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忘れもしない1985年8月12日。
単独機による事故としては、最大の犠牲者を出した
日本航空123便墜落事故の、遺族のその後を描いた本。
この事故の衝撃は大きく、「日航機墜落事故」と言えば、
この事故のことを指すほどになってしまいました。
その中でも特に本書では、数少ない男性遺族(息子)に
焦点をあてたものになっています。
本が書かれたのは、事故から丁度25年を経た2010年。
事故当時の少年は成長し、自分の家族を持ち、
人によっては、事故で失った父親と同い年になっている
人物も居ます。
いやぁ、涙なしには読めないですね。
外出の最中、電車の中や、カフェとかで読んだんですが、
うっかりすると泣きそうになるので、危険でした。
自然災害と事故の違いはあるものの、
どうしても2011年3月11日の事を思わずには居られませんでした。
東日本大震災では、このJAL123便の事故と同様、
一気に家族を失った少年・少女が多数居ます。
彼ら・彼女らの、将来が明るい物であることを
祈念してやみません。
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今年読んできた数々の本のなかで、最高ランク。
1日、1日の大切さを改めて思う。
涙が止まらなくなるという経験を久々にした。
ぜひ、お手にとってほしい一作だ。
そして、こんな仕事をしたいとも思った。
人により添い、社会問題を提起していくような。
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WOWOWでのドラマを見て買いました。
今でも生存者発見のニュースを思い出せるのに
こういう視点でこの事故を見たのはじめてです
本当にすごい事故でした。
あれから27年経ったんですね。
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たしかに壮絶。たしかに凄惨。
ただ、各被害者遺族の視点から見ると、全ての事件・事故で突然命を奪われることは等しく悲劇であり、唐突なものでもある。
その意味で、日航機墜落事故や大震災の悲惨さや当局の対応のまずさを指摘する目的で書かれた本はその事故・災害の特殊性を殊更に強調しようとするものが多い中で、この本はそうではなく、被害者遺族に寄り添い、それぞれの家族の物語を掘り起こしていく点で大きな独自性があった。
著者の門田氏は他にもすばらしいノンフィクション作品があるが、遺族の物語を紡いでいくための取材力は相変わらず図抜けている。
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四半世紀も経ったのか…
それだけの年月が父子関係を語るのに必要だったという事に一層の哀しみを感じる。
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『慎太郎、男はなくもんじゃない。でも、今日だけは••••••一緒に泣こう』本文引用
最愛の人を突然に失ったとき、人は泣きじゃくるのか?
それとも、何かに苛立ちをぶつけるのか?
ぼーぜんとし思考が遮られるのだろうか?
そこから立ち上がるのにどれだけの時間がかかるのか?
それともいつまでも引きずりつつ生きるのか?
最愛の人の思い出と共に前向きに生きるのか?
本作は最愛の人を失った人々がいかに乗り越えたのかを読み手に伝える。
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日航墜落は当時17才の私は衝撃だった。
事故を知ったのは、オレゴン州だった。
ホームステイ中だった。
ホストの父親さんから知らされた。
新聞にはJALとかかれた翼があった。
四半世紀もたつのに、関連図書を見つけると
気になるのは、やはり衝撃の強さの
影響だろう。
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跡取り息子であることが、どれほど責任感や不屈を強いるのか。たとえまだ子どもだったとしても。
520人の命を奪った1985年8月12日の日航機墜落。父と息子という関係性を基点に、事故の記憶をたどる。30年という時間は風化に十分かもしれない。でも遺族にとっては、ようやく語ることができるようになる長さだった。
最愛の妻と娘を失い、息子と2人になって、酒に溺れて40代で逝った父。また、錯乱状態の母の代わりに、パパの傷ついた遺体の身許確認に行った中学1年生。
絶望の淵を強く生きた遺族。魂の再生は容易ではない。でもいつかは、顔を上げられる日が来る。切にそう願う。
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涙なしには読めない
日航機事故から随分たつ。父と子の物語を主軸にしたノンフィクション。
2013/03/17図書館から借用;2013/03/19朝の通勤電車から読み始め;同時通夕方読了
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1985年8月12日。あの日航機事故から四半世紀が経つ。男たちが語るにはそれだけの「時間」が必要だった―。群馬県・藤岡市。変わり果てた家族と対面した体育館で遺族は茫然とし、うろたえ、絶望した。息子たちはそれでも目を背けたくなるような肉塊と向き合った。時は流れ、やがて、彼らも自身も父親になった。愛する者を突然亡くした体験を家族たちはどう乗り越えたのか。ノンフィクション作家・門田隆将が日航機事故で父を失った息子たちを訪ね、描き出した遺族たちの不屈の物語。
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ドラマも本も泣けました。犠牲になられた方の人生の重みを事故当時以上にかんじました。人生は何が起こるかわからない、一生懸命生きていきたいです。
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日航機事故の被害者側から見た作品。
家族が被害にあって、どん底の状態から
事故後四半世紀がたって、力強くいきる家族の物語。
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1985年の日航ジャンボ機墜落事故で父親を亡くした当時子供だった遺族が大人となり、その当時のことについて語ったノンフィクション。
愛する家族が突然この世を去るという事故の不条理さ、その後の遺族の苦悩、事故の悲惨さが伝わってくる文章で、著者の取材力・表現力の確かさを感じられた。
家族について考えさせられた作品。
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日航機墜落事故の遺族たちに取材したノンフィクション。特に「残された息子たち」に焦点を当てている。
中学生でありながら、母の代わりに父の遺体確認に赴いた少年、一度に両親と妹を失い、弟とふたりきりになった高校生、父親を探すために、自ら検視に加わった歯科医師兄弟。
著者のまえがきにあるように、「息子たち」が思いを語ったものはこれまで少なかったように思う。
「男の子たち」が語るものは、たしかに「女の子たち」が語るものとは少し違うのかもしれない。
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大切な人を突然奪われる不条理。
平時は自分とは遠いことのように感じるけれど、それは本当に突然、ある日足音もなく訪れる。
このような不条理に直面したときに、いつかそこから立ち直り、より良い人生を生きるためには何が大切なのだろうか?
あの事故で家族を失った少年が、大人になり結婚し家族を持つ喜びをひしひしと感じている。「普通の家族団欒を過ごせることが何よりの幸せ」と語る言葉の重みは、あの悲劇で受けた彼の衝撃を分かることなど決して出来ないけれど、家族を持つ一人の父親となった私の中にずっしりと深く残った。