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映画化された、トラと漂流した少年の話。3分の2ぐらいが前置き。動物達の生活や宗教(ヒンドゥー教、キリスト教、イスラム教)が出てくる。なにかの前フリかな?インド出発で日本の船で動物園の引っ越し。なぜ、ここで日本の船?それはともかく・・・そして沈没。シマウマ、オランウータン、ハイエナ、トラが救命ボートに乗っていた。ハラハラ、ドキドキ・・・下巻に期待。
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映画と共に楽しませていただきました。
ともすると主人公のアイデンティティを形成する薀蓄などについては読みづらく感じる人もいるかもしれないが、個人的には面白く読めました。
映画を観てから読んだから・・・というのは多聞にあるのかもしれないですが。
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なぜ主人公のパイ少年がトラと漂流することになったのか、小説を読んで分かりました。ひとつ言えるのは、トラは何かを象徴しているわけではなく、正真正銘「トラ」です。上巻の最後で漂流生活が始まります。それまでに書かれているのはパイ少年の家族の生活、おもにパイ少年の宗教についてです。哲学的な内容、と書かれているのを目にした記憶がありますが(新聞の書評だったかも?)、たしかにそのとおりだと思います。下巻へと読み進めると、さらにその印象は強くなります。
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トラと少年が漂流するお話だけど、上巻では遭難する以前の少年時代の話が大半だった。ただ、この部分の宗教の価値観であったり価値観といったものが後々重要になってくるし何とも面白かった。あとパイの軽快な話し方は読むだけでも笑えた。
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観てから読んでよかった
パイが暮らしたインドの街の景色が頭に補填されるから、第一部のパイになる物語がスムースに読めた
第二部の海上での物語は読むのが止まらない。止められない
そして、虎のリチャード・パーカーへの気持ちが通じるわけがない人と獣の関係の描写がたまらない
小説版でも映画版でも最後はなんだか重い不思議な余韻
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映画「ライフ・オブ・パイ」の原作。太平洋上で難破した、動物園経営者の息子パイは、ベンガルトラ、シマウマ、オランウータン、ハイエナとともに救命ボートに乗り合わせ…。思いのほか哲学的・宗教的で面白い!
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読みたかった「ライフ・オブ・パイ」の原作小説。
まず上巻の7割くらい読まないと漂流しない。
だけどパイの幼少期や宗教感、思想感、人間関係、
そして動物園の動物について深く描かれて全く飽きない。
船の上での動物達の描写は映画よりも生々しく残酷。
物語としての感動や映像美を楽しみたいなら映画。
過酷な現実世界の厳しさゆえの美しさや死と命、
神というものをより感じられるのは小説。かな。
これから読む下巻では映画のあの幻想的なシーンで
Coldplayの「Paradice」を聴きながら読みたい。
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「ヤン・マーテル」のファンタジー冒険小説『パイの物語(原題:Life of Pi)』を読みました。
ちょっと前なんですけどね… 映像化作品『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』を観て、原作を読みたくなったんですよね。
-----story-------------
「あんたが神を信じたくなるような話を知っているよ」―1996年春、作家として行き詰まりを感じていた著者は、新作小説の執筆のため南インドを訪れ、ひとり
の老人と出会う。
老人の名は「フランシス・アディルバサミ」。
彼が話してくれたのは、ここポンディシェリに始まり、たった今逃げ出してきた自分の国、カナダで終わるという不思議な話―「パイ・パテル氏」の物語だった。
帰国した著者は、「パイ」本人から彼の辿った数奇な運命の全貌を聞く。
十数年前、16歳の少年「パイ」が一艘の救命ボートに動物たちと共に残され、太平洋上を227日間さまよった驚くべき漂流譚…それが、この「物語」である。
2002年度ブッカー賞受賞作、アカデミー賞監督「アン・リー」によって映画化。
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久しぶりの漂流モノ… 上下巻で500ページ強の長篇でした。
■覚え書きとして
■第1部 トロントとポンディシェリ
■第2部 太平洋
■第3部 メキシコ、トマトラン、ベニー・フワレス診療所
■解説 風間賢二
映画以上に航海に出るまでの展開… 「パイ」の幼年期の物語や、動物や宗教に関する彼の尋常ならざる興味を描いた『第1部 トロントとポンディシェリ』の部分は冗長に感じましたが、、、
まぁ、この説明がないと『第2部 太平洋』での判断や行動の説明がつかない部分があるので、やむを得ないんでしょうね。
やはり、物語の中心は『第2部 太平洋』での海難事故と、救命ボートに残されたオランウータン、ハイエナ、シマウマ、そして、「リチャード・パーカー」というベンガルトラと漂流しながら過ごす日々ですねぇ、、、
過酷な生存競争や、知恵と工夫で水と食料を調達しながら生きながらえ、もうダメだ… という時期に人食いの浮き島に上陸。
そして、227日遭難してメキシコに漂着… 「リチャード・パーカー」は「パイ」のことを振り返らずにジャングルの中に消えて行く、、、
映画では、このキモとなる部分が忠実に映像化されていましたねぇ… 「パイ」と「リチャード・パーカー」の心は、きっと通じ合っていたんだと感じましたね。
そして、『第3部 メキシコ、トマトラン、ベニー・フワレス診療所』でツシマ丸が遭難したことで日本の海運局から派遣されたオカモト氏とチバ氏との話し合いで明かされる事実、、、
助かったのは中国人の水夫と外国人のコックと母親とパイだったとする物語… どっちが真実なんだろう。
きっと、こっちの方が真実なんでしょうね、、、
・船員=シマウマ
・コック=ハイエナ
・母親=オラウータン
・パイ=トラ
はっきりとは示されませんが… きっと、そうなんだろうと思いますね。
色んな解釈の仕方のある作品だと感じました。
以下、主な登場人物です。
「ピシン・モリトール・パテル」
インドの動物園経営者の息子。
一家でカナダへ移住する途中、船が沈没し遭難する。
乗客(人間)唯一の生き残り。
通称、パイ・パテル。
「リチャード・パーカー」
3歳のベンガルトラのオス。
パイと一緒に救命ボートで漂流する。
「トモヒロ・オカモト」
日本国運輸省海運局所属。
ツシマ丸沈没の調査のためパイを聴取する。
「アツロウ・チバ」
オカモトの部下。
「フランシス・アディルバサミ」
著者にインドで最初にパイの話を教えてくれた老人。