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けっこう知った名前の作家さんが書いていたので
購入してみるなど
12人の作家によるSF短編集
どれも面白かったけれど
続編あったら読みたいなぁと思ったのは
「神星伝」「草食の楽園」「不死の市」「宇宙縫合」
相変わらず瀬名さんの作品は、
自分にはちょっと難しくて意味がわからなかったりするのだけど
それでも作品全体が放つ雰囲気がとても綺麗だったなと。
冲方さんのは続き当然あるでしょ!というくらい
設定やら何やら色々ぎっしりで
むしろこれで終わったらもったいない。アッパレ=ナリ!
生物的な恐怖を感じたのは「別の世界は〜」「リアリストたち」だろうかやはり
ロボットものは自分はいつも感情移入しやすいので
宮部さんの話はしんみり読みました。
1作、どうしても頑張れずに文章に拒絶反応が出てしまったのがあるのと
夢枕獏さんの話はSFなんだろうか…と疑問だったので☆3
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【収録作品】「神星伝」 冲方丁/「黒猫ラ・モールの歴史観と意見」 吉川良太郎/「楽園(パラディスス)」 上田早夕里/「チャンナン」 今野敏/「別の世界は可能かもしれない。」 山田正紀/「草食の楽園」 小林泰三/「不死の市」 瀬名秀明/「リアリストたち」 山本弘/「あの懐かしい蟬の声は」 新井素子/「宇宙縫合」 堀晃/「さよならの儀式」 宮部みゆき/「陰態の家」 夢枕獏
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新井 素子さんも読もうと思ったけど、もういいやw
なんで、SFは苦手かねぇ~~www
神星伝 冲方 丁 ★★
黒猫ラ・モールの歴史観と意見 吉川 良太郎
楽園(パラディスス) 上田 早夕里
チャンナン 今野 敏 ★★★
別の世界は可能かもしれない。 山田 正紀
草食の楽園 小林 泰三
不死の市 瀬名 秀明 ★★
リアリストたち 山本 弘
あの懐かしい蟬の声は 新井 素子
宇宙縫合 堀 晃
さよならの儀式 宮部 みゆき ★★★★
陰態の家 夢枕 獏
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「SF Jack」日本SF作家クラブ 編
SF短編集。黒。
日本SF作家クラブの50周年記念、全編書き下ろし。
そうそうたる作家陣で、最近のSFの勃興を感じます。
「神星伝」冲方丁…宇宙戦闘記。スピード感凄い。
「黒猫ラ・モールの歴史観と意見」吉川良太郎…人類滅亡。ダークファンタジー、暗いフィルターかけた映画っぽい。
「楽園」上田早夕里…バーチャル人格。綺麗なストーリー。
「チャンナン」今野敏…タイムパラドクス。今回軽い作品はこれだけだったなあ。
「別の世界は可能かもしれない。」山田正紀…テレパス。結構ボリュームあったけど感じさせず、全く古臭くなく、大御所の貫禄!
「草食の楽園」小林泰三…新世界の理想郷。あっさりショートショートふう。
「不死の死」瀬名秀明…再生医療。重い!重い!最近の流行のヘビーなSF文学。
「リアリストたち」山本弘…サイバー社会。意外と読みごたえあって面白いストーリーだった。
「あの懐かしい蝉の声は」新井素子…新人類。ちょっと内容浅すぎた。
「宇宙縫合」堀晃…エネルギーミステリ。これぞ凝縮された短編、面白かった!
「さよならの儀式」宮部みゆき…ロボット社会。読みやすく考えさせられて突飛でない。上手い。
「陰態の森」夢枕獏…傀儡ホラー。どうみてもSFではない、さすがこの人(笑)いい意味です。
ちと2010年代のSFに食傷気味なのもあったので、この方々の書き下ろしはすごく面白かったです。
何よりSF作家の人たちは年齢を経ても技術工学の発展についていって作品に取り込んでるな、ってのを尊敬します。(4)
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結構な有名作家陣によるSF短編集。基本的に全部書下ろしらしいのでうれしいですね。
しかし読んでて思ったんですが、SFって他のジャンルの小説に比べて舞台設定というか世界観を読者に理解させるまでにひと手間あるわけで。SFといったって近未来もあれば遠い未来もあるし現代でもパラレルワールド的なものだってあるし。
この短編のボリュームで設定を理解させるだけの説得力を持ちつつストーリーを展開って結構厳しいな、と。もちろん作家さんの力量とかによって差はあるにせよ。人によってはなんだかよくわからないまま終わっちゃったりとかもありましたし。
個人的には今敏さんくらいのさっぱりしすぎというか物足りないくらいでちょうどいいのかなと思いました。
いっそ世界観を統一してリレー小説みたいな形態でやったら面白そうなのになあとか。蝦蟇倉市みたいに。
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ハヤカワの『日本SF短編50』が歴代の傑作選なら、こちらは到達点……というにはやや小粒感はあるが、手堅くまとまった印象のある短編集。
ベストは山田正紀「別の世界は可能かもしれない。」かな。
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「神星伝」
シュピーゲルで、最後のライトノベルとうたった以上、この続きはないのでしょう。「ばいばいアース」みたいな雰囲気なんだけどな。
短編だからか、スピードで読まされた感じ。長編だと世界観を取り入れるのに、一苦労しそう。この人のは、たいがいそうだけどね。
入れば、没入感すごいけど、そこまでが大変なのよ。
「黒猫ラ・モールの歴史観と意見」
火の鳥のあれに似てる。人類滅亡後、なめくじ文明ができるやつ。
「楽園(パラディスス)」
これが実用化されたとき、本当の自分ってどこにあるんだろう?って疑問がでるんだろうね。「銃夢」や「攻殻」の世界への入り口かな。
リアルで接触している友人と、ヴァーチャルでしか接触しない友人とで、同一人物のはずなのに、別の人物ってコトになるだろうし。人間関係で、接する社会が多いほど、仮面を使い分けるものだけど、それを浮き彫りにいやおうなくされそうで怖い。
今実用化されたら、他人を攻撃することしかしない人格のが、大量発生かな。そんな人は、この機能使わないか。
これを、楽園とは呼べないねl。
「チャンナン」
最近、ゼルダの不思議な木の実(時空)やってるので、それとかぶってしまう。
「別の世界は可能かもしれない」
なんか気持ちわるい話だったな。
ちょっと、ついていけないテイスト。
「草食の楽園」
理想郷テストに、外部からのウイルス迷い込んで~っていう、人間の本性をむき出しの、ぐちゃぐちゃした話のはず。
でも、ラストシーンがラブラブで困っちゃいます。理想郷は失敗して、社会も崩壊してるんだけど、ラブラブで。
ごちそうさま。
「不死の市」
一番入り込めなかった話。
「リアリストたち」
「楽園」と同じようなテーマかな。ネット依存というか、ネット肥大の現在を、皮肉っているようにも感じました。
この話の世界って、技術の進歩とかでなくて、精神の落ち着きどころだから、一番身近な世界なのかもしれない。
「あの懐かしい蝉の声は」
なくしたものは、二度と戻ってこない。当たり前だけど、忘れがち。前だけ見て進むときって、たいていそうなんだ、って感じさせられる。
一番、切ない話だ。
「宇宙縫合」
合わせ鏡が思い浮かんだ。違うんだけどね。
何度も繰り返して、破断点を治すのに、そのイメージだったもので。過去のツケは未来で、じゃなくて。未来のツケは過去で?ん?
「さよならの儀式」
ペットを擬人化して可愛がりすぎる人と、それを好ましく思わない人の齟齬って、こういう感じかな、と思う。
自分は、どっちつかずです。可愛いと思うけど、鬼のように可愛がりはしないし。鬼のように、邪険にもしないです。
「隠態の家」
SF?伝奇じゃない?
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『NOVA』のヒットを受けてか、SFアンソロジーが続々と刊行されている。ちょっと前まではSF冬の時代なんていわれてものだが、最近は読み切れないほど、SFが出版されて豊穣の時代だなーと思ったりする。
本書は角川書店による書下ろしSFアンソロジー。書き手はベテラン揃いで、さすがに質も高い。単行本474ページで1890円という価格はがんばっている方ではないだろうか。
収録作の第3位は、作業用ロボットの最後を描いた宮部みゆき「さよならの儀式」。スパイスが効いていて、さすがのデキ。
第2位は、インターネットによる仮想的なコミュニケーションがリアルなコミュニケーションよりも一般的となった未来を描いた山本弘の「リアリストたち」。こういうの書かせると山本弘はうまいねー。
断トツの第1位は、冲方丁の「神星伝」。ラノベ的なSF設定に、ニンジャスレイヤーぽい変な日本テイストを持ち込み、さらにルーンマスカーぽい巨大ロボットも登場するアッパレ=ナリな作品。長編を期待したい。
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日本SF作家クラブ創立50周年記念の書き下ろしアンソロジー。それぞれ趣向を凝らした話が並び一編読むごとに頭の中をかき回される感覚が楽しかった。これぞSFの醍醐味。吉川良太郎「黒猫ラ・モールの歴史観と意見」、瀬名秀明「不死の市」、新井素子「あの懐かしい蝉の声は」、堀晃「宇宙縫合」、宮部みゆき「さよならの儀式」、夢枕獏「陰態の家」が特に好み。今野敏「チャンナン」は話としては珍しくもないんだけど格闘家が密かに抱く夢・妄想なんじゃないかと思ってそこが琴線に触れた。タイムスリップであなたも創始者。どれも面白かった。
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SF作品を読む、と意識して本を選んだのは久しぶり。
なんとなく読んだ事あるような?という作品があったり
これってSF?と思わない事もなかったが、それでも
夢枕・ 宮部作品は面白かった。
他は個人的好みではないか読むこと自体がちょっと大変だった。
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読み応えのある一冊。
短編の中に無理やり押し込んだ感のある作品もあり、読んでいて少し窮屈な部分もあった。
しかしながら、流石の作家陣だけあり満足度は非常に高かった。
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色んなお話があって楽しめた。中には「金出して買った本だから読まなきゃ」という義務感で読み切った話もあったが、それは個人の好みの問題で技術的に拙い小説だからという理由では断じてない。
というわけで私個人の好みの話ですが、面白かったのは「黒猫ラ・モール」「楽園」「別の世界は可能かもしれない」「リアリストたち」「あの懐かしいセミの声は」「チャンナン」ですかね。
「チャンナン」はよくある話でしたが、逆に安心して楽しく読むことができました。
「黒猫ラ・モール」は直前の「神星伝」とのギャップも相まって楽しめたかもしれない…正直しょっぱなのウブカタさんがライトノベルのノリでちょっと困惑していたので。
「リアリストたち」は怖い。なんか怖い。ネットやらバーチャルやらがこんだけ進化している世の中だから余計に怖く感じるのかもしれない。あ、でも電子図書が紙の本より爆発的にヒットしない世の中ならもう少し大丈夫かもしれないとも思う。
知っている作家さんも知らなかった作家さんも色々楽しめてよかったなーと思います。
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とても楽しみな Japan SF
なんせ最高の作者さんたちが集まった感じだ。楽しみだなぁ。
まずは「神星伝(冲方丁)」。木星が舞台のアクションだと思うのだが、やたら勝手な設定が多く、しかもそのほとんどが漢字だという読みにくさ。パス。
次の「黒猫ラ・モールの歴史観と意見(吉川良太郎)」は、はじめての作家さんかな。いいタッチなんだが、イマイチスッキリしない。
そして期待の「楽園(パラディスス)(上田早夕里)」は瀬名秀明風。オチがわかりにくく、少し残念。
さらに「チャンナン(今野敏)」は、タイムパラドックスものだが、むしろ格闘系物語だと感じた。SF 色は極めて薄い。
複雑な割りにはさっぱりの「別の世界は可能かもしれない。(山田正紀)」は期待外れ。
これまた好きな作家さんの「草食の楽園(小林泰三)」。宇宙コロニーが舞台ってことで大いに期待したが、平凡な展開とオチには閉口。
大期待の「不死の市(瀬名秀明)」も複雑系。ファンタジーだが、ややこしい。
さらに期待の「リアリストたち(山本弘)」は、アイの流れで読みやすく、かつおもしろい。シンプルで好きだな。
そして、本作一番は「あの懐かしい蝉の声は(新井素子)」。軽快なタッチでインターネット時代の盲点を綴る。いい作品。
もっとも期待の「宇宙縫合(堀晃)」は期待通り。ディックの流れに梅地下テイストをふりかけたタイムパラドックス作品。いいなぁ。
ロボットになりたい技師を描く「さよならの儀式(宮部みゆき)」は瀬名流だな。読ませる文章はさすがに一流小説家さんだ。
イマイチ感性があわずに「陰態の家(夢枕獏)」は流し読み。
全体的には期待外れだが、大好きな作家さんの作品に触れることができて満足だ。
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自分には合わず読み飛ばした作品も一寸だけあったがとても楽しめた。
宮部みゆき「さよならの儀式」、新井素子「あの懐かしい蟬の声は」、山本弘「リアリストたち」は想像を大いに掻き立てられ特に好き!
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「神星伝」
冲方さんの短編。こんな小説も書く人なのね。ラノベ出身だとは聞いていたけど。血沸き肉踊るマンガみたいな話。ややこしい設定をあっという間に文章にぶち込んでしまう筆力は凄い。ファーストガンダムを1時間に圧縮した感じ。映像化したら受けるかも。
「黒猫ラセールの歴史観と意見」
フランス革命の処刑の話から始まる。話は壮大に見えるが実は妖怪人間ベムの話。
「楽園」
最近よく目につく人格コピーもの。機械に人格を与えたらそれは人なのか?精密版と簡易版があってヒヨコの形をした簡易版が可愛い。且つ実用性ありそう。SONYなら直ぐにでも作れるのでは?(人格のあるAIBO!気色悪いか?)穏やかな語り口、亡くなった人を悼む描写がいい。
「チャンナン」
軽~いタイムパラドックスもの。「アゲイン」ぐらい軽い。例えが判りにくいか。
「別の世界は可能かもしれない。」
目覚めた新人類が同じく目覚めたネズミ軍団と対決する。これだけ書くとマンガみたい?発想は新しいかも。
「草食の楽園」
宇宙SF。結構シニカル。どこかで読んだような発想。
「不死の市」
出だしが意味不明、中盤も意味不明、終盤も意味不明。
「リアリストたち」
MM9で気になっていた山本弘著。ちょっと近未来のバーチャル空間が発展途上の世界。ぴったり短編にハマる綺麗なSF。落ちもいいぞ。
「あの懐かしい蝉の声は」
第6感の新しい解釈。インターネット社会を皮肉ってる?なんだかなぁ~。ゆる~い文章は面白い。
「宇宙縫合」
設定は壮大な時間SF。どんどん時間をジャンプする間隔が縮まり遂に現在に収斂する、と言うのは「リプレイ」にもあったお約束。新今宮周辺が描かれているのが嬉しい。
「さよならの儀式」
「火の鳥」のロボットロビー(あまりにも昔に読んだので名前がよく思い出せないが)の話を思い出してしまう。現時点で小説にしたらこんな感じなのかな。しかし手塚治虫氏は偉かった。「火の鳥」は40年以上前の作品だよね。いい話だったから、凄く印象に残っている。本作品も勿論いいよ!
「陰態の家」
本アンソロジーの目玉作品と言う位置づけなんでしょうか。でもこれSF?伝奇小説だよね。わざと怪奇趣味にしてるんでしょうけど館の住人がみんなおどろおどろしい名前なのが可笑しい。赤麻呂とか青丸とかあり得へん。「館」シリーズを思い出しました。こちらの方が遥かに面白いけど。続きが読みたいと一番思った作品。
今をときめく作家さん達のSFをまとめて読めて凄くお得感あります。一押しは「楽園」かな。問題外は「不死の市」。あとはどれも平均して面白かった。時々SFアンソロジー読みたいな~。