの、そういったことは、作者が語りたい本質からするとどうでもよいことであり、あまり考えずに読み進めた方が、どっぷりとこの世界に浸れる。
投稿元:
レビューを見る
これは、今年一番おもしろい。分厚い本2冊だけど3日で読破
最後はちゃんと落ちがあるし。
貴志 祐介の”新世界より”を思い出してしまうのはなぜだろう。
自然の摂理というか、揺り戻しというか、不自然なことをやろうとすると元に戻そうとする力が働くのね。
ネタバレは書きませんよ。
投稿元:
レビューを見る
日経で評価されていたらしいと聞いて読みました。
まだ、上巻です。
時代は現在から先ですが、これは今の日本では無いパラレルワールド?なのかな?設定は第2次大戦開戦くらいまでがおなじで、大戦中から後が変わる感じです。
原爆は6個落とされているし、日の丸は3つで日本は共和制が布かれているし。そのあたりの前提の説明が多く織り交ぜられながら話が進みます。
よくできていて、そのワールドに入り込むことができます。お陰で、途中で読むのを中断すると、現代に戻ってくるのにちょっと違和感を感じるほど(笑)。
100年の命と若さを与えられるとどうなるか、逆に100年とわかっているとどうなるか、考えさせられます。
また、上巻ではまだなんだか分からない病気。これも気になります。
自然の摂理に逆らった人類は結局どうなるのか、下巻に期待です。
投稿元:
レビューを見る
「嫌われ松子の一生」や「ジバク」で感動した筆者の作品だ。上巻だけで400ページ。しかし、最初の1ページから期待を裏切らない。このようなストーリーは下手をすれば矮小なSF仕立てで終わりがちだが、筆者の政治社会経済に対する深い洞察力が重厚な物語を構築している。すばらしすぎる一冊。
投稿元:
レビューを見る
いやー面白い。
1ページの字は小さい。行間も狭い。よって行数も多いし、本も厚い。
その情報量ったるや!
でも、夢中になって読んでしまった。
ジェノサイドのようだ。
ジェノサイドのようなドキドキ感ではなく、ワクワク感を覚える。
先を知りたいのだー
しかし、下の順番はあとちょっと。
リアルなこの時代では、独裁国家が民主的な道を歩もうとしているけど、この本のなかでは民主政治に限界が来ているらしい。
これからは、優秀な独裁者による政治だそうだ。
独裁者となったとき、人は己の地位や力にあまんじることなく正当な判断をし続けるのは難しいだろう。
下では、どうなるのかな?楽しみだ。
しかし、下の順番はあとちょっと。
投稿元:
レビューを見る
設定が大胆。不老不死が実現しているが、法律により百年後には死ななければならない世界で、ストーリーが次々に展開していく。人間の考え方や社会の在り方についての著者の想定が面白い。登場人物の心情の変化にも考えさせられるところが多い。現在の日本の閉塞感の原因も、この本の中に見つけることが出来るような気がする。
投稿元:
レビューを見る
不老不死の技術により、老化しない老人がマジョリティの近未来日本。しかしそれは永遠ではなく、百年たったら生存権が剥奪される=死を意味する法律「百年法」の適用が近づき、歯車が狂い始める…
不老不死の世界はユートピアなのか?
生き続けることは生なのか?
大胆設定の娯楽大作だけど、深い!!
いざ、下巻へ!!
投稿元:
レビューを見る
不老不死の技術が開発された世界という設定。
人間は肉体的に老いて死を意識することにより、精神的にも成熟していくという、とても基本的なことが、きちんと押さえられているのがいい。
百年法によって処置を受けてから百年後に安楽死させられるという制度に対する葛藤も、なかなかリアル。
著者が細かい設定で少々遊びすぎているのが気になることもあるけど、
下巻を読まない訳にはいかない。
投稿元:
レビューを見る
百年法の成り立ち含む経緯が思いのほか現実っぽく、だからこその人間の欲の形も正義感もリアリティがあると思いました。
が、歴史が学生時代から苦手な私は、途中から、正直なところ「…年表が欲しい…」と切実な感想が。「百年」法ゆえ、時代の設定が広い広い。
上巻のラストが特にうまいなーと思いました。