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みんなのレビュー87件

みんなの評価4.0

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84 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

途方もないヴィジョンの衝撃に、「わああああっ!」と絶叫したくなった短篇集

2010/04/10 09:16

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 主人公が体験している異様な出来事の中にいきなり放り込まれる感触があって、収録短篇の多くが、私にとっては、かなりとっつきづらい印象がありました。でも、そこを我慢して読んだ甲斐が十二分にあったSF短篇集。

 途轍もない状況に置かれた主人公の“心”あるいは“意識”がどう反応するか、とか、こんな異常な事態に直面しても人間はなんとか折り合いを付けてやっていけるのだ、とかいったことが、実に深いところまで掘り下げられていたところ。すげぇなあと、ちょっと呆然としてしまった。

 イーガンの短篇の味わいについて、SF作家の山本 弘が、著書『トンデモ本? 違う、SFだ!』のなかで、<いずれも唖然となるような途方もないアイデアを用い、愛、信念、信仰、自由意志、アイデンティティ、生と死といった、我々がごく当然のものと考えている概念に、強烈な疑問符を叩きつけてくる。>と書いているんだけれど、まさにそのとおりなんですね。「もしも、不死の未来が実現したら」とか、「自分の感情、脳の状態を意識的に操作できるようになったら」といった状況を、主人公の心理とあわせて緻密に描いていくなかから、私たちが普段当たり前のものとして受け止めている「生あるものは必ず死ぬ」とか「人間の感情は本能的、自発的に湧いてくる」といった真理が揺らいでくる。人間の根幹と深く、密接に関わっているが故に見えにくかった箇所に光を当て、目を見開かせてくれる。そう言ってもいいかな。

 『祈りの海』に続く第二短篇集にあたる本書のなかでは、とりわけ、「ボーダー・ガード」と「しあわせの理由」の二篇に心を揺さぶられましたね。読み進めている途中から、あまりのヴィジョンの途方もなさに、「わおっ! わああああっ!」てな感じで絶叫したくなっちまいました。

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紙の本

イーガンのなにが凄いって、そりゃキミ「まったく新しい」ってことだよ。

2003/07/25 18:10

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:山  - この投稿者のレビュー一覧を見る

  「かつてない手法で描かれた××時代の文学」とか「これまでどこにもなかった小説」とか、そういう宣伝文で紹介されるのは小説だけではなくて、映画でもアートでもビジネスでも同じなんだけど、実際に触れて(読んで)みると、ぜんぜん新しくない! みんな嘘!! 紋切り型に見せないよう手法とか論理をゴチャゴチャにしてたり、一見新しいんだけど描かれてる世界が浪花節だったり、そういう意味で言えばフィリップKディックだって、まったく古い! ……なんて思ったのは実はイーガンを読んだからで、ぼくたちはイガーンを読んだ以前と以降では、まるで違う人生を送るようになる。大袈裟だなんて思わないで。ほんとにそうなんだから。たとえばこの短編集のタイトルにもなってる「しあわせの理由」。人間の、しあわせな気分の原因は、いいことがあったとかバイオリズムの上がり下だりだとか好景気だとか、そういうことだと、一応そういうことにしとかないと「人生の意味とか」がなくなるから、みんな無自覚にそう思って生きているけど、ほんとは「脳内物質とかホルモンの分泌」で決まっちゃってるんだ。こういうことは今ではよく言われるけど、でも「脳内物質とかホルモンの分泌」レベルのことを起点にして書かれた小説なんて、誰も思いつかなかったし、書こうとしても書けなかったんじゃないかな。少々いや相当に読みにくい作品もあるけど、イーガンの小説を読むと、これまで無自覚に信じていた価値観とかモノサシ……そのせいで不幸だった自分というのが浮き彫りになり、ぼくの場合なんかだと、これまで生きてきた価値観の全部がでんぐり返るくらいの衝撃を得て、しかも、そこで終わりじゃなく、実人生でも小説に描かれた「イーガン世界」の延長線を生きてる気がずっとしてる。ぜったいに騙さないから、読んでみて!

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2005/01/06 09:30

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2005/07/29 00:22

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2010/08/14 14:09

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