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悪癖をもつ父親とその悪癖が自分のなかにあることに気付いてしまった息子の話。
読んでいるときは、読みにくさが少し気になったが、振り返ってみるとよくかけているかな。
私の父にもイヤなとこがあり、子供の頃はその点が嫌だったが、気づいてみれば今その悪癖をしっかり受け継ぎ、たまにややんでいるな。「性格は運命」と言ったヒトがいるが、今後はうまく付き合って行けるだろうか?
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ダークな鬱々とした世界で描かれるのだが、何故か読了感は悪く無い。彼の描く世界観は、個人的に好きだなあ。ただ、世界観が合わない人には面白さが分からないかもしれない。
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『2013年1月25日 第1刷』版、読了。
第146回芥川賞受賞作。
受賞時インタビューの「もらっといてやる」と、情熱大陸で見た作者の印象が強くて、興味をもちまして読了した次第。
文体はやや読みづらいけど、おそらく作者独特の人間模様が描かれていて、話としても中編でもあり、すぐに読了できました。
が。
芥川賞とるだけあってか、作品内で醸し出される行き詰まり感は見事であり、読後感もモヤッとしてしまいました。
この話以外にも「第三紀層の魚」という話が収録されていましたが、今回は未読。「共喰い」を読了して、気持ち的に疲れたので、再読時には「第三紀層の魚」から読もうかと。
あと文庫化にあたり、巻末には瀬戸内寂聴さんとの対談が収録されていました。作家について、あるいは源氏物語について両者熱く語っておりました。
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芥川賞を受賞し、話題となった作品。
当時の情景や個々の描写はとても伝わった。
しかし、メッセージ的な物がよくわからなかった。
多分、こういった純文学の読んだ数が少ないので、良さがわからないのであろう。他の芥川賞作品を読んで再度読んでみたい。
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遺伝は恐い!こんな親にはなりたく無いと思っていた部分が親の年になって現れた時『あ〜っヤバイ』と感じた。
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芥川龍之介賞受賞ということで手に取りましたが、口コミ評価が低いのが気懸かりです。
面白くないのでしょうか。
実際に読んで、自分で確かめるしかないですよね。
http://monokaki3.com/t_sinya-97
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昨年の芥川賞で、何かと話題になった作品(というか話題になったのは著者であったが...)が、早速文庫になってくれたので読んでみた。
父親の困った性癖が自分にも引き継がれてるんじゃないかと悩む少年のお話。。。といったところか。
いかにも私小説っぽくて、トラウマでも持ってんのかなと、勝手に想像したところもあったが、付録(?)の瀬戸内寂聴さんとの対談を読むと、そういうことではないらしい。だとすると、何でこういう小説を書こうとするのかがわからなくなってしまう。
瀬戸内さんはスラスラ読めたと仰っていたが、2、3ページも読むと、たちどころに眠くなって、80ページ余りの作品を読むのに1週間くらいかかってしまった。
やはり芥川賞というか、文学は解らん、ということを再確認させていただいたことにはなる。
また対談の内容も、昨年の騒動を補完するなり、覆すのでもない、紫式部が話題の多くを占めていたことを除いて、とりたてて印象に残ったものもなしであった。
まぁ、話題の本も読んでみた...ということです。
(2013/4/17)
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暴力と血縁から逃れられない性と閉塞感の残る田舎町と性と。
絶望しているにしては、達観し過ぎていて、情景を事細かに記されてるのが余計冷めた感じを助長させてる。
もっとそこに焦燥感はないものかなぁ。思春期なら尚更に。
これが純文学ってことかねぇ。
三人称なのもあたしにはいちいちつまづく要素。
やっぱり芥川賞より
直木賞の作品の方があたしは好きらしい。
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芥川賞受賞作品は極力読むようにしているのですが、この頃は時間が全くなく、文庫化されてからようやく読むことが出来ました。 思ったより平易な感じでしたが、読後感は今一つって感じですね。
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小説の内容も好きだけれど、巻末の瀬戸内寂聴との対談がほのぼのしててよかった。
田中さんは青臭い人でも中二病でもなく、それ以前に本当に小さな子どものようでカワイイ人。
子どもから見た不可解な女性なるものを一生懸命想像して小説を書いているのかも。
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【共喰い】
表題作。閉塞感の漂う村で繰り広げられる、性への肥大した自意識が話の軸。どこを読んでも救いようがない。胸に少しずつ降り積もっていく不快感。
【第三紀層の魚】
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主語はどれよ?って感じで文章はすごく読みづらい。
そんで内容は吐き気がするようなどんよりした感じで、とても嫌な気分になる。
だけど、なんだろう、読み終えたら、なんだか面白かった気がする。っていう不思議な小説。
単行本はどうか知らないけど、文庫版には「共喰い」、「第三紀層の魚」と田中さん×瀬戸内寂聴の対談が入ってました。
共喰いは田舎町の高校生、釣り、義手、D.V. 女癖の悪い親父、ってのがキーワードな話ですかね。
主人公の少年は親父のようにはなりたくなくて、だけどやっぱり血は繋がってるから、だんだん親父と似たような行動を起こすようになり、、、、って話なんだけど、その少年の悶々とした気持ちと、田舎町のどこにも行けない閉塞感みたいなもんが、最悪な具合にミックスされて、作中の空気はなんだかどんより曇り空でした。
結局最後までなぜタイトルが共喰いなのか読み取るとこは出来なかったけれど。
第三紀層の魚は共喰いに比べるといくぶん爽やかだったですかね。
釣好き少年と、天皇陛下万歳な時代を生きた曽祖父の話。
なんだかこれもモヤモヤする話ね。
主人公の少年にとってこのひいじいさんはお父さんのお父さんのそのまたお父さんなわけで、いろいろあって寝たきりなんだけど、これがまた頑固ジジイで、なんの関係もない読者からすれば、「なんだよ偉そうに!」って感じでイライラするんだけど、主人公の少年もそういう気持ちなのかって思ったら実は違って、なんでかんでで少年はジイさんのことが好きなんだよね。
この辺の複雑な感情が切ない。
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描写がとても上手です。表現力が素晴らしい。言葉巧みで、それ故、情景が頭の中にすんなり浮かぶ箇所もあれば、逆に喩えが突拍子なさすぎて、これは一体どういう意味なのか、立ち止まって考えてしまう箇所もありました。
内容が内容なので
前半、ちょっと女子には読みにくいかな?とも思ったけど、文のうまさ、表現の豊かさで、途中からだんだんとこの小説の世界にはまっていく感覚があります。
「時間」の捉え方というか、表し方が、今までにはない感じで面白かったです。
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どちらかというと不快な小説でした。
性的な描写や主人公の父親の異常な性癖にうんざりします。
同じ血が流れていることで主人公も不安になりますが、元母親の存在がそれを救ってくれます。
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陰鬱な話だけど思ったよりは読みやすく、読後感は爽快感すら覚えた。勿論えぐいっちゃあえぐいんですけどね。