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般若心経は高校生の時代からなじみがあった。 写経して不思議とそのくだりを覚えている。 これほど短い経文の中に奥深い意味が込められているので日本人が愛する経文のひとつだ。 この本を読んで一番印象に残っているのが「神秘」という言葉だ。この般若心経には「神秘」が隠されているらしい。
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NHKのEテレで毎週放送している「100分de名著」、今年最初は「般若心経」であった。この番組、25分を4回、計100分で名著を紐解いていく。伊集院光とNHKの女性アナウンサーがその本に詳しい人をゲストに迎え解説してもらう。これまでにも「源氏物語」、「武士道」、「ブッダ 真理のことば」などを見た。
「般若心経」は何度も写経したり、「色即是空」などポピュラーな言葉があったり、身近な存在であるにもかかわらず、内容については何も知らずにいた。今回の解説で初めていろんなことを知った。特に「般若心経」は釈迦が直接説いたお経ではないということ。また、釈迦の時代の教えを否定しているということなどだ。
また、「般若心経」は一種の「呪文」だという。唱えるだけで良いというところに神秘さがあり、特に日本人には人気があるのだという。
さて、次2月はデュマ作の「モンテ・クリスト伯」だ。これも既に見ている。
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NHK教育の番組、「100分 de 名著」の2013年1月のテキストです。
⇒ http://ameblo.jp/nakahisashi/entry-11470165824.html
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(2013.02.17読了)(2012.12.30購入)
NHK教育テレビの「100分de名著」の放送テキストです。
「般若心経」の文言は、漫画にも登場したり、「色即是空」などは、本の題名になったりもするので、断片的に知っています。
僕の姉などは、冠婚葬祭で集まって、手伝いなどせずにずっと座っている時は、今日は「般若心経」だと言います。何のことかと思っていると、「一切苦厄」の部分を「食う役一切」と称して、食べる専門のことだというのです。
色恋沙汰に熱中している人には、「色即是空」を説いたりもします。
とはいっても、「般若心経」の経文の意味を知っているわけではありません。
この本は、「般若心経」の位置づけと意味内容をわかりやすく教えてくれているのですが、「般若心経」自体が、「般若経」のエッセンスですので、理解まではできません。
【目次】
【はじめに】「日本で一番人気のお教」の新しい見方
第1回 最強の262文字
第2回 世界は〝空〟である
第3回 〝無〟が教えるやさしさ
第4回 見えない力を信じる
●「般若心経」の作者(6頁)
「般若心経」の作者は、釈迦の死から五百年以上たって現れた「大乗仏教」という新しい宗教運動を信奉する人たちの中にいます。その大乗仏教という宗教運動にはさまざまな流派があったのですが、そのうちの一派が、釈迦の教えを部分的に受け継ぎながらも、そこに全く別の解釈を加えて「般若経」と呼ばれる一連のお教を作りました。そして「般若心経」は、そのたくさん作られた「般若経」の一つです。ですから、「般若心経」が述べていることは必ずしも釈迦の考えではありません。
●漢文訳は玄奘三蔵(8頁)
「般若心経」は、インド語で作られた正真正銘の仏教経典です。それを漢文に翻訳したのは玄奘三蔵です。他にもいろいろな訳本があるのですが、日本でもっとも普通に読まれているのは玄奘訳です。
(インド語=サンスクリット?)
●五蘊(13頁)
「われわれ人間はどのようなものからできていて、どのようなありかたをしているのか」ということを釈迦が分析し、独自の思想から五つの要素に分けて把握したものです。その五つの要素とは、「色」「受」「想」「行」「識」の五種類です。
「色」=肉体、「受」=感受、「想」=構想、「行」=意志、「識」=認識
●「般若心経」の精髄(30頁)
「般若波羅蜜多」(智慧の完成)をこの世で最も価値のあるものとして説く「般若経」と呼ばれる一連の経典があり、「般若心経」はその要点をわずか二百六十二文字に絞った簡易版(ダイジェスト本)です。正式なタイトルは「般若波羅蜜多心経」と言います。
●認識器官(45頁)
ヒトの身体には、外界を認識するための器官が五つあります。
「眼」「耳」「鼻」「舌」「身」(触覚器官)の五種類です。
●対象世界(45頁)
感覚器官によって認識される対象世界は、それぞれ「いろやかたち」「音」「香り」「味」「感触」の五つです。仏教用語で言うと、「色」「声」「香」「味」「触」と言います。
●六番目の認識器官(46頁)
心で「何かを思い浮かべる」と言うのも認識です。これを「意」と呼びます。
「意」の対象になるのを「法」と呼びます。
●六識(48頁)
眼識、耳識、鼻識、舌識、身識、意識
●四諦(64頁)
釈迦によれば、この世の真理には四つの局面があるとされます。すなわち「苦諦」「集諦」「滅諦」「道諦」です。
「苦諦」とは、この世はひたすら苦しみであるという「一切皆苦」の真理、
「集諦」はその苦しみを生み出す原因は煩悩であるという真理、
「滅諦」はその煩悩を消滅させると苦が消えるという真理、
「道諦」は「八正道」と呼ばれる、煩悩を消すための具体的な八つの道を実践することです。
●般若波羅蜜多は真言(87頁)
般若波羅蜜多(智慧の完成)は大いなる真言(マントラ)であり、
大いなる知力を持つ真言であり、
最上の真言であり、比類なき真言であり、
一切の苦しみを鎮める真言であり、
ウソいつわりがないから、真実なのである。
☆関連図書(既読)
「お経の話」渡辺照宏著、岩波新書、1967.06.20
「釈尊物語」ひろさちや著、平凡社新書、1976.05.08
「釈迦と女とこの世の苦」瀬戸内寂聴著、NHK人間講座、2000.04.01
「ブッダ『真理のことば』」佐々木閑著、NHK出版、2011.09.01
「「色即是空」の研究」山本七平・増原良彦著、日本経済新聞社、1984.10.25
(2013年2月19日・記)
内容紹介
『般若心経』
日本人にとって最もなじみの深いお経といえる『般若心経』。その実体は、自らが仏へと至る “神秘力"を得るための重要なファクターだった。「空」とは何か。「色即是空」の本当の意味とは?わずか300字足らずの本文に、大乗仏教の神髄を明確に表したとされる“呪文経典"の全貌を知る。
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「釈迦の仏教」との比較での位置づけの説明はかなり新鮮でわかりやすかったです。般若心経の立場が垣間見えるようでした。次の読経の時にはもっと親しみが湧きそうです。
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これは今まで読んだ般若心経本の中でも、最も心にストンときた。
釈迦の仏教と今伝わっていん仏教が、別物と言うことも、納得だし。
今までよりもっと、般若心経が身近になりました。
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般若心経を理解するための入門書としてはとても良い本だと思いました。過去に読んだ般若心経の解説本の中で最もわかりやすかった。著者の仏教に対する考え方や般若心経に対する考え方もよく現れていて面白い本だと思います。
「色」や「空」の解釈がとてもしっくり来ました。
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般若心経のベスト入門書じゃないかしら。
お経自体の理解以外にも、仏教の中での位置づけ、今求められている役割なども、とてもわかりやすかった。
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262文字の般若心経。もともとのブッダの仏教とどうちがうのか、本書を読むまで知りませんでした。また、あの三蔵法師が持ち帰って翻訳した経典の一つが般若心経だということも。
ブッダの教えはひたすら自らの努力による悟りを求めるのに対し、それでは厳しすぎるとして、もっとゆるやかに、祈れば救われるとして大乗仏教。般若心経は、大乗仏教の経典の一つ。
本書のような小冊子で大乗仏教や般若心経のエッセンスを伝えようとするのは、やはり無理があり、内容の解釈の部分は正直言って消化できずに終わりました。ただ、前記のような、基本的事項を知ることができただけで、ここはよしとしておきましょう。
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空や無などを理解していく内容。
良かった。
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般若心経を理解するのに大事な「五蘊」
西洋哲学では「我思うゆえに、我あり」のような思想があるが、仏教では「我」はない。
私は仮の姿であり、構成する要素は「五蘊」
色:物体、物質(人間なら体)
受:外からの様々な刺激に対してどう受け取るか
想:受け取った情報に対して私たちが考えること
行:意志作用、
識:心が捉えた情報を映し出すもの
この五蘊というものは、すべて空(くう)。
私たちはいろんなものの寄せ集めであり、確固とした実態のないものだから、空だと言っている。
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「無」とは?
固定した観念をリセットして、新しく考えていこうという意味。
空の中に色がない。これは空の立場からしたら。
受想行識も空だという意味。
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なぜ、煩悩を消すのがゴールのはずなのに、それらすべてがないと書かれているのか?
お釈迦様は人間の苦しみは煩悩にある。
この煩悩を八正道とした。
般若心経ではこの八正道も無い、と言っている。
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「大乗仏教」の経典である般若心経を「釈迦の仏教」を否定して乗り越える、という視点で論じており、とても新鮮であった。
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うちのおじいちゃんも唱えてた,知ってるようで知らなかった般若心経.厳しい釈迦の仏教からこぼれ落ちた人たちに受けいられた般若心経.大乗仏教であり,平等な幸せが得られなくなった今の日本には般若心経は希望になるものになるんだと思う.