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大人の為の怖い話。
じわじわと怖さがくる。
オバケ云々の怖さではなく、
人間の怖さ。
あーぶるぶる。
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自伝短編小説?
一つ一つの短編にすっきりとした解決がないところが良いなぁ。
人の生活って、小説のようにきれいな解決がなされるものではなく、なぁんとなく、過ぎ去ってしまってから、腑に落ちて決着が付くコトが多い。そんなあいまいな事柄達。
浅田次郎にかかると、そんな事柄達も立派な短編になってしまう。
浅田少年の周囲の大人達の決着のつけ方が、すごく怖く、本の題名通りに本当に「あやし うらめし あな かなし」
すごく怖い本だ。
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実話や体験談をもとにした短篇集。どの物語も、ただ怖いだけの怪談話ではなく、作者の狙いや伝えたいことが隠されている。
どこからこういった知識や発想が出てくるのか?漢字一つとっても、浅田さんは凄い…
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幽霊、幽体がでてくる短編7編
「赤い絆」と「お狐様の話」は、浅田次郎の母方の生家(奥多摩の武蔵御嶽神社の宿坊 山香荘)に伝わる話を元にした話らしい。
この世に想いを残した人たちの哀しみに満ちた本
赤い絆
虫篝
骨の来歴
昔の男
客人
遠別離
お狐様の話
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ようこそ,この世ならぬ者たちが誘う眩惑の世界へ.浅田次郎さんの怪談短編集.短編の名手は数多くいるけれど,読後の余韻という一点において,浅田さんは別格のような気がする.今回の作品群も結末は読者に委ねられている.胸がキュンとなる話もあれば,背筋が凍る話も.お得な一冊だけど,深夜に読むもんじゃないかな.あぁ怖かった(笑)
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久しぶりの浅田さん作品
蒼穹の昴のような長編も好きですが、読み慣れない人にはこの短編集はとても読みやすいと思います。
一編目の赤い絆から神妙な空気にぐいぐい引き込まれます。
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怖いというより切ない、レトロを感じさせる怪談短編七編。魔物めいたお化けではなくて、妖しくも人間くさくてどこか優しい、そんな幽霊の登場が多かった気がします。個人的に好きだったのは「虫籠」&「骨の来歴」のラスト、それと「遠別離」。「遠別離」は特に、現代っこの兄ちゃんと、矢野二等兵とのギャップが大きさの分、やたらと胸が詰りました。
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幅広い題材で読者を楽しませてくれる、浅田次郎。
歴史のロマンを感じる長編小説が好きなのですが、この作家さんは中・短編小説を読んでも、うならせてくれますね。
今回手に取った文庫は、「人ではない何か」が登場する短編集。
いわゆる「怪談」というカテゴリーに分類されるであろう短編が、7作品納められています。
その中でも、2編が戦争・軍隊を扱った作品なのは、「浅田次郎らしいな」と感じました。
そして、冒頭と最後に載せられているのが、奥多摩の霊山を題材にした作品。
「あのあたりなら、こういうこともあるかもしれないな」と思ってしまう、不思議ながらもみょうにリアルな話が、印象に残りました。
時間、空間を越えた話なのですが、”知り合いの知り合い”あたりが実際に体験したことを人づてに聞いているような、そして最後に背筋がぞくっとするような、そんな作品の数々でした。
こういう話を次々とつむぎだせる作家さんというのは、どういう人生経験をしているのだろう?などと、みょうな感心の仕方をしてしまった、作品でした。
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遠距離以外オチが曖昧で読むのやめようかと迷った。
不思議な話と怖い話の間でベクトルを調整すると変わった話ができあがるんだなと実感した。
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いわゆる「怪奇談」の短編集。
浅田次郎は長くてもいいが短いのもいい。
今では怪談という言葉自体があまり使われないが、使われてもただのコワい話を指している。しかし、この短編は昔ながらの民話や民俗学として伝わるような、なんとも【かなし(悲し,哀し,愛し)】というのが相混じる“しっとり感”がある。
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すごーく、昔に読んだ。浅田さんの本を検索してたらひっかかって、その瞬間にうわあ、また読みたい!と思ったので登録。
現代の怪談話、短編集。薄ら怖くてでも切ない。こういう怪談好きです。
近々再読する。
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面白かったー。私にとっては初浅田次郎でした。
描写がうまいです。描写や表現の魅力でもどんどん読み進められます。短編集の構成が見事です。最初から順々に読んでいくと、しみじみ感とかぞわぞわ感とか、一篇ごとにだんだん、そしてどんどん増していきます。
日本の怪談はこのしみじみ感がとても大切だと思います。それが存分に生きてます。
浅田次郎、次は何を読もうかと、大変に興味を持ちました。
面白い!
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浅田次郎のあやしうらめしあなかなしを読みました。
浅田次郎が幼い頃に聞かされた怖い話、自分の体験などをもとにした怪談短編集でした。
しかし、語られる物語が古い時代のものだったためか、あまり怖く感じませんでした。
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「骨の来歴」がとても良い 傍から見れば不幸か、悪い冗談としか思えないのに、物語の中心となる当人はこの上ない幸せを妄信している、というギャップにゾクゾクさせられた P123の"雨のしぶきが、僕の告白を目に見える形にした。胸のつかえを吐き出した勢いで、僕は泣いてしまった。"という表現が素敵だ 「赤い絆」の幻想的であり、やや官能的でもあるラストは印象深い 女の気配が誰のものなのか判然とせず、また誰のものであってもおかしくない、という曖昧模糊たる不気味な雰囲気に魅かれた
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初浅田次郎。美しい文章であり読みやすい。
こういうゾクッとするような本は今の季節にぴったりじゃないかな。お盆の時期でも良かったかな。
お気に入りは「赤い絆」と「昔の男」。
添い遂げられなかった男女の悲恋というものがとても好きなので出だしから最高だった。心中ってこういう可能性があるから怖い。布団に入り込んできた女は誰だったのか想像を掻き立てられる。
昔の男という言葉は元彼を連想させるけど読んでる途中ではあああと納得のため息。何故だか分からないけど大先生の回想とその後の浜中さんとの会話のところで泣いてしまった。
作中で一番謎なのが叔母さん。幼い頃のあの経験によって彼女にも何かが憑いてるんじゃ…?と思ってしまった。
すごく怖いということはないけど、ほど良くゾクゾクするのと切なさが混じっていてとても好みの本でした。