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三浦しをんの『まほろ駅前多田便利軒』みたい。
一話完結で事件が解決していって、その都度仲間ができていき、泣いたり笑ったりする。
星座の物語を現代風にアレンジしてるのは、まあわかりやすいし面白かった。
実際、プラネタリウムが好きだから、こんな店があったら行きたいな。
結局のところ、保科の匂わした創馬と月子の事情が明らかになってないから、シリーズとして続くんだろう。
いや、続編があるのは知ってるんだけどw
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星座にまつわる神話を粉々に噛み砕いて解説してくれるプラネタリウム。登場人物が皆個性的。二人のお父さんを信じてる月子ちゃんがかわいい。
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三軒茶屋の裏路地にひっそりと佇むプラネタリウム兼バー。
星座の話を聞かせる店主・和真のもとへ10年ぶりに弟・創馬が娘・月子を連れて帰ってくる。星座館に3人で暮らすところから話が始まります。月子を中心として物語が展開していきます。
プラネタリウム星座館では、お客さんの悩みに応じて、星座の解説、星座の由来となったギリシャ神話の物語を和真が自身の言葉で語ってくれます。
それは、ゼウス・オリオン・ヘラクレスなどがヤンキーぽい言葉で、また欲望たっぷり自由な神様として登場し、わかりやすく語られます。
星座館に通う悩みを抱えたお客さんたちは、ストーリーと自分を重ね、すこしずつ前へ進む勇気をもらっていきます。
ちょっと切ないけれども、笑いもあり、そして人とのつながりが温かいそんな楽しめる小説です。
この本はシリーズ化され、夏、春の星座にまつわる本も出ています。
ペンネーム:ずぼら
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三軒茶屋のとある古いビルの最上階にある、プラネタリウムが設置されたバー
舞台はそのお店、登場人物はそのオーナー。
小野オーナーのところに転がり込んできた大学教授の弟とその娘(小学生)。
ビルのほかの階にも、すこしずつ変わったお店が。
そして、店の客もそれぞれ個性が立っている。
舞台は三茶という新しい町、キャロットタワーも建っている。
でも、下を歩くと古い町も残っている。
古い釣堀。そんなの、昔はあったよね。
そんな、不思議な町の不思議なお店で進んでいく、すこし不思議な物語に引き込まれる。
すでに、もうシリーズとして何巻か出版されているようです。
この町の、そしてこのお店とひとたちの物語。
次の作品も続けて読んでいきたい。
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身近な駅が舞台だったので購入したけど、推進力のない話だった。いろいろ盛り込んであるけど、入りきれなかった。
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星座の紹介、というかギリシャ神話の紹介がぶっ飛んでいるけど、それがそれでなんとも味があるというか不思議なものだ。
話自体は、あるプラネタリウムを中心とした人間模様を扱っているもので、変な人も多いけど、ちょっとホッコリするような話が多かったと思う。
あ、でも、三軒茶屋はあんまり関係ない。
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主人公は星座館のオーナー。
「役立つ場所があるのなら、疑問なんか持つ必要ないのよ」。(109ページ)
過去に言われたこの言葉をモットーにするかのように、訪れる人たちの思いや悩みに静かに寄り添い、惜しみなく手を差し伸べる。
血がつながっていなくても家族であるということ。
家族にはいろんな形があること。
そんなことを、彼と周りの人間たちは知っていく。
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1つ1つの章に含まれている星座の話が、まるで漫談のように書かれていて軽快で面白い!その話がストーリーと照らし合わされているのもいいなーとも感じられます。
また、若い作家さんならではの現代的な(世相を写すようなと言ったらいいのかな?)表現もあり読みやすかったと思う。
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階上の床が抜けたために二階分の高さとなった物件をうまく使った、三軒茶屋の星座館。たった12席に集うお客様のために、金髪のオーナー和真が独特の若者言葉で語るギリシャ神話には本当に惹かれます。飛び込んできた弟の創馬と一人娘月子を中心に常連さんとともに語られる連作。少しずつ語られるそれぞれの背景は決して綺麗なものばかりではないけれど、優しい物語を夢中になって読みました。現在の三茶はもはやお洒落な観光地のようですが、この本は私が知っている何年も前の三茶の街並みが想像でき、ノスタルジックな想いに浸りました。
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こんなプラネタリウムに行ってみたい、そう思えるほど魅力的な物語でした。
主人公の和真のもとに、兄の創馬と娘の月子が突然押しかけてくるところから物語が進んで行きます。
今までアメリカにいたのになぜ突然やってきたのか?母親は誰なのか?疑問に思いつつも、3人での共同生活が始まり、和真をお父さんと呼ぶ月子に振り回せる日々。
また、星座の物語であるギリシャ神話と似た境遇の登場人物が次々と客としてお店に現れ、和真が神話を語りながら、彼らの抱える悩みに付き合っていきます。
星座の物語を口語的に、というかとてもチャラく説明するのが新鮮で、かつ分かりやすくて、全然プラネタリウムの解説ぽくはないけど、それが逆に物語にあっていておもしろいです。
今回5章に分かれていたのですが、特に好きなのは4章の水瓶座の話。ここでは和真の過去の話が描かれていて、ただチャラい口調の金髪ではなく、彼の辛い経験も垣間見れたので、登場人物として1番好きになりました。
謎のままで終わっている事がいくつかあるので、続編が楽しみです♪
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月子が笑われるのと、月子が笑うの、どっちがいい
【感想】
ああ、これは好みの世界やなあ。この設定はぼく的にはユートピアのひとつかもしんない。
・ただ、主人公がそうとう荒事に強かったり、弟くんが実はかなり大物科学者だったりというのは、イザとなったらチカラでなんとかできてしまうことになるのでそこは物語としては弱点かも。まあ、水戸黄門的なスッキリ感は得られるやろうけど。
【一行目】
道は細く、複雑に入り組んでいた。
【内容】
・オンボロ雑居ビルて私設プラネタリウム(バー兼ねる)。床が抜けた吹き抜けでって大丈夫なの?
・弟の創馬の娘と思われる八歳の月子は和真のことを「もうひとりのお父さん」と紹介され、執拗に「お父さん」と呼ぶのはなぜ?
・今、月子をひとりにしたくないと創馬が言うのはなぜ?
・プラネタリウムに出入りする人たちとの交流。そしてイザというときには頼りになる和真くん。
▼三軒茶屋星座館についての簡単なメモ
【藍/あい】山本藍。山本有紀乃の娘。奏太のは小学校での同級生。十八歳。フルートをやっていて演奏家を目指す。
【アクアワン】智子が奏太を、ある意味売り飛ばした金貸し。
【疑い】和真いわく「疑いの芽は、いちど芽吹くと絶やすのは難しい」第一巻p.102。過去になにかあったような感じだ。凪子いわく「目に見えるモノのほうが、きっと信じにくいよ」第一巻p.126
【FM世田谷】三軒茶屋星座館を紹介してくれた。そのおかげで盛況に。
【大坪和真/おおつぼ・かずま】→和真
【大人】和真いわく「大人の男っていうのはさ、自分の人生でいちばん誰が好きだったのかを、決められた奴のことだから」「いちばん好きだった? なんで過去形なんだよ」「そういうものは、過去形でしか語れないんだ」第一巻p.61
【おんぼろ雑居ビル】星座館があるビル。リリーいわく《このビル、オカマバーとかマッサージとか怪しいお店しかはいってないのよ?》第一巻p.260
【和真】大坪和真。「三軒茶屋星座館」の主。三十三歳。金髪。マイナスイオンの声。楽しくざっくばらんに星の説明をしてくれる。
【可南子/かなこ】和真と創馬の母。昭和天皇と同じ日に亡くなった。
【奏太/かなた】高校生。月子の友人。らしい。小さくて分厚い手。ドクターペッパーが好き。母親と同じ年の智子とつきあっている。
【居住スペース】星座館と同じフロアにある部屋。元々居住用ではないので一般的な暮らしをするには向いていない。
【ギリシャ神話】和真の説明は基本的にはギリシャ神話をもとにしていることが多いようだ。科学的にというよりは。ざっくばらんな話し方でおもしろおかしく語ってくれるのでこんなプラネタリウムがあったらぼくも行きつけにしたい。
【相模/さがみ】たぶん闇金、の社員。
【三軒茶屋星座館】和真が開くプラネタリウム。三軒茶屋駅裏手の街の築五十年以上十階建て雑居ビルの七階にある。客席数は十二。バーカウンターもある。常連客はだいたい眠りに来ているか酒を飲んでいる。レンズ式プラネタリウムは常時点灯していて客から求められるとパソコンで操作し説明する。
【事実】《いつだって客観的事実は主観的現実の前に歯が立たない。》第一巻p.41
【潤くん】凪子の恋人。二十六歳。カメラマンアシスタント。誰が見てもイケメン。コミュ力が高く誰の心のなかにもあっさり入っていける人タラシ。凪子が「モナリザ」で働いていることは知らない(かもしれない)。《潤は相手を微笑ませる天才だ。》第一巻p.84
【知る】和真いわく《僕らはいつも知るべきことしか知らないんだよ。》第一巻p.255
【新宿】和真が働いていた街。荒事に強く頭の回転も速いのでトラブルシューター的な役割を担っていた。
【信用】ミナミいわく信用できないじんぶつは、カメラマン、美容師、バーテンダー。
【好き】和真いわく「そうさ。誰かを好きになるたびに、みんな発見するんだよ、こういう『好き』のかたちがあるんだって。ひとつとして、おなじ『好き』はないんだよ」第一巻p.249
【星座】全天には八十八の星座がありそのうちの四十八はプトレマイオスが制定したギリシャ神話ゆかりのもの。天文時を作ったひとでもあり「ガンダム00」の母艦名(愛称トレミー)にも使われている。
【創馬/そうま】和真の弟、月子の父。頭の後ろで束ねた長髪。アメリカ留学して物理学の博士号と格闘家のようなマッチョな体格を取得している。その後大学で教鞭を執っていたようだが、日本の大学のポストが空いたのでそれをアテに帰国した。星そのものについては和真よりも詳しい。重要な論文も発表しており物理学会では著名。
【谷田/たにだ】プラネタリウムの常連客。不動産屋。麻雀好き。
【月子/つきこ】創馬の娘。八歳。アメリカからの帰国子女。向こうでは飛び級していた秀才。口数は少ないが和真を嫌っているわけではなさそう。《彼女は、甘えることを覚えなかった。》第一巻p.246。関係ないけどぼくの脳内小説の主人公たちの一人と同名やなあ。
【釣り堀】つぶれた釣り堀が街のどこかで再開しているという宇和さがあり、和真はそれを探すのをライフワークにしている。
【智子/ともこ】奏太の恋人。元モデルの三十六歳。バッティングフォームが素晴らしく、ハイヒールなのに完璧な神主打法。高知の野球名門校出身。ホステスクラブ「バビロン」で働いているやうだが奏太には内緒のようだ。
【ドラマ化するなら】この話は実写ドラマに向いていると思う。配役は、読んでていつの間にか「まほろ駅前」のコンビをイメージしてしまってたので、それで。
【仲本/なかもと】月子の担任。五十前後の女性。
【凪子/なぎこ】プラネタリウムの常連客。大学生。伊達メガネ。メガネを外すと地味な顔だち。水着ガールズバー「モナリザ」で働いている。恋人の潤くんには内緒。
【猫とラッパ】慢ちゃんが経営していた女装パブ。慢ちゃんが長女で蘭ちゃんが末っ子の「浅丘三姉妹」が売りだった。ただし次女は消息不明の設定。
【ピカ爺】プラネタリウムの常連客。いつもホットウーロン茶を注文する。ギョロリとした大きな目ねいつもニット帽。和真は「ピカ次郎」とも呼ぶ。ビルのオーナーのようだ。まともに話したことはない。じつはとある店のオーナー。
【ピコラノータ】高級イタリア料理屋。山本有紀乃がやっている。奏太の父親の建設会社が施工した。
【保科/ほしな】たぶん闇金、の部長。
【慢ちゃん/まんちゃん】新宿で女装パブ「猫とラッパ」を経営していたオカマ。あたりの地主でもあり顔役でもあった面倒見のいい人物。和真がかつて世話になった恩人。
【ミナミ】水着ガールズバー「モナリザ」で凪子の同僚。大学も同じらしい。
【御代の湯】近くの銭湯。
【村上】新宿で金融機関を営んでいた。一般的な闇金とは異なり債権者を護るような形を取っていた。味方も敵も多かった。慢ちゃんの紹介で和真が部下となった。
【モナリザ】水着ガールズバー。凪子が働いている。谷田推薦。青い海と白い砂浜の写真パネルが壁一面に貼られており観葉植物など南国ムード満載。女たちは皆、豊満なバスト。
【役立つ】慢ちゃんいわく「役立つ場所があるなら、疑問なんか持つ必要ないのよ」第一巻p.209
【山本有紀乃/やまもと・ゆきの】近所の高級イタリアン。圧が強い。デリバリーで出前してくれるらしい。藍という十八歳の娘がいるようには見えない。その娘の話になると延々と自慢が続く。
【幸雄/ゆきお】和真と創馬の叔父。可南子の弟。
【義昌/よしまさ】和真と創馬の祖父。可南子の父。和真は一目見てこの人は信用できないと思ったが引き取られることになった。しつけのためにはすぐ殴るタイプの人。
【蘭】「猫とラッパ」で働いていた。トロいけどみんなに愛されていた。
【リリー】オカマバーで働いている。創馬のことを気に入っている。
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装丁に惹かれて何の気なしに手に取った本だったけど
結構好きな話だった
たまには違う作家を読んでみるのもいいな
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「星座の神話を違う視点で知りたい」という方におすすめの作品です。
三軒茶屋の古いテナントにあるプラネタリウム、過去のある主人公、「超現代語訳」のギリシャ神話、とインパクトのある内容となっています。
ただ、読みやすく、最後まで一気に読めました。
星座の話がテーマですが、もう一つ「親子の形」もテーマだと感じました。
続編も出版されているので、機会があったら読んでみたいです。
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星座の話は初め面白い切り口だなと思ったが、これがずっとかなので途中からあまり中身が入ってこなく、飛ばして読んでしまった。