投稿元:
レビューを見る
抗菌薬の適正使用がいかに大切で、日本では雑な使われ方をしてるかが誰でもわかる啓蒙的名著。
タイトルは過激ですが、トンデモ本ではありません。
少しでも日本の患者・医師の両方の意識が向上することを願う!
投稿元:
レビューを見る
風邪などへの第3世代セフェムの経口投与の99.9%は誤用、というのはタイトルの通り。だけど本当の論旨はそれを生み出す日本の医療界のありかたを鋭く突いている。
投稿元:
レビューを見る
友人に勧められて読んだ本です。わかりやすくお勉強になりました。
この本を読んで、なぜ賢いはずの医師がMRごときに薦められた抗生物質を知的興味で処方するのかそこが気になります。
投稿元:
レビューを見る
いつもながらの論旨を、今回は一般向けに平易な内容で。だからといって既存の書物より価値が低いとかいう訳では全くなく、ここに書かれた諸々が、広く市井に膾炙するようになれば、医療者側・患者側双方にとって、信頼に足る医療世界が構築されていくことになろう。題材は抗生物質に求められているが、その意図するところはあらゆる医療行為に通じる。医療と関わる可能性のある人(すなわちほとんど全ての人)それぞれが熟読した上で、自身の医療に対する態度を熟考する必要があると感じました。
投稿元:
レビューを見る
抗生物質の世界での使われ方、日本の現状、耐性菌の問題を提起。
日本の医療現場での抗生物質の使い方による問題点。
風邪に対する抗生剤の意味がないことを始めとした、間違った使い方の実例。各種抗生剤のバイオアベイラビリティから有効性の説明。
安易な薬剤選択にいたるまで、いかに間違った医療が行われているかをEBMを提示し指摘している。
このままの選択が続くことで耐性菌へのアプローチができなくなることの危惧をわれわれも感じなくては成らない。
日本の専門医制度の問題点とともに早く改善し感染症専門医による正しい診断と治療の普及が不可欠であることがわかる一冊。
投稿元:
レビューを見る
感染症専門医を目指す若手のアイコンであり,ロールモデルである大先生の新作.相変わらず,タイトルセンスが素晴らしい(苦笑).
新書ですし,ターゲットは一般の方なのかなと思いましたが,本文の呼びかけから考えると,一般の方にもわかるように専門家に向けて書いたもののようです.
特に強調したいからなのか,多作の先生だからか,どこかで聞いたことがある話もいくつか出てきます.
また,批判にも耐えうるように(?),意識してバランス良く書かれているようですが,ツッコミどころ満載の部分も無きにしも非ずです.
私と岩田先生とは日々の対象が異なるためか,ちょっと違和感がある部分もあります.例えば,自分の知的好奇心を満たすために,CT検査をしたことはありませんね.散々ネガティブなことを前面に出して説明して,それでも検査してくださいという親のこどもに仕方なく検査をすることは稀ながらありますが・・・.(本当はいけないのですが・・・)
多くの医師の仕事ぶりを批判した後に,大学病院の医師と開業医は単に役割が違うだけと言っても,日本人的感覚では「私は名医の岩田先生に診て欲しい」ということになると思うのですが,この感覚は変なのですかね?
薬の副反応に関しても,おっしゃるようにそれを意識していない医師が多いのは間違いないと思いますし,総論に口を挟むべき部分はありません.ただ,先生が書いているように,可能性の話をしだしたら止まらないのが普通ですので,たとえに難があるように思います.
何でもそうですが,言い切るのは読んでいても気持ちがいいもので,文体に内田樹先生の影響が見え隠れしても岩田先生のように書けたら,痛快でしょうね.
投稿元:
レビューを見る
題名は煽情的だが、内容はいたって真面目.
抗生剤の話は半分くらいで、他は著者お得意の二元論的思考の危うさなどをわかり易い言葉で書いてくれている.
著者の愛読者やブログ読者にとっては目新しさはないものの、やはり中庸の大切さを再確認させてくれる書である.
投稿元:
レビューを見る
うーむ、期待値が高かった分、ちょっと落胆。
いつも岩田先生がおっしゃっている、内服第3世代のセフェム系薬にポイントを絞った内容です。とっても大切なんですけどね。
投稿元:
レビューを見る
制度・医療者・メーカー・患者が作り上げてきた抗生物質濫用の風潮。風邪に対して処方されるメイアクト・フロモックス等の経口第三世代セファムの問題を中心に。そこでは,副作用・耐性菌・コスト・ロジスティックスという四つのリスクが看過されているという。
著者のブログにもこの辺の話は綴られてるので,読まない方もどうぞ。
/経口三世代セフェムへの決別(フロモックス、メイアクト、トミロン、バナン、セフゾンなど)、もちろん経口カルバペネムも - 楽園はこちら側 http://t.co/8qo5ca4tPX
投稿元:
レビューを見る
抗生物質が悪い薬なのではなく、世界的に誤用されることで起こっている問題、日本国内での医療従事者の教育方法の問題、厚労省のシステムの問題を取り上げている。将来医学を志す人はもちろん、一般の人(文系出身者)にもオススメ。
投稿元:
レビューを見る
抗生物質は本当に必要な時にしか、使ってはいけないということが、とってもよくわかりました。
耐性菌の問題をもっと真剣に考えるべきですね。
投稿元:
レビューを見る
著者の言う「誤用」とは、リスクを勘案した上で、そのリスクを上回る効果が得られないことである。
そのリスクは、「副作用のリスク」「耐性菌発生のリスク」「お金のリスク」「ロジスティクスのリスク」の4つだという。
これらをクリアしてはじめて、正しい処方だと言えるのだろう。
リスクというと一般的には「副作用のリスク」のみに着目しがちだが、病気だけでなく周辺のリスクも勘案すべきである。
このような大局的な視野は、合理的で素晴らしいと思う。
また、先発品の投与方法が変わっても、それが後発品に反映されないといった薬事行政のお役所的な面や、日本の医者は足し算体質な傾向が強いといった問題などは抗生物質に限った問題ではない。
専門的な内容も多々あるが、医療界の一端を垣間見れた気がする。
投稿元:
レビューを見る
風邪に抗菌剤を服用することは効き目がないばかりでなく4つの危険があります。
① 抗生剤による副作用がおこる。
② 薬が効かなくなり耐性菌が増える。
③ 高い医療費がかかる。
④ 抗菌剤が本当に必要なところで不足する。
専門家の指摘はするどく厳しいです。
http://ameblo.jp/nancli/entry-11737446591.html
投稿元:
レビューを見る
EBMの普及に伴い感染症学が大きく進展していること、それに伴い陳腐化しつつある従来の抗生物質の使用方法について、歴史社会的視点もふまえつつ批判し、新しいパラダイムへの切り替えを提唱している。
昨今では筆者の提唱するごとく、感染症科を設置し、抗生物質の適正使用をコントロールしている施設も増えているようであり、今後は常識になりそうだ。
具体的な抗生物質の使い分けノウハウについてはセフェム第三世代を主に取り上げているが、これは現場向けというよりは一般向け新書向けのひとつの実例提示だという印象。現場で使うために「抗菌薬の考え方、使い方」(共著、中外医学社)を別途購入してみた。
標題はややポレミックだがこれは出版社の意向もあるのだろう。著者はこまめに典拠を明示しており、専門家が読み込んでも耐えうる内容になっている。
著者が別著できちんとした批判を展開している近藤誠の著書などは、ポレミックな標題だけで売ろうとしているきらいがあるが、本書は全く逆であり、内容が堅実なだけにあえてアピールするためにポレミックにしていると考えられる。その点、信頼して読める。
投稿元:
レビューを見る
岩田先生が日頃からおっしゃっている日本に抗菌薬の使用状況について記載されています。
患者さんの啓蒙にも役立つ内容です。医師、薬剤師、看護師、患者さん・・・様々な人に読んでいただきたい内容です。