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東京の川を実際に歩きながら紹介してくれる。
子供の頃から馴染んだ川も多いが、点でしか知らないことを思い知らされる。
自分の馴染んだ公園、学校、公共施設などが出てくるのは嬉しい。学校の中を川が流れているところが多いのに驚かされた。しかし、妙正寺公園にも、今は暗渠になっている川が通っていたのを思い出した。
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東京は川の恵みを受けて発展してきた水都。
さりとて、自分の知っている川は限られているため、都内にどんな川があるのかと気になりました。
荒川の名前の由来が、水流が強くよく荒れるからだというのは予想がつきます。
でも、きれいな名前だと思っていた綾瀬川は、「綾を織りなすような瀬」という意味ではなく、「一雨ごとに頻繁に流れが変わって川道が定まらない"あやしの川"」と呼ばれたからだというのが意外でした。
日本一の幅を持つ川は、地方にあるものと思っていましたが、なんと東京を流れる荒川で、最長ポイントは鴻巣市と比企郡のあたりの2537mだとのこと。
さほど河口でもないのに、2キロ以上あるというのが驚きです。
ちなみに2位は徳島の吉野川の2380mだそうです。
川といえば橋。東京の橋といえば隅田川が思い出されます。
最初に架けられたのが千住大橋で、江戸防衛の理由で橋はこれ一本のみだったとのこと。
明暦の大火後、防災の避難路と交通のために橋が増やされたそうですが、それでも江戸時代ではまだ5本のみで、舟による渡しが主流だったとのこと。
敵に江戸の本丸まで攻め込まれないよう、ほとんど橋のない川だったのです。
今では、23.5kmの間に26の橋が架けられており、水運都市の発展につながっています。
一ツ橋という名は、地名と徳川御三卿の名前だと思っていましたが、これもそもそもは橋の名前だったとのこと。
江戸城から見て、日本橋川にかかる最初の橋という意味だそうで、かつては二ツ橋、三ツ橋もあったのかと考えました。
また、玉川上水を建設した玉川兄弟について、ページが割かれていました。
兄弟には工事の費用として幕府から6000両下賜されていましたが、その資金が底をつくと、自分の屋敷を売り払うなどして3000両を拠出し、工事を完遂したとのこと。
二度の失敗ののちに、ようやく完成させたそうです。
また、横浜市民にはなじみの深い鶴見川の紹介も載っていました。
都内多摩丘陵に源流があるためですが、東京を流れるのは上流のみで、河口に行くにつれて神奈川県を潤している川。
タイトル通り、東京を過ぎたところで説明は終わっていました。
知らない川や、暗渠となった川がかなり多いことに気がつきましたが、「○○寺川」といった名前が意外にも多いように感じました。
善福寺川、真光寺川、妙正寺など。
川ではありませんが、三宝寺池もあります。
これは、かつてはそれだけお寺の敷地が広かったためだろうと思われます。
ちなみに妙正寺は現存しているものの、善福寺と真光寺は廃寺になっているそうです。
綾瀬川も鶴見川も、汚い川としてのワースト5内に毎年ランクインするというありがたくない肩書を持っている川。
都心を通るため、生活排水が流されるのは、ある意味避けられないことですが、それでも流域住民たちの地道な努力が実を結び、どちらの川も目覚ましく水質が上がってきているそうです。
川を知ることで、興味も高まり、大切にする気持ちも生じるもの。
子供たちのためにも、自然を元の姿に近づけていく努力は大���ですし、川沿いを散策するレジャーのためにも、公害や水質汚濁からの環境改善は心がけていくべき事柄だと思いました。
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東京を流れる河川を川下りの観点から紹介。
近所を流れている川が紹介されており、興味本意で図書館で借りたのがきっかけ。固有名詞が多いのが気になるも、意外と知られていない東京の地理、歴史を知る手掛かりになる内容。