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怪談短篇集
7篇のうち「椅子の如き座るもの」がタイトルで分かるように刀城言耶シリーズで
「ついてくるもの」が刀城言耶シリーズのスピンアウト的な
5篇は作家の小説の題材探しから始まる
「夢の家」はホラー小説
「ルームシェアの怪」サスペンス小説の映画化
「祝儀絵」怪奇小説
「八幡藪知らず」江戸川乱歩
「裏の家の子供」翻訳ミステリ小説
色々なタイプの物語が読めておもしろいし、色々なタイプがちょこっとずつあるから読みやすい
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おお怖っ(喜)
主に聞き書き形式のホラー短編集です。
聞き書き形式って怖いよねー。
刀城言耶シリーズも1編含まれていて、クロ先輩のおかげでバカミス風味だけど、偲ちゃんの立場に立ってみるとぞわっとくる。
三津田さんみたいな、ぞわっとする、気の利いた怪談短編が書けるようになりたいなー。
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【収録作品】夢の家/ついてくるもの/ルームシェアの怪/祝儀絵/八幡藪知らず/裏の家の子供/椅人の如き座るもの
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ホラー部分は良い感じでしたが、最後のミステリーは微妙でした。やっぱり三津田さんはミステリーの場合、長編の方が向いているんだと思います。
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選りすぐりのホラー短編集。今回は、ミステリ要素をほとんど廃し、純度の高い珠玉のホラー短編集に仕上がってます(ラスト除く)
理不尽で逃げようのない恐怖。怪異がじわじわと忍びよってくる怖さ。いつのまにか異界に入り込んでいるような感覚。ホラーを読む楽しさを再認識させられました。
三津田さんの短編集では一番のお気に入りになりました。それぞれ味があって質の高い作品ばかりです。
「ついてくるもの」全く容赦のない展開ですね。捨てても捨てても戻ってきて不幸を為す雛人形。
「八幡藪知らず」は三津田さんらしい作品。古くから伝わる魔の森で冒険しようとする小学生たち。近づかなければよかったのに。
「夢の家」「ルームシェア」「祝儀絵」は実話風の怪談で、ぞくぞくする。
「裏の家の子供」は、これ好きだなぁ。驚きの真相!?
ラストの刀城言耶ものはおまけと思いましょうか。面白いんですけど、浮いてますね。
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「赫眼」に続く、三津田信三のホラー短編集第2弾。
巻末の刀城言耶シリーズの「椅人の如き座るもの」を除いて、みな作家本人が蒐集、または直接取材した、あるいは遭遇した話―という体裁で書かれた、三津田氏お得意のメタ・フィクション的な構成となっている。
そして、そのどれも三津田氏の執筆時の現況や執筆契機といった、現実に即した(と思しき)導入部なので、実話とフィクションの境界がより曖昧なものとなり、メタ的な構成をよりうまく機能させているようにも感じた。
「椅人の~」以外はどれも濃度の高いホラー。でもやはり、表題作が最も怖い。
詳細はこちらに。
http://rene-tennis.blog.so-net.ne.jp/2012-09-18
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いまいちばん好きかもしれないミステリ作家。しかし怖い。いちど夜お風呂の中で読んで後悔した。表題の『ついてくるもの』と『祝儀絵』が特にぞくぞくする。これこそ、文字だからこそのイメージする怖さ。怖いのに読むのをやめられない。面白い。クセになる。でも短編だとやっぱりミステリ要素を入れるのは限界があるので、長編が読みたい。
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刀城言耶シリーズと『作者不詳』しか三津田信三の作品は読んでないので初の純粋なホラーもの
日常が崩れて恐怖が襲ってくるって話しは大好きなので楽しめました
でも実際起こりそうな設定が結構あったので夜に一人で読まないようにしてた
びびりなもので…寝れなくなる
現に『裏の家の子供』のあの姉妹が夢に出てきてしまって怖かった…
最後の『椅人の如き座るもの』だけはホラーじゃなくてミステリかな
題でわかる通り刀城言耶ものです
今までのシリーズの中では一番あっさりしてたな
今回のにはホラー要素もどんでん返しもなくて普通にミステリでした
他がガチガチのホラーなだけに浮いてる感もあるけど、刀城言耶好きとしては嬉しかったな
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伝奇系の和ものホラーな短編集。
著者お得意の「家」ホラーなど、6話すべてクオリティがなかなか高いと思うのだけど、正直あんまり怖くなかったよ。ここ最近の三津田作品の傾向として、お話の質は上がれど怖さは減じている感があります。
乱歩オマージュな「八幡の藪知らず」がまぁお気に入りかな。
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ホラー6篇と刀城言耶もの1篇を収録した短篇集。平凡なはずの日常にジワジワと忍び寄る怪異の描写が絶妙の怖ろしさ。実話怪談風の語りがよりその恐怖をかきたてる。お気に入りは表題作と「祝儀絵」かな。最後の刀城言耶ものは正直いらなかった気も……
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ホラーとミステリの短編集。まつわり付く怪異の描写がとにかく怖くて。これは、夜に読むのは要注意です。
お気に入りは表題作「ついてくるもの」。怖い話が勢揃いのこの本の中で、文句なしに一番怖いのがこれ。 お雛様の正体がはっきりしないところがまた怖くて。まだ来歴なり由来なりが明かされた方がちょっとはましかもしれないんだけど。得体のしれないものほど怖いなあ。
「椅人の如き座るもの」は刀城言耶シリーズ。ここでは阿武隈川も登場するので、ちょっと雰囲気が和んで一安心でした。
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<夢の家★★★>
<ついてくるもの★★★★>
<ルームシェアの怪★★★★>
<祝儀絵★★★>
<八幡藪知らず★★★>
<椅人の如き座るもの★★>
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あなたの日常にも潜む、怪異。
ホラー小説の旗手、三津田信三が「蒐集」した、最新作品集!
最後の「椅人のごとき座るもの」は「刀城言耶」シリーズ。
それ以外は作者と同名の三津田信三氏が蒐集した怪談話といった構成。
「夢の家」
登場するキ印の女性の描写および夢がリアル。結末はどうしようもない。
「ついてくるもの」
表題作。些細な行動から雛人形に「ついてこられる」。一番怖かった。
「ルームシェアの怪」
まるで屋敷幽霊。人々の記憶まで支配する。共同生活のルールが上手く活かされていると思う。
「祝儀絵」
絵の中の人間の首だけ徐々に動くってのがもう……。
「八幡藪知らず」
警告文がオチとなるが、これも怖い。
「裏の家の子供」
これは「祝儀絵」と同様、もどかしい感覚が残る。
「椅人のごとき座るもの」
タイトルオチw…けれど、たいして怖くなく、最後の一編にふさわしい。
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面白い! 怖い! 面白い! 怖い! の無限ループ。
「椅子の如き(略)」はともかく(題名からして刀城言耶シリーズだから)、ミステリナシの怖い話がギュギュっと詰まった恐怖短編集だ。怖いの大丈夫な私でも背筋がぞぞぞと冷たくなる。子供の頃に読んでいたら、トイレいけなかっただろうな…。怖いもの。
「夢の家」:付き合い始めた女がどこか妙だ。気付いた男が別れを告げた。それから男はその女に奇妙な家へ免れる悪夢にうなされるようになった。抗いきれず少しずつ進行していく夢。果てしてあの家へ入ってしまったらどうなるのか――。
王道の展開ゆえの怖さがある。又聞きというところがミソか。
「ついてくるもの」:学校帰りに雑木林で見つけた鮮やかな色。それは捨てられたお雛様たちだった。お雛様以外は傷つけられ無残な姿に。姉はお雛様だけ持って帰りこっそり飾るが――。彼女の周りに数々の不幸が起こる。
またまた王道の展開。やはり怖い。「人形」のホラーはなんといっても禍々しさが増すよなあ。三津田さんの文章力が活かされた怖さ。逃れようのない罠に彼女はかかっていました。怖いけど面白いなんて罪だぜ作者。
「ルームシェアの怪」:シェアハウスに住む四人の男女。そのうち一人が奇妙な行動をしている。そしてそれは肝試しに行った日から始まっているようだーー。
意味不明な行動という現実的な怖さがどんどん心理的なものへ変化していく。読者の予想を裏切る展開に、おおお、と。
「祝儀絵」:伯母にもらった結婚式の絵。そして男の知らぬところで、周囲に奇妙な出来事が発生する。どうやら絵から女が抜けだしてきているようで――。
あらすじを書いてもこの忌まわしさは伝わらないだろうな、と挫折しそうになる。趣味の悪い伯母からもらったどこか変な絵。その正体は――といところで第一段階。そしてラストに投げかけられた語り手の言葉は予想していたものとはいえ、やはり実際にそう書かれると恐怖が倍増する。
「八幡藪知らず」:転校生の少年はみんなと仲良くやっていけるか不安だったがどうにか仲間も出来た。しかし禁忌の森へ足を踏み入れる計画が持ち上がり、関係を壊したくない少年は反対できないでいたのだが。――謎の手紙が届くようになった。
これこそ三津田さんホラー。伝承やらを絡めて、徐々に徐々に読者を恐怖のどん底へと引き込んでいく。好奇心が刺激され、怖いと知りつつ深みにはまっていく。怖いもの見たさというのはまさにこの人の小説のためにある言葉だ。皆様もどうぞ存分にご覧あれ。
「裏の家の子供」:同棲を始める予定で決めた家だが、彼氏とケンカし一人住まいを始めた。どうやら裏の家には子供がいて騒がしいのだが、何故だか気配が希薄だ。そして部屋に何者かが上がり込んでいる形跡が。次第に怖くなり、勇気を振り絞って訪問するが――。
三津田さんの書く不気味な子供は本当に忌まわしい。毎回恐ろしいカバーイラストの効果も絶大だ。迫りくる恐怖と真相とさらに深いところにある真相。考えれば考えるほど、忌まわしい何かが潜んでいるのだろう。
「椅子の如き座るもの」:人間をモチー��にした椅子を造る工場へ取材に来た祖父江女史。そこで奇妙な人間消失事件に遭遇する。
題名から一目瞭然、刀城言耶シリーズだ。つまりミステリだ。せっかく怖い怖いと思っていたのにナ…という超個人的な感想はおいておいて。不気味な雰囲気を作り出すのはさすが。でも謎は想像できる。気付いてなかった点を挙げられても、想像できるトリックを使われるとちと残念だなあ。書評ならば「乱歩の奇怪性と本格小説たるトリックが感じられる」とかなんとかか。
刀城言耶シリーズは入れない方がよかった気がするぞ。
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初めて読んだ時、戦慄するほどの恐怖を覚えた『赫眼』。
その次に出されたホラー短編集がこの本です。
前作と比べると、本題の怪奇譚に入るまでの前置きがやや長いです。
それは前作が井上雅彦氏の編によるテーマ別アンソロジー、『異形コレクション』に
寄せられた作品を中心にまとめられた作品集であったのに対し、
今作は雑誌発表作が多かったから、という点が挙げられるかもしれません。
冒頭に現実的な話題がすこしだけ入っていることにより、怖さが若干和らいでいると思います。
しかし、やはり本題に入るとグッと怖さで魅せてくるのはやはり三津田信三氏。
体験者本人の語り口、という形式をとった文章が、自分の背後から何かが迫ってくる
じわーっとした恐怖を与えてきます。
今回は『祝儀絵』がトップ、次に『ついてくるもの』が良かったです。
特に祝儀絵が似たような題材でその昔、アンビリバボーで特集が組まれていたことも
ありますので、正体に予想がつくぶん最初から怖さがありました。
最後の言耶シリーズは和み系でした。