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「三崎亜記、めんどくせー!」と思うこと間違いなし(笑)
こうやって、日常と非日常の境がわからなくなる三崎小説ワールドができるのか……。
ご本人が「あわい」という言葉を使っていましたが、まさしくピッタリだなと。
三崎さんが気になった言葉についてあれこれ考察したエッセイ、Twitterでの呟き、書き下ろしレポが収録されてます。
雑誌連載がベースなので時事ネタが多め。
「え、そこまで話がいっちゃうのの!?」とツッコミつつも、ちょっとしたことをあれこれ考える時間がいつの間にか減っている自分に気づかされました。
Twitterのつぶやきがそのとき書いていたと思われる小説のライナーノーツの役割や、エッセイの下書きの役割も果たしていて興味深く読めました。そして即フォロー(笑)
書き下ろしの居酒屋甲子園レポが、くだらなすぎて面白かったです。
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「ダ・ヴィンチ」「本の旅人」で四年にわたり連載された人気エッセイが一冊に!Twitterの「ツブヤ記」、特別書き下ろし企画「ケンブツ記」も収録!当たり前と思っていた常識がゆらゆら揺らいでいく?可笑しくて、ちょっとストレンジなエッセイ集!
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何度も書いているように、小説家のエッセイはどちらかというとあまり好きではないのだが、本書には著者のエッセンスが詰まっていて面白い。物事をとらえる視点や、著者流解決策は、やはりあの三崎亜記だ!と思わされる。愉しい読書タイムを過ごせる一冊。
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この人の書く小説はSFチックで理屈っぽくて以前からコロヨシなどを読んでいたのだが、今回は雑誌連載のエッセイやTwitterでの発言などをまとめたもの。物事を分解してナナメから読み解く感じの理屈っぽさは友達のオセロ王ソックリでクスッと笑える。
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タイトルから、また、三崎さんが異界の話を書いた??(#^.^#)と思って手に取ったら、そっか、 「三崎亜記の但し書き」というエッセイだったんですね。.
現実の中にふっと入り込んでしまう異界のお話が好きで、三崎さんファンの私なのですが、エッセイは初めて。そもそも、ずっと三崎さんは女性だと思い込んでいて、男性だと気付いたのは少し前のような気がするくらいだし。
小説は、
冒頭から
赤道上に、戦後最大規模の鼓笛隊が発生した。
というストレートパンチで始まる「鼓笛隊の襲来」(大好きです!(#^.^#))とか、
ひとつの町の消滅をひっそりと描く連作とか、
三崎さんの発想ってどうなっているんだろう、と思わせる流れがいいんですよね。
ただ・・・
このエッセイは正直、小説に比べると物足りないかなぁ。
たとえば小川洋子さんも、小説はあんなに!!!面白いのに、エッセイは謙遜が過ぎて(というか、本当にそんなお人柄なんでしょうね。)今ひとつピンとこない、なんてことがあるように、活躍できる場を選んでしまう、ということがあるのかなぁ、と生意気ながら感じてたことを思い出したり。(汗)
とは言え、ちょっとずらした視点、というところでは確かにうんうん、と頷ける話も。(#^.^#)
随分前のことに思えるけれど、あの新型インフルエンザ騒ぎの時に、
冷静な対応を、という発言が政治・マスコミ・行政の立場から繰り返し出されたけれど、
「冷静な対応」というのは「この事態が起こったら、こう対処しなさい」という「基準」が示されて初めて、何が冷静じゃない対応なのかが明確になるものだ。
と言われると、そっか、そうだよねぇ~~!と。
基準も何も与えられず、落ち着けと言われてもそれは無理、それにこの姿勢って脈々と今現在の日本にも続いているよね、なんて思ってたら、
後の方のページで出てきた原発事故の放射性物質への「風評被害」について、
「実はあの時にはすでに〇〇でした」という後だしジャンケンを何度もしてしまった後では、
とか、
「風評」という言葉で、責任を国民の側に押し付け続ける限り、どれほど情報を流そうが「風評」と同程度にしか受け止められない。
と、政府を「信頼できないガイド」と位置づけてしまうあたりには、うんうん、ホントだぁ~~!と。(#^.^#)
心配しなくてもいいことを心配する愚かさで、被災地の人々を余計に苦しめている、という見方が少々思い当ることもあり、心苦しかったのだけど、そうだよ、これは私だけの責任じゃないよ!とすっきりしたり、余計に腹立たしかったり。
べつやくれいさんのイラストがとても面白いです。(#^.^#)
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うはははは。このひと、初めて知ったけど、めんどくさー。
でも好きだわー。良いわー。
モノゴトをナナメ下から見上げてみました的な解釈、知的な屁理屈が、ちゃんと頭を使う人、思考で遊べる人って感じで好きです。
とりあえず、なんか小説読んでみようと思います。
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三崎亜記の時事問題がらみのエッセイ。
「すっとこどっこいなのは、居酒屋甲子園を見に行った自分なのだ」そう。
三崎さんのTwitterは物語めいていて愉快なのだけど、エッセイは大変真面目でした。
『「神」とか「カリスマ」とか「美人すぎる」とか、「最上級」を強調する言葉がインフレ気味なのは、「どれも似たり寄ったりでしかない」ってことの裏返しなんでしょうね』p.79
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ヤっ,ふっ,ふっ。絵があって良かったと思えるエッセイ~便座カバーを持っている程度の幸せ。携帯って言葉が定着した。クールビズって本当に環境に良いのか。蝉の声は騒音か。隠すと目立つモザイク処理。水節約に努めた結果,水道代値上げ。流行を決められるのは嫌だが。島を小さくする虫がいる。ツィッターが流行る訳。「地球のために!」は万能の合い言葉。B級があるならZ級も。最高と普通しかなくなった。二律背反より二律共存を。骨盤体操で花粉症軽減。グローバルを地球外から見たら。風評って怖いけど。バルス!「友」「供」「共」ダ・ヴィンチから本の旅人へ。先進国って言う概念は曖昧。馴れ馴れしい寿司。福岡の居酒屋チェーンぶあいそ。見せたくない番組にみんな詳しい訳は。イケメンって奴は。傾いて
いる状態が普通だと気持ちいい。全国居酒屋甲子園~三崎の視点,それを読んだべつやくの連想が面白く,にやっと笑ってふっと鼻から息が出る。読んでいる人も似たような感性を持っていて,文字にしてくれているようだ。痛快とはいわないが,忍び笑いが止まらない。三崎って女だったっけ?と思わず調べたのはイラストのせい
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このエッセイは好き嫌いが別れるだろうな〜と思いつつ、喜んでくれそうな人を思い浮かべて、おすすめします。
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三崎さんの作品は不思議な設定となんとなく失われているという感覚があるのですが、エッセイを見ると、まともな感覚の人なんじゃないかと疑ってしまう。ちなみに、感覚がまともなだけで、まともな人ということではありませんので。。。
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当たり前と思っていた常識がゆらゆら揺らいでいく? 『ダ・ヴィンチ』『本の旅人』で4年にわたり連載されたエッセイをはじめ、Twitterより抜粋した「ツブヤ記」、書き下ろし企画「ケンブツ記」を収録。
あれだけ奇想天外な小説を紡ぎだすのだからさぞかし…と期待して読み始めたエッセイだけど、そこに描かれていることは特に奇想天外でもなく、その点は期待外れだった。むしろべつやく れいさんのイラストの方が笑いを誘う。
(C)
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著者初のエッセイ集。基本的にエッセイは読まないことにしているんですが、とにかくへんてこりんな設定の多い著者ゆえにその人となりが少しでも垣間見えたらとチャレンジ。やはりこの人は半端なくへんてこりんな人でした。連載中に例の震災があったわけですが、過渡に反応するわけでもなく淡々と連載を続ける姿勢にも好感が持てました。
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『ダ・ヴィンチ』、『本の達人』で連載されたエッセイタダシガ記、
twitterを抜粋したツブヤ記、
居酒屋甲子園体験記のケンブツ記の3構成エッセイ。
不可思議な物語を書く人だけれど、当然ながら福岡在住の元公務員なので、その日常はごく普通である。
こだわりや着眼点は一風変わっているけれど、そこまでおおっというところはなかった。
最初のワープアが便座カバーを買うことについての考察が面白く、全体としてシニカルな見方が興味深かった。
震災を挟んでの連載ということで、震災以前に書いた文章について今コメントするという形式が内容を厚くしている気がする。
ただ、既に作品に現れているのだが、2010年〜は政治や社会問題への言及が多い。
特に震災以降はかなりの割合で出てくる。
主義主張についてとやかく言う気はないけれど、論壇誌ではないのだから、政治への批判が強すぎて好きになれない内容である。
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自分の好きな作家「三崎亜記」のエッセイ。現実と非現実を織り交ぜた不思議な感覚の小説とは違い、現代の流行などについて斜めから皮肉たっぷりにバサバサと斬っていく。「タダシガ記」は同調できるところも多々あるものの、「ツブヤ記」についてはもうひねくれ過ぎ。べつやくれいの挿絵がまたいい味を出し過ぎてニヤリとする一冊。最近、ちょっとひねくれた作家のエッセイがお気に入り。「先進国」という言葉は、実は定義がなく、なんとなく人々の共通認識で成立していたことを初めて知った次第。
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三崎亜記による一風変わった尖った視点から切り込むエッセイ集。べつやくれいによる独創的なイラストコラムも合わさって、笑いが止まらなくなる。間違ってないし、新しいんだけど、そうくるか…!
連載コラムもTwitterも書き下ろしも繋がっていて、全てが絡んで三崎亜記という物語が形成されている、ということを再確認出来た一冊。
是非、連載再開を。
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『ダヴィンチ』連載当時から読んでいたのがやっと本になった。
あまりに小さなスペースだったので、あのコラムの読みにくかったこと。この本では、べつやくれいさんのイラストも大きくなって、とても楽しかった。
エッセイとはいえ、ひとつひとつのネタの濃さは、半端ではない。ぎっしり詰め込まれた内容。この作家ならここから小説が出来上がってもおかしくない・・・と思ったが、よく考えたらそこまで不条理ではない。むしろ正論に思えてくるほど説得力がある。
このくらいの説得力と構築がないと、三崎亜記の小説はその世界を保てないだろう。そのことがよくわかった。ツイッターまでもが、どれほど考えてからUPしているんだろうと思わせるほどの充実さ。「不条理」と「境目」好きな作家さんだということも、よくわかった。
小説の世界についていけなかった、というひとも、こちらは大丈夫だと思います。