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知る人の間ではあまりにも有名な、「ゲーム&ウォッチ」「ゲームボーイ」などの生みの親、横井軍平氏のことば。
横井氏の言葉には、非常に感銘を受けるところも多いのだが、この本は、単なる語録の域を脱していないと感じたので、評価は低め。
横井氏の「枯れた技術の水平思考」。使うか使わないか分からない先端技術を、製品に付加して開発を続ける、まさに大企業的な物作りを強いられている自分にとって、こういう思想で開発を進められる技術者はうらやましい。自分がこれまで経験し得なかったモノ作りだからこそ、こんなに惹かれてしまうのか。
その一方で、こういう「とんち」みたいなモノ作りは、決して王道にはならず、横井氏自らが語るような「すきま」産業でしかあり得ないはず(王道があってこそ、すきま産業が生まれてくる)。
でも、そのすきま産業が、世界に大きな影響を与えて、自分の人生にも大きな楽しみを与えてくれている。何が正しいとか間違いとかではなく、こういう両輪があってこそ、世の中は豊かになっていくのだろうな。
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内容は軍平氏の発言集と、それに感化されたクリエイター達の寄稿。決して新しいことが書かれているわけではない。
ただ、この本が、なぜ没後15年経った今出て来たのか。その理由を考えながら読むと興味深い。今も昔も根本的な部分は大きく変わってないということだろう。そして、ここしばらく、ゲームなどの分野で、その事が忘れられかけていたとういこと。
改めて軍平氏の言葉を思い出す必要性が出て来ているのだろう。
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任天堂が京都の小さなトランプ・花札メーカーから大きな変貌をとげるに至ったキーマンのインタビュー集。
散々使いこなされた「枯れた技術」にこそ、価値がある。その技術をまるっきり違う目的(水平思考)で使えないかと考える。そこにアイデアが潜んでいる。それが表題でもある「枯れた技術の水平思考」。
だからこそ、医療や軍事、学術分野の最先端にアンテナを張ることが大切なのかもしれない。たしかに、数年前、業務用サーバの広告を担当していたときに、これからはクラウドです。と開発者が言っていて、当時はクラウドの説明を聞いてもさっぱり頭に入ってこなかった。が、しかし今や、クラウドサービスは当たり前の世の中になっている。そう考えると世の中の流れって本当にはやいんだなと、本書とは少し関係のないところで妙に納得観が得られた。
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なるほどなぁ。という感じ。
これだけが、方法kじゃないけど、こういうやり方もあるんだなと。技術に先走り過ぎていた感じはする。
企画しないからなぁ。。。
こういう人はとにかくバイタリティがすごいなと。
あと、完全しろうとから作った過程は面白い。ちょっと自身になる。
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ゲームの父・横井軍平さんのインタビュー集。技術ばかりに走るのではなく、大切なのは、アイデア・企画なんだな〜。
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「人間の本能を知らなきゃダメだ…その本能は何かというと「セックス」なんですよ…競い合いのルーツって言ったら人間の殺し合いなんですよ。…勝つことによっていかに多くの雌に自分の子孫を生ませるかっちゅう…」
「枯れた技術」=「すでに広く使用されてメリット・デメリットが明らかになっている技術」
「水平思考」=現在利用されているジャンルからはなれ、斬新なものを生み出すという考え
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まずは◯とか□とかでどういうことをしたら面白いかを考える。次に、その映像を何かに置き換えるという時に、どうしたらそれを説明書なしに理解することができるかという「How to play」をキャラクターに置き換える。それが本来のゲームの姿
人間の本能がゲームの原点
男の本能は女の子にある。その本能が何かというと「セックス」なんですよ。ゲームってのは競い合いでしょ。競い合いのルーツって言ったら人間の殺し合いなんですよ。そのもうひとつの奥の原点というのは雌をめぐる雄同士の戦い合いなんです。だからローマ時代には、プロの殺し屋を雇ってコロシアムで戦わせたりする。あれがゲームの原点で、それはなぜかって言ったら、勝つことによっていかに多くの雌に自分の子孫を産ませるかという、そういう感覚でものを見なければ、何が売れるか売れないか、わからないですよ
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ゲームの父の言葉はなかなか興味深い。
商品化を考える時にはごもっとも。
盛り込み過ぎて過剰という今のあらゆる日本の会社の傾向は、この対局にある。
ま、自分に当てはめると、あまり役に立たんかもだけど。。
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技術というのは最先端をつかうべきではない
儲かる商品づくりには最先端はかえってマイナスになる
散々使いこなれて、枯れてきた技術を、水平思考、つまりまるっきり違う目的に使うことによって、ヒット商品というものは生まれ出るのではないか
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ゲームに本来映像はいらない、昔できなかったことで今の技術でできることをやるとどうなるか、売れたアイデアはもう美味しくないから脈絡ない新しいものを。今のゲーム業界のことごとく反対だな...
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言葉が、深い。
すごいものではなくて、儲かるものをつくる。
趣味で作るのでなければ、正しい。だから、横井さんが任天堂を辞めた理由も理解できる。
それにしても、55才は若い。ワクワクするようなものをもっと作って欲しかった。
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「横井軍平のゲーム館」と内容はかなりかぶっている。どちらかを読めば十分だと思う。
今でこそ任天堂は世界有数の大企業だが、以前は多角経営をしようとして失敗し、倒産しかけた時期もあった。業績向上のために試行錯誤していく中で、「偶然」横井軍平のような変り種を発見した。横井は任天堂にとっては救世主だったろう。
しかし、玩具のメーカーの方法に舵を切ることには会社として大きなリスクもあったはずだ。これがもし大企業だったら、いくら横井が優れていたとは言っても、大きな仕事をするチャンスは与えられなかったと思う。その意味では、横井に機会を与えた社長の先見の明も評価できる。
横井の哲学は、まさしくベンチャーそのものである。彼の代名詞とも言える「枯れた技術の水平思考」は、弱者が強者に勝つための戦術である。大企業は、資金力にモノを言わせて、最先端の技術力と宣伝力でもって一気に市場を制圧していくが、ベンチャーや中小企業はそうはいかない。ヒト、モノ、カネ、その全てで大企業よりも劣っているからだ。
そんな中で、ベンチャーや中小企業が生き残り、勝ち残るためには、アイデアで勝負するか、ニッチな分野や隙間産業を見つけてそこに集中するしかない。そして、横井が勝負したのはまさにそういう所だったのだ。
ムダを省いたシンプルなデザイン、遊びの本質を突いたユニークな玩具、古い技術を応用した低コストのゲーム機などが、横井の開発哲学を表している。時代の最先端をリードするような大企業には決して作れないものだ。
逆に、そこが中小企業やベンチャーにとって勝つチャンスでもあるのだ。「これまでに無いものをつくればその産業は独占できる」というのは横井の言葉だが、まさにその通りだ。実行するのが難しいわけだが・・・。
ちなみに、横井は今のデジタルゲーム偏重の時代を快く思っていないようだ。「遊びの形」は多様であり、アイデア次第でもっと色々な遊びをクリエイトできると考えていたようだ。本質的に考える横井さんらしい。
とにかく本書は、ヒト・モノ・カネに恵まれない中小企業やベンチャー企業の人たちにこそオススメしたい一冊である。弱者はどのようにして発想し、勝負すべきかがよく分かる。
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絶版なのが残念ですが、アイデア発想・水平思考を読むなら、絶対この本。
いまなお新しいこと・ものを生み出す任天堂の秘密がここにある。
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「イノベーション」ということの実践者はゲームをしているかどうかに関わらずに一つの知見として読むべき本である。
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Twitterですすめられた
【気づき】
・本当の先端技術を使ったら
売れるものはできない。
娯楽の世界でそんなに高いものは誰も買わない。
私は世の中を見て「枯れた技術」を使えと言っている。
もともと先端技術は娯楽品をつくるために
出てきたものではない。
軍事であったり医療であったり、
そういうもののために出てきた技術。
それがだんだんいろんな用途に使われていくうちに値段が安くなる。
「枯れた技術」とは
すでに広く使用されてメリット、デメリットが明らかになっている技法のこと。
コストが高くなく、いわば「枯れている」(コストの低い)ものを利用するということ。
「水平思考」とは
現在利用されているジャンルから離れ、
まったく別のものに置き換えて使うことにより
新しいものを産み出すという考え。
ブルーオーシャンを切り開くのが上手い人だと思った。
ゲームボーイは技術的にカラーはできた。
でも、あえて白黒で出したと言うところがおもしろい。
黒板にチョークで雪だるまを書いたら白く見える。
だから、色は概念的なものでしかない。
カラーにすることで値段が高くなるなら、それはデメリット。
ファミコンがでて、スーパーファミコンがでたときにこれか、先が不安だと思った。
ファミコンはおじいちゃん、おばあちゃん、子どもまでみんな楽しめた。
でも、だんだん難しくなってマニア化してしまった。
100いたユーザーな50になってしまった。
50は3倍くらいのお金を使っているから市場が広がっているようだけれど、絶対人口は少なくなっているはず。
ゲーム&ウォッチのひらめきは
新幹線て電卓で遊んでいるサラリーマンを見たから思いついたアイデア。
これがファミコンにつながる。
また、液晶を大きくすると
値段が上がるため小さくてもゲームができるところを力説するのもものづくりへの執着が見られ面白い。
任天堂とけんか別れをしたのではなく、
事業が大きくなってしまった任天堂では難しく
なったすきまをつくために独立したというのも興味深い。
別の方が書かれているように
同じ話が何度も出てくるのはちょっと残念
あと
メルカリで13000円くらいで
売られててびっくり!
ゲーム界って希少性を求めるからなのかな…