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借金を抱えた父は失踪し、母も寝たきり、残された三兄妹は犯罪に手を染め生きていくが・・・
凄く悲惨な設定なんだけれど、不思議と悲壮感は感じられない。
それぞれに現状と折り合いをつけて、たくましく生きている兄妹だけれど、これからどうなるのかな。
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今回敢えてなんの情報も得ず本書にとりかかった。
帯のあらすじさえ読まなかった。
表紙の装丁をしばらく見る、子どもだろうか、目を閉じて歌っているように見えるブロンズ像。無表情だけれど、穏やかな顔。
大きく深呼吸して、そっと表紙を繰る。
どんな話であろうと、重くてつらい話だろうと想像しながら、想像通りに進んでいっても本を閉じることができない。
題名にある「歓喜」に期待を寄せて、祈るような気持ちで読み終えた。
下巻に続く。
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天童ワールドを体感した。
言葉では表現しにくいが、今回は何か物足りなさ感じた。
いつもながら、本のあとがきには、学ぶところが多い。
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家族小説に分類してみたけど、どうなのか…。
犯罪に手を染めながらも、必死に生きている兄弟の話。
とにかくヒリヒリする。
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読了!★★★☆☆ 天童荒太の新刊。2012年12月読了。
タイトルからして「やっと天童荒太の明るい話が読める!」と期待して即買った。
でもやっぱり・・・明るい話じゃ無かった・・・
なんでだ!こんなに報われないのはなんでなんだ!
無垢な子供達が、不幸の吹きだまりに落ちてそれでも健気に、這い上がろうとあきらめずに生きてゆく話。
歌を無くした誠
色を無くした正二
匂いを無くした香
それぞれが絶望と向き合う為に
希望の代わりに無意識に捨ててしまったもの。
一番大切にしていたものを捨てて
生きる意思を捨てなかった。
妄想の世界を夢想する事で
辛い現実からひと時の逃避をし
同じ境遇のもう一人の自分という仲間を創った誠。
心を閉ざし、いじめにあっても親兄妹を思い
大切にする正二。
霊が見える様になって、その苦しみを分かち合う事で
許しを得ようとする香。
歪んでしまった兄妹達に救いは訪れるのだろうか・・・
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天童ワールドは十分に堪能できる作品だった。ただ、天童作品は、家族狩り文庫版にて究極となってしまったという感が否めい。
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「永遠の仔」の衝撃から何年たつだろう。
天童さんらしい作品だと思う。だが、なかなか下巻に手が伸びない。
それは作品の問題ではなく、小生の問題なのだろう。
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アウトローな人生とかを描いているんだと思う。
男性、女性の視点で章ごとに入れ替わり描く本は読んだことあるが、
母親、長男、次男、長女の視点で、入れ替わる。
そして、さらに長男の空想のくだりもあって、頭を切り替えるのが面倒。
だって、話にのめりこんで、長男の展開がが気になるのに、突然母親の昔話が始まったり…
すいません、この著者すごい人ですよね。
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『永遠の仔』とは別物なのね……。さて、下巻をどうするか? 原稿も書かにゃならんし、ストーリーもやや停滞気味だし……ううむ。
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6月-2。4.0点。
父親は夜逃げ、母親は寝たきりの3人兄妹。
どん底の兄妹の物語。救いはあるのか、という上巻。
場面展開が早く、スピーディーに読める。
これ、上下に分けずに一冊で良いんじゃない?という感じ。
下巻に期待。
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読後感が人によってまちまちだと思うので、諸手を挙げてのおすすめは出来ない。闇の中でしか光のまぶしさはわからないように、極寒の中でしかぬくもりの有り難さはわからないように、「尊さ」を絶望を描くことで描写すること。それを社会問題を通して描写していく筆者の著作は、私は、これからも読み続けていきたいと思っている。
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天童荒太さんは初読です。
物語の流れが、現在・記憶・想像・・と転換するので最初はすごく追いつくのに必死ですが、がぜん面白くなってきました。
でも切なすぎので、早く下巻で救ってほしい・・と願いつつ、最後の小6の想いに感銘しました。
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内容(「BOOK」データベースより)
愛も夢も奪われた。残されたものは、生きのびる意志だけだった。『永遠の仔』『悼む人』を経て、天童文学はここまで進化を遂げた。日本の現実を抉り、混迷する世界と繋がり、私たちの魂を源から震憾させる金字塔、ここに。
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同じテーマで同じ著者が作品を生み出すのには限界があるのか…とちょっと残念な気持ちに。
「永遠の仔」「悼む人」あたりが、ピークだったのかも。
この作品から読んだら、これがイチオシになったかもしれないけど。
今回は父親が借金地獄、母親が寝たきり、クスりの製造で家計を支える3人の子どもがメイン。途中、長男誠の思考が煩わしくなってくる。ただ、それがないと本当に地味な話になってしまうが…。
妹の「クサイ」の意味がわかった時に、ゾッ。
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誠の想像の中での人物リートの物語と、誠自身の物語が並行して書かれてる。
誠が置かれている環境が、リートの物語によってより想像しやすくなっているかと思えば、実はとても読みづらかったりする…。
でも天童荒太の『永遠の仔』のように、こどもの描写がとても上手。
子どもの純真無垢な感じ、