投稿元:
レビューを見る
クローズドサークルもののミステリ。
有名演出家が「理想のミステリ演劇」を作るために役者を集め稽古をつける。
作中作の形式で、脚本の進行通りに役者が死んでいく。
20年くらい前に書かれたということで話自体はかなり粗いし、
キャラ付も浅く、複数の登場人物に差がなく誰が誰だかわからなくなってくる。
この稚拙さも織込み済みで出版された(と信じたい)のだろうから、読む側もそのあたりを了解しておかなくてはいけないだろう。
小説としてのレベルは低いのでこれが始めて読む近藤作品なら、
お互いの幸せのために読むのはやめたほうがいいでしょう。
投稿元:
レビューを見る
近藤さんの作品では初期ものになるからなのか、今まで読んできた作品よりは物足りなかった。
登場人物が多いのに、それぞれの特徴が全員わかりずらくて何度も見返したりしました。
しかし、根底にある物静かなものは今の近藤さん作品にも通じるものがあると感じる。
投稿元:
レビューを見る
全体に漂う不思議な空気感が初めての感覚で、やや読み辛さはあるものの、著者のあとがきまで合わせて読むと、その空気感がマッチする。
ミステリ要素を含んだ純文学のような不思議な感じ。
投稿元:
レビューを見る
恩田陸っぽい雰囲気。
雪の山荘と、劇中劇。
いい緊張感はあるんだけど、人物の描きわけとか伏線とかはちょっと弱かったかな。
投稿元:
レビューを見る
冷たい風、氷と雪に閉ざされた中、役者としての成功を死にもぐるいで求める者が集う。舞台脚本をなぞり、並行して起こる殺人ミステリー。役を争う骨肉どろどろで進むのかなぁ?と思っていたのだが、落としは少し切ない愛憎モノ。最後は乾いた空気感にやっとお湿り!女性視点が飛び交う。
投稿元:
レビューを見る
面白かった。
電話が繋がらないってのは、今の時代にはそぐわないね。孤島、山荘物には厳しい時代なのかな。
投稿元:
レビューを見る
普通の密室もの。劇中劇との交差等伏線は色々と張ってあるものの、全てセオリー通りで基本的なトリック。
目新しさはないけど、こないだ実験的なミステリー読んで、道に迷ったような不安感をもったので、こういうど直球の推理小説は安心できるなぁ
投稿元:
レビューを見る
山荘に集まった舞台俳優達によるミステリ
孤島モノの演劇が作中劇となり、その内容と現実がリンクしているようなしていないような?
東野圭吾の「ある閉ざされた雪の山荘で」と似ているけど
リアリティという点ではかなわないよね
現実的に山荘で孤立するとかを計画に入れた殺人計画って、考える奴はアホなんじゃないかと思う
偶然性の殺人ならまだしも…
ただ、犯人の動機や何やらは最後まで読むと納得できなくはない
他の方々はいいとばっちりだけどね
投稿元:
レビューを見る
小劇場界の著名女優・麻子は、夫で演出家の匠に呼ばれ、雪深い山荘へやってきた。山荘には匠によって、初対面である八人の俳優らが集められていた。匠の新作は本格推理劇で、演じる側にも犯人がわからないよう稽古は行われていく。台本が進行するにつれ、麻子を含む女優たちに疑心が兆し、それは恐るべき事件の形を取って表れた。作中劇の中に隠された真相は―。
投稿元:
レビューを見る
1998年の作品。
新装版として2012年に出版された文庫。
近藤史恵さんは大好きな作家さんのひとり。
この本、さらさら~と読めますが、少し物足りなさも。
「BOOK」データーベースより
小劇場界の著名女優・麻子は、夫で演出家の匠に呼ばれ、雪深い山荘へやってきた。
山荘には匠によって、初対面である八人の俳優らが集められていた。
匠の新作は本格推理劇で、演じる側にも犯人がわからないよう稽古は行われていく。
台本が進行するにつれ、麻子を含む女優たちに疑心が兆し、それは恐るべき事件の形を取って表れた。
作中劇の中に隠された真相は―。
投稿元:
レビューを見る
なんでこんなにも小説の中の男女は入り乱れるんでしょう
現実でもこんなに簡単に殺意と愛情が入り乱れるんでしょうか
リミッターが振り切れればそうなるのかな
投稿元:
レビューを見る
雪の山荘で発生する連続殺人事件と演劇の連続殺人事件。作中作を「一種の見立て殺人と思わせておいて、実は…」というお決まりのパターンでうまく収めていますが、被害者役が現実でも殺される理由に関してはやや肩すかし気味。
また、読みどころの一つである登場人物たちの心の機微も、主人公・麻子以外の女性が描き分けられていないのでやや不満が残ります。
投稿元:
レビューを見る
舞台俳優として成功する事を夢み同時に落伍者となる事を恐れながら演劇に励む人達の中で起こる殺人事件。演劇のシナリオと並行して次々と人が死んでゆく。いくら成功に餓えているとしても人が死んでいるのに舞台稽古を続ける感覚は理解できないが妙な乾いた空気感で物語はすすんでゆく。恐怖や緊張感を抑え気味にしているのはミステリとして魅力が半減していると思う。近藤さん初期の作品、構成の仕方など随所に光る物は感じる。
投稿元:
レビューを見る
登場人物が多すぎます…。現実の世界と、演劇の世界と。キャラがそこまで濃く印象付けられないので、正直、現実の誰と、物語の誰がリンクしているのか、正直わからなくなる。雪に遮断された別荘。そこで繰り広げられる殺人事件。そう、かまいたちの夜を思い出さずにはいられない。おれの選択肢はいくつあるんだ!?
投稿元:
レビューを見る
演劇でミステリをやることの困難の一つは、役者の格で犯人が分かってしまうことだ。そう考える小劇場界の鬼才・匠は畑違いの人材ばかり集めた劇の稽古を人里離れた山荘で始めた。名前ばかりだが、彼の妻で名の知れた女優の麻子も彼に命じられて稽古に参加する。しかし劇の中の孤立した島で殺された女役の女優が山荘でも怪死を遂げる。山荘自体も雪に閉ざされて、孤立してしまった。そして劇の内容をなぞるような連続殺人が始まった……。
二重のクローズドサークル、劇を見立てるかのような実際の殺人、鮮やかな(雪の)密室トリック。ミステリとしても完成度は高いけれど、それより作者の関心はすれ違う愛の悲劇を描くことにある(はず)。
クローズドサークルものの多くに現れる、定番と言ってもいい神様気取りとは真逆の、傷ついてばかりいる、ひ弱な犯人像が新鮮。