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はじめに 「言葉というのは生きる力になるんじゃないか」という文があり、ラボの「ことばは子どもの未来をつくる」というキャッチフレーズが重なりました。内容も共感できるお話がたくさんありました。
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181101*読了
絵本をたくさん持ってらっしゃるインスタグラマーさんが松井直さんの本を読んでらして、興味が湧いたので図書館で何冊か松井さんの本を借りてきました。
こちらは講演を本にしたものなので、お話を聞くみたいにするすると言葉が入ってきました。
絵本は子どもが読むものではなく、大人が読んで聞かせるもの。言葉が心を作るというようなお話。
もっともっと松井さんの考え方を知りたくなりました。
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2022.9.25市立図書館
最新刊の自伝的エッセイ「私のことば体験」を拝読して、そろそろ松居直さんの足跡をじっくり振り返っておくべきではないかという(2度目ぐらいの)ブーム到来。
この本は、NPO法人「絵本で子育て」センター主催の絵本講師・養成講座(東京会場)の開講式(2012年)における講演をまとめたもの。
最終的には絵本のすすめにつながるのだが、石井桃子の「幼ものがたり」から彼女の豊かな文章力(=観察眼や感覚)がどうはぐくまれたか推測し、子どもは大人が思うよりずっと耳から聞くことやよく見ることで育っているということを手を変え品を変え伝えている。将来の読書につながる言葉の土台を作るのは絵本だけでなく、自然の中でよく見聞きする体験であり、大人の会話に聞き耳を立てる経験の積み重ねであるというのは、私の実感としてもわかる。読解力の新井紀子さんもこれと相通じる結論だったと思う。(でも、これをうまく啓蒙していくのはなかなか難しいなあ…この本を手にとる人が増えるのがいちばんまちがいないのだけど)
国の有識者懇談会の席で「国語」はやめたらどうかと言った話、絵本作家の抜擢に絵はろくに見ずに話を聞いてピンとくるという話など、なるほどなあと共感して引用したい内容がとにかくたっぷり詰まっていてうれしいが、松居直さんの子どもの本作りを志す出発点が大学時代にであった聖書(ヨハネの福音書)にある「言葉というのは光だ」というイメージである点をもうちょっと深堀りしたい、個人的には。
あと、立命館で白川静門下に入ってそのまま進まれたとしたら、どんな人生になったろうと想像せずにいられない。(でも絵本の世界がここまでゆたかにならない未来なら困る…)
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「私たちはものを見た時に、自然を見た時に、言葉でそれを自分のものにするんですけれども、自分の中の言葉が貧しければ、それを受け止めることができない。私たちの五感は全部言葉です。五感を本当に鋭く豊かにするためには、本当に豊かな言葉の体験を、耳からの、特に学校へ行くまでの日常生活でのままからの言葉の体験や豊かにすることです。」「子どもの言葉を豊かにしようと思ったら、大人が普段の生活の中で、豊かな日本語を使うつてことです。」
こどものとも、を創刊し、多くの絵本作家を送り出した松居さん。一体どれだけの子どもたちが、松居さんのお陰様で、素敵な絵本に出会えたのだろう、と思う。作家を発掘する際に、絵を見なくても、話をしながら、その人が豊かなイメージを持っていると感じたら、絵描きさんとして引っ張り込んだ、という話が大変面白かった。言葉、本当に大切だなあ、と気付かされた。