電子書籍
国会中継を思わず見てしまった。
2015/08/20 01:49
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投稿者:あぴゃ丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
政治の知識なんてニュースでチラッと見るくらいのものしか持ち合わせていなかったが、その程度の予備知識で充分に楽しめた。
現代日本の政治をパロディにした本作品。このもしもの世界は痛快に都合よく転がり思わず笑ってしまうが、でもどこかリアリティを感じさせる説得力を持つ材料が要所に散りばめられていて、絶妙のバランスを保っていた。確かにこれは大げさな話ではないかもしれない、そういう風に想像しながら読むのは何か自分が賢くなったような気がして気分が良かった。その現代性はテレビドラマを見ている感覚で肩の力を抜いて楽しむことができた。かといってただの風刺喜劇で終わるのではなく、澄み切った思いが心にじんわり染み入ってくるような爽やかな結末になっていてこういった作品を書く上で踏み込むべき問題にしっかりと踏み込んでいる感がある。
実在する人物をもじった名前が出てきて、その人物が高々と自信満々にそれっぽい発言をするのは少しクドいと思えるほど痛烈に風刺されているが、政治家の喋りなどに馴染みがない僕にはそれくらいがちょうど良くクスクス笑えた。ホントにそんなバカなの?と国会中継にチャンネルを気まぐれで合わせてしまうくらいのもので、少し歪んだ視点で政治に興味が湧いたほどである。
この作品の中で人々が持つ快楽を求める心を政治的な方向に誘導する作戦が成功する。でもきっと小説の中だから成功したことで、実際には様々な問題があって都合よく事は運ばないのだろう。けれどこの作品が僕に国会中継をなんとなくでも見る気にさせたことは、史上最強の内閣の思惑は僕が今生きているこの国においてもあながちバカに出来ないだろう。
紙の本
実におもしろい
2013/07/11 10:34
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投稿者:ゆーきゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんな内閣があったら本当におもしろいと思います。
その道の精通者揃いの大臣たち
それに全信頼している総理大臣。
そして癖のあるキャラクター(笑)
社会に関心のある人ならとてもおもしろく
感じるはずです。
実在の人物名をもじった名前は
「あー、あの人か」と想像しやすかったですが
少しインパクトがあり読みづらかったです。
また、実在する芸能事務所(某ジャニーズ事務所)はもじらずに使っていたので、そこは徹底してほしかったです。
紙の本
危険危険
2013/06/05 23:52
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投稿者:ハリーホーク - この投稿者のレビュー一覧を見る
非現実的な内容であるが、諸外国との状況はタイムリーであると思う。
読んでいくうちにどこまで本当のことか迷ってしまいのめりこんでいく感じ。
他の作品にも興味がわいた。
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つい先月、図書館で借りたハードカバーを読んだばかり。買おうか悩んでた所で偶然にも文庫化を知り、迷わずアマゾンで注文しました。
レビューは、ハードカバーにて。
http://booklog.jp/users/kickarm/archives/1/4093862907
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世論操作と諜報工作で拉致被害者を取り戻し北朝鮮から「謝罪」の言を引き出すというちょっと胸のすくお話。とりわけ山本防衛大臣の言動は痛快。読了後、「椰子の実」の唄を初めて全部聴いた。
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コメディー。けれど、ご都合主義のストーリーに感じてしまって、、。後、登場人物を活かしきれていない。ということで、辛い作品でした。政治がね、どうにも政治に対する視線が辛辣すぎるのが共感できませんでした。
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痛快!本編の中にある東アジアの問題は当事者同士で決めるべきという主張、激しく御意!ローマの独裁官制度を試してみたくなる、そんな内閣!
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2013/4 初読時のメモより
実は京都に、言わば一軍の「真の内閣」が有った、と言う荒唐無稽な設定。当時の麻生、鳩山内閣やその他野党の問題点をバッサリ斬っている所も痛快だが、それだけ現実の政治がお粗末と言う事なのだから、余り笑えない。中朝韓の歴史認識についてもチクチク書いていたが、これも現実に公人が発言したら国際問題になるかも。もっと話題にならなかったのが不思議。「サザエさんの幸福」論は感銘を受けた。日本の普通の家庭代表も連載開始が終戦直後だった事を考えれば、憧れの的だったのだ。
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行き詰まりが顕著になってきた日本の政治。
某北の国では日本に向けて核弾頭を積んだミサイル発射の準備が着々と進んでいるらしい。
この局面において時の内閣は突然意味不明なことを宣言した。
「今の内閣は二軍であってー、ずっと前からわが国には影の内閣が存在するのであります」
民主主義をすっとばした影の内閣は次々と手を打ち始める。
まずは上京のため京都から東京へつっと新幹線を・・・・・・
外交手腕が取りざたされる我が国で、「こんなことやってくれたらスッキリすんのになぁ」を託したコメディ。
言いたいことを言ってくれたと思える部分もあります。
うん、いや、多々あります。
常日頃から本来の目的以外で騒ぎ過ぎるマスコミに辟易している読者にはスッキリするんじゃないでしょうか。
軽く爽やかで恋愛が関係しないお話をお探しの方に。
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今の日本人の不幸は、満を持して政権交代させた民主党政権が思った以上に無能だったことと、そこに東日本大震災という有事が起こったことで、その無能さが際立ったことかしらん。
民主党が自爆した昨年末の衆院選後も、アベノミクスで盛り上がる割に給料は上がらず生活は楽にならず、国民はそのレベル以上の政府を持てないというけれど、自分のことは棚に上げ、昔にあった立派な政治家の登場を待つしかない?
さて、この小説、そうした庶民の思うところを鏤めて、今の国際情勢や日本の政情を思う存分カリカチュアライズして笑い飛ばす。
馬鹿馬鹿しく都合の良いストーリー展開で、こんなにうまく行けば世話ないわなぁというお話だけど、言いたいことを言い倒し、あの国にだけでなく今の政府や何かと言えば建前に過ぎるマスコミに対しても溜飲が下ることは確かだな。
情報操作によって世論がひとつに仕上げられていく怖さや米中韓北朝鮮の情勢などもさらりと表現されていて、矛盾を孕んだ論点もあるけれど、お笑いの陰に作者の結構真面目な意図を見る。
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なるほど。
2010年の作品らしいのですが、
なぜか2013年の情勢と重なります。
歴史は繰り返すのか、進歩がないのか。
登場人物の名前は、それぞれにモデルとなった
歴史上の人物がいます。
その実在の人物と、小説の登場人物の言動を
照らしあわせてみると、これまた「なるほど。」と
思ってしまいます。
いやぁ、本当にこの“ホンモノの内閣”が登場しないですかね?
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まさに今、このストーリーと同じく、北朝鮮がミサイルの脅しをかけている展開になっている。
この本いつ読むの?今でしょ!
登場人物は実名じゃないけど、実在の政治家を連想させすぎ!
行動パターンも実在の人のパロになっていて、訴えられないか心配しちゃうレベルだった。
二条首相はなんとなく NHK バラエティ笑百科の仁鶴を思い出した。
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レビューを見ると、「こんな内閣が欲しい」とか「今必要だ」とか書かれていたが、イマイチ共感出来なかった。個人的には、もう少し現実味があった方が良いのだろう。あんまり考えなくても良いので読むのは楽でした。
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風刺ある政治小説。国際政治を舞台に、この国の問題点を洗い出すエンターテイメントな話。登場人物が、また魅力的であった。
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今の政治家はとにかくだらしない、決断力がない、菜にも決められない、そんな政治を風刺した作品。シャドーキャビネットならぬ裏の内閣がこの国には存在していて、そこが危機的になった日本の安全保障問題を明快に解決していく。まさに今、北朝鮮が核兵器を使った脅しをしている中で、読んでみるとバカバカしくもあるが、それくらいのしたたかさが日本人には欲しいと感じさせる作品だった。