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「知の逆転」同様、現代における賢者たちのインタビュー。逆転よりも聞いたことがある人物が登場し、読みやすい。ただし、総じて難易度は高い。
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この分量では物足りない。インタビュアーと編集者の力量が問われている。識者のコアとなるコンセプトは示唆的ではあった。
二種類の経済
いま抹消的なものは将来コアに。その逆も
未来をアウトソーシングしてはいけない
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知の最先端として7人の人にインタビューをした対談集。
どれも名前の聞いたことのある人が、未来を予想している。知的好奇心の強い人、知的刺激を受けたい人には良い本だと思う。
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フランシス・フクヤマ、ダロン・アセモグル両氏へのインタビューからは、今後の中国の姿、リチャード・フロリダ氏へのインタビューからは今後の東京の姿がイメージできて興味深い。
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最先端なんて言うからよっぽど尖ってるのかと思ったら、意外とわかりやすくて面白かった。ブレない知性。「知の逆転」と似てるけど、どっちがパクったんだろう。
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日本に関するインタビューが多いのが気になった。
日本人として、これらの人が日本に対してどういう考えを持っているかは気になるのだろうが、日本人相手にそれ程悪いことを言えるわけもないので、やはり個人個人の専門分野と思想を中心のインタビューにして欲しかった。(知の逆転みたいな感じで)
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世界の知性と言われる「賢者」との対談集。一つ一つの対談が分かりやすい言葉で書かれていて理解しやすい。IT、中国、都市、イノベーション等テーマは様々だが、共通項目は10年単位でものを考えていること。なにより良かったのは登場人物の著書を読んでみたくなったこと。この本の内容が理解しやすかった分、より深堀りしてみたくなった。
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IT、国際政治の専門家など、一流のまさに知の最先端を
行く天才7人との対話。
たくさんの刺激を受けた。
特に、作家のカズオ・イシグロ氏のインタビューでは、著書「わたしを離さないで」のバックグラウンドについて触れられている。
そこで、私自身再読したいと思った理由が明確になった。
ミステリーのような雰囲気になったのは、意図的ではなかった。
「われわれは子どもがかわいいと思ったり、見下したりします。子どもがわかっていないことをわれわれはわかっているからです」だから、それらを大人の読者でさえも、分からない変わった世界を作り出したかったということと、「大人の読者にも同じ奇怪さや恐怖のプロセスを体験してほしかった。子どもや若い読者が経験するのと同じようなことが、徐々にわかっていく過程です。子どもが知る以上に読者に知ってほしくありませんでした」ということ。その結果、ミステリー感がつきまとう作品になったわけだ。
それから、小説を書くプロセスだとかとても面白いかった。
気になっていた内容だったので、カズオ・イシグロの話ばかり引用してしまったが、全体的に私でもついていける内容で、読みやすかった。
最先端の人々は、輝いていて生命力に溢れている。
その活力を私も少し得た気がする。
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現代の知性の最先端と呼べる7人へのインタビューをまとめたもの。テクノロジーや政治の話が多い中で、カズオ・イシグロという文学者を持ってきているところが粋で味わい深い。
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文系寄りの学者や作家へのインタビュー集。無知な俺でも聞いたことがあるようなビッグネームが揃ってました。
最近の具体的な話題(日本の経済や中国、3Dプリンタなど)についてそれぞれの専門分野における持論を聞き出す形式で、分かりやすかったと思います。
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日本の家電メーカーが苦境に陥っているのは日本以外の世界に注意を払っていなかったから。世界で何が起きていようとしているか予測できなかった。
これがやる価値のある選択かどうか自問する。自分の人生において重要な意味をもつものでなければ、他の人が推薦するものに従うこと。
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この手の本は、どういう人との対話で何を主題にしたのか?が気になるし、対話をした人たちの主義主張というか立ち位置というかを押さえたうえで、読みたい。がっ とりあえず入り口にあたるものなのだろう。
シーナ・アイエンガー 全盲の社会心理学者
日本人に対する洞察は、素晴らしいものがある。日本企業に対しては、「苦境に陥っているのは、日本以外の世界に注意を払っていなかったからだと思う」と。これって、聞けば当たり前だろうと思うような答えだが、結局のところ、これなんだろうなと思える。「考えが外向きではなく、内向きになりやすい」とか、それを踏まえたうえでの楽観主義をとるべきと薦めていて、「いま取り組むことで解決できる課題がある」なんて、何回も繰り返したい言葉。
ダロン・アセモグル トルコの経済学者
社会制度に注目をしていて、「包括的」、「収奪的」に分けて整理。日本に対しては、「収奪的」な要素が残る「包括的」な社会と分析していて、政治体制疑問を持っている。選挙としての不正はないだろうが、不透明なところがあると。「自民党の中に”キングメーカー”と呼ばれる人がいて、”日本をよくするかどうか”とは全く別の基準で候補者を選んでいる可能性がある」って、自民党の幹事長がテレビで、「票が取れれば誰でもいい」って言っちゃうくらいだから、まぁ、健全じゃないんだろうなと再認識。民主主義とも違う日本独自な何かなんだろう。。
クリス・アンダーソン イギリス出身 WIREDの元編集長
フリーは読んだことがあって、フリーを使って母数をでかくして、儲けを出すモデルだったような。いまは、こじんまりとした製造業を営んでいるんだな。気になるのは「今の時代の企業に最も必要とされるのは、コミュニティだと思います。その企業の商品を好む人たちや、会社のビジョンに共感する人たちのコミュニティを作らなくてはならない」という部分。これは、すべての組織に当てはまる不変の真理なんじゃないかなと。アメリカは、小規模なコミュニティから新しいビジネスをどんどん創出している感じがあって、その背景としては、日本の製造業に完全にやられちゃった過去があってのことみたいなのだが、いろんなアイデアを持った大量のコミュニティーの出現は脅威。日本でも、少しずつ動きがあるみたいだが、金まわりがきつい感じなのかな。
クレイトン・クリステンセン アメリカ BCG出身でイノベーションのジレンマの著者
破壊的イノベーション、持続的イノベーション
破壊的イノベーションは、低価格でシンプル、小型で使い勝手が良い。
3つのパターン
・エンパワリング・イノベーション:成功で高価な製品をシンプルで手ごろな価格に変えるイノベーション。クラウドコンピューティングやスマホ等。実際の仕事を創出する。
・持続的イノベーション:仕事を創出しない。なぜなら、古い製品が新しい製品に置き換えられるだけ。資本に与える効果は0
・エフィシェンシー・イノベーション:さらに効率の良い手ごろな価格にする。新しい仕事は創出しないが、資本を作り出すことができる。ダイレクト���険販売等。このイノベーションはほぼ例外なく、仕事の総数を減らす。労働プロセスを合理化するから。ただ、残った仕事の多くは保全される。これをやらなければ、より効率の良い海外企業との競争で負けて消える。
この3つのバランスが大事のようだ。日本は効率にフォーカスしすぎて、エンパワリング・イノベーションへの投資が少なかったのではないかという指摘があるが、実感として大いにある。
そして「いま末梢的なものは将来コアなものになります。いまコアなものは将来、末梢的なものになります」というのは、これまた感慨深い。
因果関係についての洞察を掘り下げたらしい、「イノベーション・オブ・ライフ」は読んでみたくなった。
カズオ・イシグロ 「わたしを離さないで」の著者。これも読んでみたい。
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現代の各分野の第一線で活躍する知性7人へのインタビュー集。
2012年12月に発刊され、ベストセラーとなった『知の逆転』を意識して刊行されたものであることは間違いない。
取り上げられているインタビュイーは、『歴史の終わり』のフランシス・フクヤマ、『国家はなぜ衰退するのか』のダロン・アセモグル、NHK教育テレビ『コロンビア白熱教室』のシーナ・アイエンガーなどであるが、『知の逆転』に比して全体にビジネスに絡んだ内容が多い。
その中で、英国ブッカー賞作家のカズオ・イシグロが、ベストセラー『私を離さないで』で描きたかったテーマやそのために取った手法、「リアリズムの外側で書くことができる稀有な作家」という村上春樹に対する評価、5歳のときに離れた日本への思いなどを語っており、本書を類書から差別化している。
(2013年12月了)
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これだけの面々と対話をしながら、勿体無い、というのが印象。夫々にキャッチなテーマを確認するような中身で、正直、個々の著作を読んだ事のある人であれば、何を今更?という感が拭えない。詰まらないとは言わないが、勿体無いのだ。相手が相手だけに、知の最先端と大仰に構えても、それぞれの分野に精通していないと、その分野での最先端を掘り下げられないのだ。そして、これだけのメンバーにそういったインタビューをするのは、簡単ではない。
イノベーションについての著作は、読んだ事が無かったので、以下、備忘録。
クレイトン・クリステンセンの章にて。エフィシェンシー・イノベーションとは、既に製造し、販売されている製品をさらに効率のよい、手頃な価格にするためのイノベーション。
2022年8月16日に再読。上記は言い過ぎたか、ダイジェスト版として著者を知り、本編に興味を持つには最適な構成なのだろう。しかし、今回の通読で最も興味を抱いたのはカズオ・イシグロ。他の著書は、著名ながら中国のシャドーバンキングとか東京オリンピックとか、時事的な切り口のため、多少風化した感があったが対照的。作家は肩の力が抜け、自らを語っている。それと、シーナ・アイエンガークレイトン・クリステンセンらによる日本人観について。やはり、比較的統一民族である事は多様性を失し、寛容性が低くくなる。寛容性が低い事が、同質化傾向を強め、失敗を恐れさせるムードを自ら醸成している。挑戦しなければイノベーションは起こらない。「多様化が良い」とは単純に賛同しないが「寛容性は必要」だ。
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※メモ
【きっかけ】
フロリダ本を読もうとしたらサジェストで出てきたので、入り口として。
【概要】
気鋭の人物7人へのインタビュー。
【感想】
2010年代前半の話題を整理するにはなかなかよい取り揃え。
インタビュー集であるので表面的にとどまるところも多いが、入り口としてはよかった。
日本に議論を向けているのは、こうして出版するうえでの付加価値ではあろうが、個人的にはあまりそこにフォーカスしすぎなくてもと思った。
アメリカ系の論者がほとんどだったが、課題は認識しつつも、アメリカで普遍的価値が体現されているような意識が垣間見えるところをちらほらと感じた。