紙の本
役に立てようとすれば副読本が要りそう
2013/02/03 00:21
11人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:足目* - この投稿者のレビュー一覧を見る
冒頭にある「世界標準の文章技法であるパラグラフ・ライティングを学習する」という目的にかなった成果はえられるのでしょうか。
たとえば「文章をパラグラフで効果的に書くために、守るべき7つのルール」(45頁)があげられています。
1 総論のパラグラフで始める
2 1つのトピックだけを述べる
3 要約文で始める
4 補足情報で補強する
5 パラグラフを接続する
6 パラグラフを揃えて表現する
7 既知から未知の流れでつなぐ
いったいどんな順番で並べてあるのでしょう。これだけでは何をすべきかはっきりしない節もあります。
本書のキーワードとしては、パラグラフ・トピックさらにロジックを真っ先に挙げることができるでしょう。ところがその説明がはっきりしないため(しかも索引は、出てくるところを網羅するでもなく、説明の要点を遺漏なく指示するでもなく、使い勝手がよろしくない)、入門で必要不可欠な「何を」「どのように」という点が要領を得ないのです。
たとえば「補足情報」とは何か。「どういう意味か」「なぜそう言えるか」「どれだけ重要か」であるとの説明は半ばをすぎてのこと。「パラグラフを使うと、書き手は、ロジックを組んでから文章を書くので、より論理的にまとめられ」る(79頁)はずなのに、構成に難があるなんて……
そして例文を示して行う練習は、「書く」過程のごくごく限られた局面での「添削」にすぎません。それができるほど形にするためどうすればよいのかは、著者の念頭におよそないようなのです。
作文全般を対象とする戸田山和久の『論文の教室:レポートから卒論まで』新版、さらに論証を詳細に説明した福澤一吉の(『文章を論理で読み解くためのクリティカル・リーディング』よりも改善された)『論理的に読む技術:文章の中身を理解する"読解力"強化の必須スキル!』をわざわざ避ける理由はないでしょう。
ちなみにくだんのルールは、構造化されたパラグラフをいかに積み重ねるかという方法で文章全体を構造化するという観点で、整理しなおすこともできそうです。
1 パラグラフの構造
1-1 1つのトピックだけを述べる
1-2 要約文+(横並びとなる)補足情報(縦つながり)
1-3 既知を基に未知を提示する(縦つながり)
2 全体(パラグラフの配置)の構造
2-1 総論→各論→結論(縦つながり)
2-2 形式による構造上の位置づけ(横並び)
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説教されてるような感覚に陥る本。いい意味で。自分は基本の「き」である「結論から書く」すらできてない気がする。社会人やってんのかよほんとに…って感じですね。
あと、1パラグラフは4~8文で構成される。改行はしない。人間の思考はそういう風にはできていないそうです。これ全然できてない。やたら改行するのが見やすいと勝手に思っていた。
もちろんTPOとか周りの人にあわせて文の構成を臨機応変に変えることも重要だと思うけど、少なくともこの本で読んだノウハウを個人で書く文書で活かしたい。むしろ仕事場で活かさないと意味ないな。
あと「パラグラフ内の構成は、既知の情報から未知の情報へ」「パラグラフの始まりの一文は同じ情報で揃える」ってのは共感。
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「パラグラフ」について詳細に記載された良書。
要約文→補足文の流れや既知情報→未知情報の順番など参考になった。
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論理的な文章を作成する技術について、まさに、論理的に説明された本。
この本自体が、サンプルになっている。
あとは、実践してみるのみか。
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短時間で必要とされる箇所だけを読んでもらえる書き方が求められるという事に自分自身気付いていなかった。全部は読まないものか。必要な所だけをじっくり読んで、分かっている所は軽く読み流せる文章なら確かに読みやすいだろうなと思う。
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パラグラフライティングの技法が分かりやすく書かれている。
日本の学校ではパラグラフライティングを教えてもらえないので、参考になった。
あとがきに「日本の大学で論理的な文章の書き方を指導しないのはなぜか」という問いに対する著者の意見が書かれていた。
そのひとつの理由として「大学で指導する立場の人が、自分がそういう書き方をしていないため、立場が妖しくなるから」と書かれていた。ちょっと面白かったです。
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自身の論文作成に大変役に立った。論理的に文章を書く際の注意点を理解することが出来、その理解を促すための実践例もあるので良い。
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1つの主張を4〜8文の固まりで表現して1パラグラフとし、文章を作る。各パラグラフの第一文は、パラグラフの要約とする。
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論理的でわかりやすい文章を書くためのルールをまとめてありわかりやすい。文章自体がルールに則って書かれているので納得性も高い。
バーバラ・ミントの「考える技術・書く技術」でロジックの構成の仕方を理解してから本書を読むと、スムーズに本書で指摘されているポイントがわかってよいかも。また、「考える技術・書く技術」では網羅されていない、長い文章の書き方の具体的な補足として理解できる。2冊で併読することをお勧めする。
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論理が伝わる「書く技術」を読むことで得られるメリットは3つあります
・パラグラフで書く技術を学べる
・相手に伝わる文章が書ける
・書いている本人の理解が深まる
パラグラフで書く技術(パラグラフ・ライティング)を学べるのがこの本の目的です
パラグラフはレポートや論文のような論理的な文章に適した考え方
そのパラグラフ・ライティングとは論理的な文章を書くための世界標準の書き方です
相手に伝わる文章が書ける理由は文章の形式が統一されていて見た目にも美しいロジカルな文章に整うからです
これは著書全体で構成が同じで反復練習しているような感覚です
書いている本人の理解が深まるのは伝えるために自分で考えを整理して編集した文章を発信しているからです
要約文で始めるポイントやコツ…書くためのテクニックが満載で読むだけで一定以上のレベルの伝わる文章を書けるのではないでしょうか
どうでしょうか
この本で紹介されているメソッドでレビューを書いてみました
これは論理的な文章の手法なので主張型のブログやビジネス文章には適しているでしょう
ストーリー型や直感型のブログや日記では参考にはなりますが真似すると全体的にクールな印象になりすぎるリスクもあるので使い方が大事ですね
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パラグラフ・ライティングのhow-to本である。
パラグラフ・ライティングとは,
論理的な文章を書くための世界標準の技法である。
何故,日本の学校教育では,パラグラフ・ライティングが重要視されず,
欧米の学校教育では重要視されているのだろうか。
その答えは,国民の同一性に違いである――と思う。
日本は国民の同一性が高く,欧米は低い。
日本は島国あり人の往来が少なく,
欧米は陸続きで人の往来が多いからである。
同一性が高ければ,腹芸でもって多くを語らずに
コミュニケーションをとることができる。
更には,分かりきっていることを敢えて口に出すことは
野暮ったいことだと憚れる。
逆に,同一性が低ければ,
腹芸でコミュニケーションをとることができずに,
必然と,多くを語りコミュニケーションをとることになる。
したがって,日本の学校教育では
パラグラフ・ライティングが重要視されず,
欧米の学校教育では重要視されることになる。
日本においても,パラグラフ・ライティングの重要性は増してきている。
グローバル化やインターネットの普及により,
同一性の低い外国人とコミュニケーションをとる機会が
多くなっているからだ。
日本人同士の腹芸的な乗りでは,
外国人と上手くコミュニケーションを取ることができない。
本書を読むことにより,パラグラフ・ライティングの基本的なことを
マスターできると思う――しかも,本書は良書である。
基本的なことをマスターしたら,
あとはひたすら文章を書き続けることが大切である。
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パラグラフ・ライティングの入門書である。このスキルはぜひ身につけたいので、非常に興味深く読んだ。大変分かりやすく、参考になる。
筆者にお会いしたことがあるが、ちょっと求道家っぽい感じがする方だった。良い本を出されたと思う。
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言われてみれば、論文の構成もパラグラム・ライティングに準拠している。
当たり前のことのようだが、実践するには訓練が必要だろう。大学教育においてこれが教えられていないのが残念。
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パラグラフライティングについての詳細な指南書ですが、重複感があります。
この本自体がパラグラフライティングを用いて読み飛ばせるように書かれているので、基本的な書き方を理解したら各パラグラフ頭の要約文だけ読んでいけば十分ではないかと思います。
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学問として確立されているライティングの技法の一つで、ビジネスレポートや学会論文などで、相手に自分が伝えたいことを的確に伝えるための技法である「パラグラフ・ライティング」に関する入門書です。
本書では「パラグラフ・ライティング」を「世界標準」とまで言っています。それほど優れた技法なのでしょうか。
実は優れた技法であるから世界標準であるとは、本書でも言っていません。本書でパラグラフ・ライティングを世界標準とまで言っている理由・根拠は、以下の2つです。
・学問として確立している分野の現時点における一つの結果であること。
・ビジネスや学会を前提とする場合、今のその中心は欧米であり、その欧米では学校の授業で学ぶほど当たり前に学ぶものであること
つまり、結果的に世界のデファクト・スタンダードとなっている技法を知らずに戦ってもいつまでたっても勝てない。そういう教育を受けた人を対象とするなら、その世界のデファクト・スタンダードは身につけておく必要があるということです。
技法そのものも、人に伝えるために文章を書く一つの方法として、身につけておいて損はないものだと感じます。しっかり自分のものにするために、本書で学んだことを常に意識して、実践とフィードバックを重ねて行きたいと思います。