投稿元:
レビューを見る
佐藤優氏の外交官時代の経験則。
混乱したソ連の状況をいち早く本国に伝えられた同氏は、機密情報をどのように手に入れたのか。
対話形式で読みやすい。
インテリジェンスとは生き残るための知恵であり、テクネー(体感)とエピステーメー(知識)によりなる。真理を追求しながら読める本はテクネーの疑似体験として、また知恵(引き出し)を増やす意味でも有効。
交渉の基本は等価交換だが、お金は物々交換と異なり相手の意思確認が不要で自在に使える一方、限界効用の逓減がないことに留意すべき。納得した。
投稿元:
レビューを見る
人たらしの流儀 佐藤優
信頼感、指導力、共感力などの数値かされない筆記試験で測ることができない能力が大切
偏差値エリートは攻めに強いが守りの弱い。
胆力は人間関係によってでしか鍛えることができない。
自己能力向上は人間関係のよってもたらされる。
講義1 インテリジェンスとinformationの違い
2-8の法則:蟻でも動物でも群れを作る生物において、働いているのはその2割。
インテリジェンス 生きていく上での必要な知恵。
information 情報資料
嘘はつかない。小さな嘘はやがて大きな嘘を招く。
美しくない女性には物を褒める。大切なのは嘘をつかないこと。
講義2 正しい情報を取るためのルール
人間は誰しも自分の考えていることを他人に聞いてもらいたい願望がある。真面目な人ほどその傾向が強い。
講義4 天に宝を積む
対人関係で大切なのはがっつきすぎないこと
儲けた銭をばらまく意思があるか否か。
社会を数字だけ、結果だけの価値観で判断するなら、そんな社会は、まるでリスが檻の中にしつらえたくるくる回り玩具でずっと回り続ける物。
儲けた金を社会に還元することで対人関係うまく動き出す。
真にビッグになりたい、カリスマ性を持ちたいとおもうのだったら、見返りを求めず社会に還元しろ。
天に宝を積むつまり身銭を切って社会に還元すること。それが結果としてお金を生む。
稼いだらその2割を還元する。
講義5 いい本の選び方。
本とキャバクラはにている。
翻訳本は真ん中を見ろ。
頭のよくなる本当は真理を追究する本。
〜とはなんだろう。
速読は全てのページをめくることが大切。
読むのではなくて、脳裏に焼き付ける。使える情報かどうか見極める。
本から得た疑似体験を自分の中でモデルケースとして大量に持つ。同時に自分の体験も積んでおく。両方のストックから、正確な予測をもたらす。
テクネー 身体で覚えること
エピステーメー 本を読んで理論で理解すること
自分の社会のネットワークをきょうかしていくしか希望はない。
希望は与えられる物ではなく、自分たちで常に見出していく物である。
投稿元:
レビューを見る
あなたは年収の2割をばら撒ける?
心配事の9割は起こらないと同じく、空港で見つけて気になった本シリーズです。
人たらし、とはイメージがよいような、悪いようなというタイトルですが
相手と会話をするなかでどのように情報を得ていくのか。情報を得られるような魅力的な人間なるには具体的にどうすればいいのか。
前回の本で紹介した「喜捨」は仏教、禅の考えから説いていますがこちらは
端的に『儲けた銭をばら撒く意思があるか否か』
ちゃんと儲けて人に奢る気概があるのか?皆に、もっと言えば社会に還元しているか?ここですね。
真のトップ、人間的魅力のある人間は、皆やっていることです。
とビジネスライクに
『天に宝を積む』
ことの有用性を説いています。
具体的には二割を他者のために使うそうです。
来年度、二割、は無理だとしても、一割を予め予算化し、それを人とのやりとりがあった際に自分が出す。
これならできるのか?
一割という金額を予算化したときに、手が震えてしまいはしないか、と思いますが、人への贈り物や手紙を買う費用などもこちらから使うことにすれば、心の抵抗が下がるかな?
環境づくりを、ちょっと考えてみようと思います。
うそをつくと品格が下がるということ、また、小噓をつみかさねると大噓をつかないといけない状況に追い込まれるという話が書かれています。
たしかに、そういうのを見抜くようなインテリジェンスがあるような大きな人もいますが、
表面的な返答しかつかめていない上司もいると思います。
しかし、そこをこちらで判断せずに、噓をつかないという大前提に乗った方がいいのかな、
と判断に悩んでいるのが事実です。
天に宝を積めるようになったら、こちらに心を砕きたいと思います。
面白くって、いっきに読み切ってしまいました。
投稿元:
レビューを見る
佐藤優が外交官時代に培ったインテリジェンスの極意を、講義形式で語った本です。インタビュアーを務めるのは、作家の小峯隆生です。
著者はこれまでにも、インテリジェンスを主題にした著作をいくつか刊行しているのですが、そこでは著者自身がたずさわってきた対ロ交渉の中から多くの例が引かれており、具体的な半面、ときに読者の側でテクニックそのものを抽出する努力が必要とされることもあったように思います。その点本書では、インタビュアーが著者の交渉術のキモを簡潔な形で引き出そうとしており、他の本に比べるとかなりとっつきやすい内容になっているように思います。
投稿元:
レビューを見る
天に宝を積む
見返りを求めない社会への還元が人生を豊かにする。私は小者だから、誰かのために何かをやってあげたりして、与える側になると、自分が損した気持ちになってしまう。むしろ一歩上に立てるから、与える側になるべきなんだね。対談形式で、インタビュワーの適切なツッコミもあり、読みやすかった。
投稿元:
レビューを見る
胆力は人間関係によってしか鍛えることができない。
◆聞き上手になる
・聞き上手になるには
オウム返しの技
◆相手についている見えない値札を見抜く
◆オウム返し話法とお金の哲学
・人は自分の意見に賛成してくれる人には話を続けやすい
◆人脈メンテナンスと耐エントロピー構造
年賀状に一行、短いメッセージを直筆でいれるのは有効
◆テクネーとエピステーメー
・去り際、別れ際の美学
相手をうまく切るには、相手から離れていく状況をつくりだす
投稿元:
レビューを見る
レクチャー形式で、生徒役のインタビュワーがいる。なので、わかりやすい。シャイな人間にとって外交官のような人付き合いと意義のある交流といようなものを生業としている人の感覚は貴重だと思う。
投稿元:
レビューを見る
外交官時代のエピソードをケーススタディとする対人術の指南書。一冊一気に読みきる面白さ!
でも、これ、真似できるのかなぁ。
もちろん努力が大きいとは思うけど、著者個人の圧倒的な対人リテラシーの高さに、ただただ驚嘆するばかり。
投稿元:
レビューを見る
外交官が異国の地でどのようにして人脈を作り、どのように情報を集めていたかについてインタビュー形式で答えている
学ぶものは多かった
途中で婚活ビジネスに対する考察とかも出てきて面白かった
投稿元:
レビューを見る
人たらしの流儀
佐藤優氏による著作。
電子書籍制作日2011年11月22日
底本として同タイトル2011年9月15日第1版第8刷発行を利用
初出月刊文庫「文蔵」2009年2月~2010年5月の連載
「佐藤優に学ぶ人たらしの極意」を再編集し、加筆・修正したものである。
他の佐藤優氏の著作でも紹介していた内容も一部書いていた。
印象に残った点
人生で起きる問題は全て応用問題である。従って、本書に記された人脈構築術、トラブル処理術をそのまま適用することはできない。
全体を通じ私が強調したのは、たった1つのことだ。それは
「相手の内在的論理をとらえろ」
わかりやくく言うと
「相手の立場になって考える」
人間の行動には4つのパターンがある。
1やるべきことをきちんとやる
2やるべきことを中途半端にしかやらないか、まったくしない
3やってはいけないことをやる
4やってはいけないことをやらない
人たらしの条件は1と4、すなわち「やるべきことをきちんとやり、やってはいけないことを絶対やらない」人になることである。
希望は与えられるものではなく、自分たち自身で常に見出していくものなんです。
だから、いまここに希望なんて存在しません。
自分自身で希望を見つけていくのです。
自分の具体的な経験には限界がある。それ以外に小説とノンフィクションから得られる疑似体験の知識があれば、それを補うことが十分できます。
戦場に投げ込まれたインテリゲンチャ(ロシア語で知識人階級のこと)は小説好きのほうが生き残る可能性が高いのです。
女遊びをして、相手の女性に恨まれずに別れる方法は、まず、向こうに嫌われること、幻滅させることだと。
外国人ならば、食事をしたときに、ズルズルと音を立てて、スープを啜る。
または、テーブルクロスに鼻くそを擦り付けるのを見せる。
そうすると白人女性はだいたい、去っていくそうです。
さらに究極の方法は、相手の親の悪口を言う。これは外国人、日本人を問わずに嫌われますね。
こうやって、相手が引いて、去っていく環境を作り出すのです。
そうすると、去った側に負い目が残るものなんです。
酒と女は、肉体的な限界があるので、欲望にも限界があります。
ところがお金には限界効用が逓減しないという怖い特性があります。
だから、その金額が恐ろしいほど、跳ね上がる。
15分以上、初対面の人と会話を続けたければ、オウム返し話法に限ります。
異業種交流のパーティは、人脈構築に限定することです。
今までに知り得なかった人とか、目上の人間と知り合える機会ととらえることです。
下の人間にとって、カクテルパーティーは意味がある。
そこに行くあなたを含めこういうパーティーに来るのは、決して一流の人間ではないとまず自覚することです。
次に相手の所属している組織の一流の人間に接近するための、架け橋となる人物を見つけるというぐらいに割り切ることです。
そのパーティーで会った人間との関係ではなくて、そ���先の一流の人間とつながるということが重要です。
客観的に見て「こいつ、俺より下だな」と自分が思っている相手こそが実際にはイーブンの相手なのです。
相手に与える、怖さ、怖さがないといけません。
もし相手から無礼なことをされたら、大暴れしないといけません。
毎回やるのは変人ですが、20回に1回ぐらいなら大丈夫でしょう。
「舐めてもらっては困りますよ」という意思を、態度で示すということも人間関係の構築において、時には必要なんです。
自分より力が下、立場が下という場合は、仕事をするのに必要ならば、相手から自然と寄って来るものです。
付き合い方は考えなくていいけれど、気をつけることは、恨みを買わないことです。
誰であれ仕事相手には丁寧に接することが大切です。
諜報活動で、情報を得ようとした女性とトラブルになった時です。
たとえば、相手を妊娠させてしまったという状況です。
そんな時、お金で解決するとしたら、どれくらいの金額でかいけつしますか?
およそ、その女性の年収の2倍です。2年分の給与です。
年収が250万円のOLならば500万円です。
ところが、ここで50万円しか払わないとすると、確実にトラブルになります。
良い質問を持つためには、常識力と非常識力がいるわけ。
質問力は、その質問に関することをどのくらい理解しているかが問題となってきます。
理解していること以上の質問はできないのです。
受験勉強をやり過ぎると、上記の質問に対して正確に「西です」と答える訓練だけを受けることになりますから、逆に良い質問が出てこなくなります。
常識力がつき過ぎて、非常識力が無くなる。
自分自身で自分の価値を量れない。これは、資本主義の特徴なのです。
「資本論」を読めばわかりますが、交換過程で、初めて、値段がつくのですから。
一極における富の集積は、もう一極で、貧困の集積となります。
婚活女子を理解するには中村うさぎ先生を読めばいいと思います。
セックス放浪記、女という病、壊れたおねえさんは、好きですか?
相手と3ヶ月以内に3度会うとですね。3ヶ月以内に3度会えば、その後、3年間、相手は、あなたのことを覚えているものです。
婚活は、結婚のキャバクラ化と言ってもいいのです。
なぜ婚活というビジネスが成り立っているかというと、それは女性の側の問題です。
女性が主導で動いているからです。男性がキャバクラ嬢になっていると考えるとわかりやすいかもしれません。
2回目のランチには、どう相手を誘えばいいのでしょうか?
簡単なことです。1回目の時に相手から何かを借りてしまうことです。
私がよく使ったのは、要人と会った時に、その場所が要人の執務室だった場合そこにある資料などを借りてしまうというものです。
そうすることで「今度、返しに来ます」との理由でもう1回、会う機会ができる。
ネットは見ないよりは、見たほうがいいです。
炎上するのは、大衆の感情を刺激する何かがあったということの証です。
そのことで、いまの日本人はこんなことで、刺激されるんだ、ということが明確にわかります。
精読した本の中で、これは凄いなと思ったら、ノートに書き写すことです。
頭が悪くなる読書は、依存症系マニア本の読書です。
全体のストーリーは関係なく、自分の溺愛する部分だけで興奮するような読み方です。
司法試験も、公務員試験も苦節数年で合格したからといって頭がいいわけではありません。
自分の魅力を向上させるために何が大切かと言うなら、端的に「儲けた銭をばら撒く意思があるか否か」という点に尽きます。
相手にわたすカード(情報)が無い時は、とにかく、聞き上手になることです。
人間は誰しも、自分の考えていることを他人に聞いてもらいたい願望がある。
真面目な人間であればあるほど、その願望は強くなります。
本当に重要な話を相手が思わず漏らした時は、絶対に聞き直してはダメです。
(興味を持ったような素振りも)してはいけません。
そういう時は記憶力が重要になってきます。
状況は異なりますが、酔った相手がふと漏らした話は、相手が素面になってから再確認してはいけません。
国家の中心になるような象徴的な場所に卑猥な落書きを書かれるようになるとそれは国家が崩壊する危険な兆候と見るべきです。
記憶力と復元力はエリートとして最低限、必要とされる能力である。
しかし、それだけでは十分ではない。信頼感、指導力、共感力などの数値化されない、筆記試験で測ることができない能力が真のエリートには必要とされるのである。
投稿元:
レビューを見る
対人関係スキルを学べる実用書。たとえば、初対面の人をランチに誘う場合、店で2番目に高いメニューを選ぶ、稼いだお金のうち2割を相手にばらまくなど、人間的魅力を磨くためのスキルが本書に書いてある。また、自分の記憶力を確かめるために、未知の外国語を学ぶといい、小説やノンフィクション、巷で話題のベストセラー本を読んで、準備するなど、普段から知識を蓄えて、なるべく多くの話題についてこれるようにすべきだとある。
投稿元:
レビューを見る
対話形式で簡単に読める。
交渉術や対人関係に関する内容。
「酔った相手がふと漏らした話は、相手が素面になってから再確認してはいけません。......警戒するようになる。だから、本当に重要な話を相手が思わず漏らした時は、絶対に聞き直してはダメです。」(43頁)
「自分にとって必要な本の選び方はどうすればいいのでしょうか?まずは大きい書店に行くことです。......その分野が並んでいる棚に行って、その棚の担当の書店員と相談するのです。......その時の重要なコツは、入門書のような、基本書となる書籍を三ないし五冊、紹介してもらうことです。」(75頁)
投稿元:
レビューを見る
テクニックの前に、知識と判断力が必要だな。
当たり前だけど、そういうことなのかと。努力してるんだけど、何かうまくいかないという時に、見方を変えるための本。
投稿元:
レビューを見る
インフォメーション 情報
インテリジェンス 知恵
インテレクチュアル 知識
軽い読み物として面白かった。当たり前のことだが、やるべきことをきちんとやる、やってはいけないことはやらない、の2点を守れる人が人たらしの条件。相手の立場になって考えるのも当たり前のこと。天に宝を積む、必要なところに身銭を切る。これは是非やっていきたい。ただ単に寄付するのは面白ないから、何らかの目的を持った寄付をしてみたいと思う。そのためには金が要る。
この本に出てきたマルクスとエンゲルスみたいだ(笑)。