投稿元:
レビューを見る
正直、ファンながらもこの作品は途中で手が止まるかもしれないと懸念しました。連作形式が重く感じられたから。実際に間に一作、挟んで読み終えました。
ちゃんと読んでよかったー、というのが本当のところで、終わりの二章が美しい。やはりこの人はすごい。
投稿元:
レビューを見る
2.5
前半の三編が闇、後半の三編が光。
それらが連なり一つの輪となる。
風媒花が個人的に好きだったけど全体的になんかもやもやした。残念。
投稿元:
レビューを見る
相変わらず期待を裏切らない道尾作品。短編集だが、所々で前の登場人物が顔を出すなど話の展開のうまさは流石。
それぞれが何かを思い出させてくれかり、考えさせられたりする作品で昔の古き良き時代?を思いださせてくれた。
読んでいつも思うのは、道尾さんの表現はキレイでキレがあって、すっと心に入ってくるからたまらない。
投稿元:
レビューを見る
道尾さんの作品は初めて読んだ。
この作品は、繊細さと綺麗さの雰囲気を出してた感じ。恒川氏の文章に似てる?
他の作品はどうなんだろ?初めて読むには少しクセがある感じだったので、他のも読んでみないと分からんな。
投稿元:
レビューを見る
主演が入れ替わりながら続いていく話。最後は元にもどるんだなと思っていたらもう一つの共通したものがあった。解説を読んでいて気がついたので読み返してみた。本当にあった!!
ホラー作家と思っていたのに違うんだ。別のをもう一度読んでみようかな
投稿元:
レビューを見る
道尾さんの連作短編集。どんでん返しな作品が多い中、本作はどんでん返しの要素は控えめ。ミステリーというよりも、人間の心情(ドラマ)に重きを置いた作品のように感じます。ただし、それぞれの章の登場人物が他の章の登場人物と関わりあっていく構成は緻密です。
道尾さんらしい美しい文体の中で、それぞれの登場人物が持つ「哀しみ」が、沈殿したり、昇華したり。最近の道尾作品は、「温かみ」や「救い」のようなものも描いていて、物語に広がりが出てきているなと個人的には感じました。
投稿元:
レビューを見る
全6編の短篇集。
それぞれの編で微妙に登場人物が重なりあい、
最終編「遠い光」で最初の2編にも繋がり、
その絶妙さは見事だと思う。
光ったり翳ったりしながら動いているこの世界を、あの蝶のように高い場所から見てみたい。全編に出てくる蝶が、人の喜怒哀楽の生活を見ているのではないか。
世界が変わっていくのではなく、いつでも同じ世界の中で自分が変わっているのかもしれない。
そう思わせてくれる作品でした。
投稿元:
レビューを見る
少しづつリンクしていく短編集。
人間の持つ喜怒哀楽の様々な瞬間がループしていく。
心が温まる話です。
投稿元:
レビューを見る
道尾秀介らしくない、伏線張りまくりの大どんでん返しものではなく、初めは少し暗い内容ながら、最後にかけて心温まる話で少し驚き。これまでの手法に少し飽きてきていた自分には、違う道尾秀介が見れて少し嬉しくもあります。
短編集のかたちをとりつつ、必ず次の話の主役が前の作品の中に登場する、というシステムになっていて、そのことに途中で気付くと、一篇読み終えて「さて今の話の中の誰のお話だろう?」と、変な期待と予想をしてしまう。もちろん最後のお話には一作目の親子がでてきて(虫取りをしていた少年もでてきます)、細かいけど巧いなぁと感心します。
作中ではかなり不幸な過去を持った登場人物が多く登場するが、最終的にこの環のようにつながった主人公たちの「今」は決して不幸でないことがわかります。
「風媒花」のカタツムリは、さすがに無理が…と思いつつも、この小説全体…長篇としてハッピーな方向にベクトルが向いていただけに、赦せるのも、この小説の力だったんじゃないかとも思った(笑)
少しグロテスクな表現もあるけど、道尾秀介作品では人に薦められる作品かも(笑)
投稿元:
レビューを見る
第23回山本周五郎賞受賞作!認知症の母と暮らす男。虫捕りをする小学生の兄弟。かつて昆虫学者になるという夢を持っていたホームレスの男、その男と同級生だった薄幸な生い立ちの女など、大切な何かを守るため図らずも罪を背負って生きていく人々たち。蝶が蜜を求めて花から花へと舞うように6つの短篇がリンクした群像劇。
帯の惹句に、藤井フミヤさん推薦!!とあったので即買い。心に沁みるぜぇ(T_T)/~~~
投稿元:
レビューを見る
短編で読みやすく、
さらにお話たちがリンクしていて
なんだか嬉しい。
なんとも、せつない気持ちから始まって、
最後は、しっとりと終わり、
満足です。
投稿元:
レビューを見る
一匹の白い蝶がそっと見守るのは、光と影に満ちた人間の世界-。認知症の母とひっそり暮らす男の、遠い夏の秘密。幼い兄弟が、小さな手で犯した闇夜の罪。心通わせた少女のため、少年が口にした淡い約束…。心の奥に押し込めた、冷たい哀しみの風景を、やがて暖かな光が包み込んでいく。すべてが繋がり合うような、儚くも美しい世界を描いた全6章の連作群像劇。第23回山本周五郎賞受賞作。
投稿元:
レビューを見る
6章からなる連作短編集で、前の章で出てきた人が後の章で主人公となっていて、最初で舞台のなる印章店が最後の章の最後にでてきて環になっている。またどの章も蝶がどこかに出てきて、蝶がそれぞれの章を旅してつないでいる様。
本の中で風媒花と虫媒花の説明がでてくる。そしてこの本のタイトルが「光媒の花」。最後にその意味がわかる。綿密に構成された作品
投稿元:
レビューを見る
道尾さんの本でまだ読んだことのないやつ!
…これを月9の本と勘違いしていたことに今気づいたが、まぁよし。。
朝読むには重たい感じでしたが(苦笑)、でもやっぱり道尾さんのどんでん返しは圧巻だよね。。
是非もうちょっと道尾さんの文庫化ペースを上げてもらいたいものです。。
投稿元:
レビューを見る
難解。。この世でもがく人達と一つの目標に向かう蝶や虫たち。その人達が影響しあって、たまに問題が解決される。複雑化、多様化した人間の欲の業の深さを蝶や虫との対峙で教えられた感じ。今回の読後感はスッキリの真反対。。。