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ユーザインタビューやそのデータの分析を中心に著者の経験に基づいて具体的にDo/Don'tを指南している。メーカーやIT系でユーザと対面型のインタビューをして製品の改善に取り組んでいる人は必読。自分も何度か対面型インタビューをやったことはあったが、丁寧にやろうとして本書のDon'tに嵌ってしまっていたことがわかった。
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新版では、いまどきの内容が加味されていて、改めて勉強になる、と感じるとっても良いテキスト。
筆者の樽本さんと知り合うこともできて、今後もユーザビリティに関する研鑽に励みたくなる気づきの多い内容だった。
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そういえば初版も読みました。1年前くらいだと思う。
冒頭にある通り参考図書・事例にあたらしいものが入っていてより理解しやすくなりました。
最後の参考図書の数を見るとどれだけのものが読みやすいボリュームにまとまってるか分かります。ありがたい。
だけど、本当に実践的な話が多いので(ラボを貸し出している会社の例とか謝礼の金額相場とかまで書いてある)UXやUCDの考え方を理解したいくらいのヒトにはちょっと冗長に感じそうだし、そういうマインドを植えるには考え方の背景にあるような熱?っぽい話を省略してあるので向かないのかなと思います。
逆に本当にやらなきゃ!とかやれるチャンスに直面している!という人にはガイドライン的にも使える必携の本だと思いました。
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読む人の立場によって色々だろうけど、数ページ読んだだけでこれは良書だ!って感じの本でした。
UCDの概論から始まり、調査・分析、設計、評価まで幅広く書かれている。テストなどの実施例も含まれていてかなり実践的。全体を把握するには良い本。もっと細かなことが知りたくなったら各フェーズの専門書に進めばいいかも。各フェーズの中でも評価の部分のボリュームが多かった。
以下メモ。
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[Introduction]
・ユーザインタフェースの設計では、”重要な経路”上の問題点を集中的に取り除くようなアプローチのほうが有効
・ユーザの体験を改善するためには、あくまで”重要なケース(重要な経路)”に絞ってテストすればよい
・ユーザインタフェースは一見すると”1枚の絵”なので、ちょっとセンスのいい人に頼めば、サラサラと書き上げてもらえると誤解されがちです。しかし、本来は、そこにはすべての要素(ユーザニーズやビジネスゴール、技術要件など)が凝縮されています
[Part1.調査・分析]
・「師匠と弟子」ではインタビューアを弟子、ユーザを師匠と見立てて、師匠の体験を弟子に”継承”します
1.インタビューアはユーザに”弟子入り”する。
2.ユーザは仕事を見せながら説明する。
3.インタビューアは、不明な点があればその場でどんどん質問する。
4.一通り話を聞いたら、インタビューアは理解した内容をユーザに話して、間違っていないかどうかチェックしてもらう。
・話の糸口をつかむための定番パターン
体験の有無>体験の頻度>直近の体験
[Part2.設計]
・ペルソナの元となるユーザの中で、最もそのパターンを代表していると思われる特定のユーザを選びます。これを『ベースユーザ』といいます。このベースユーザを基準として、同じグループの他のユーザの情報を合成したり、多少加工したりすれば、比較的簡単にペルソナを”創作”できる
・プライマリーペルソナの要求を完全に満たすことを目的にプロジェクトを進めます
・プライマリーペルソナの要求を完全に満たすとは、プライマリーペルソナの要求だけを満たすという意味ではありません。要求が対立する場合には、プライマリーペルソナを優先するという意味です。
・誰の話に一番興味を感じるでしょうか?誰が一番困っているでしょうか?誰が一番魅力的でしょうか?誰のためにデザインしたいでしょうか?
・ペルソナとは「ユーザをパターン化して、それを擬人化して、優先順位を付けた」ものです。この3要素の中で本当にデータを必要とするのは「パターン化」だけです。
・誤用・悪用には気をつけてください。特に、偽物で要件開発(要件定義)してはいけません。「○○したい」というペルソナの要求は、実際にはペルソナを作った人/チームの要求だからです。
・シナリオに基づく設計
・課題シナリオ
・作業シナリオ
・情報シナリオ
・対話シナリオ
・Tプロトタイプ…ある程度の幅と深さを持ったプロトタイプ
[Part3.評価]
・10ヒューリスティックス
・システム状態の視認性
・システムと実世界の調和
・ユーザコントロールと自由度
・一貫性と標準化
・エラーの防止
・記憶しなくても、見ればわかるように
・柔軟性と効率性
・美的で最小限のデザイン
・ユーザによるエラー認識、診断、回復をサポートする
・ヘルプとマニュアル
・認知的ウォークスルー
・そもそもユーザは”何を”すべきかわかっているのだろうか?
・ユーザはインタフェースを探索して”やり方”に気づくだろうか?
・ユーザは目的と正しい操作方法を”関連付け”られるだろうか?
・システムの”フィードバック”から、ユーザは操作が順調に進んでいることがわかるだろうか?
・問題点は”ユーザの視点”で記述します
・既存製品は微妙なバランス(つまり妥協)の上に成り立っています。現在の設計に至る”社内政治”を十分に理解しないまま、テスト結果だけを掲げてチームミーティングに乗り込んでも、それは作り手から見れば混乱をもたらす邪魔者にすぎません。
・テストを実施する前に、まず、作り手と評価者の間に十分な信頼関係を構築すべきなのです
・1.まずユーザを”調査”して真のニーズを把握したうえで、2.そのニーズを満たすような製品を設計して、3.その製品を”評価”して改善する、のです
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通っている大学院の教科書指定本。
色々とつまみ読みしていた為にやっと一周読み切ることが出来た。。
本書はユーザー中心設計の概念を初めとして、ユーザーインタビュー、ユーザーテスト等の実務を具体的かつ丁寧に開設した一冊である。
自分の場合は大学院のワークショップの復習というタイミングで読んだので、すんなりと頭に入って来た。全くの初学者が読むとどのように感じるかはちょっと謎である。
とは言えこの手の実務が詳細に解説されている本はあまり数多く無いので、まずは本書を手にとって著者のワークショップに参加したり、自分で取り敢えずやってみて経験値を積み、新たな方法論に巡りあっていくのが良いのだと思う。
実際にワークショップでやってみると感じるが、ユーザーテストやインタビューは本で読んでいてもあまり意味が無くて、やってみないとそのエッセンスを理解することは出来ない。また、一度二度やった程度では多くの人がスムーズに行えないと思われる。
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ユーザーインタビューの勉強のために読んでました。
ユーザーの声聞くべからず。
ユーザーの体験を聞かないといけないんですね。このあたりについての説明がとっても納得できました。
さっそく実践してます。
分析の章がもうちょっと充実してると嬉しかったかも。
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従来のウォーターフォールでは解決できない新しいもの作りのやり方が学べる。
自分にとっては新しく知ったことは少なかったかなと。
物分かり良くなるな。自分と同じようにやっているんだろうと思ってわかったつもりになってしまう。
10ヒューリスティック
システム状態の視認性
システムと実世界の調和
ユーザーコントロールと自由度
一貫性と標準化
エラーの防止
見ればわかるように
上級者向けの柔軟性と効率性
美的で最小のデザイン
ユーザーによるエラー認識、診断、回復
ヘルプ
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表紙は難しそうなイメージを持つが内容はとてもわかりやすく書いてある。
ユーザビリティテストの際はよくお世話になった。
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ユーザーリサーチに関する、非常に実践的な本だと感じました
プラグマティックなペルソナと、一般的なペルソナに関する説明が、詳しく載っていた点が、個人的には特にありがたかった
ユーザーインタビューの、具体的なノウハウが豊富であり、繰り返し実践をして始めてわかる、しみじみとした教訓が数多くあり、非常に参考になりました
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定性的なユーザーリサーチの手引として実践的な内容でした。職場の本棚にあるものを必要なときに必要な部分だけ読んでたのですが、通して読みたいと思い読み直しました。インタビューで話題を深堀りするときの質問例とか、ペルソナをつくった後の活用方法とか、実践的で具体的に書かれているところが良かったです。
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本書は12のチャプター
ユーザー中心設計概論、インタビュー法、インタビューの実践、データ分析法、発想法、プロトタイプ、ユーザビリティ評価法、ユーザテスト、ユーザテストの準備、ユーザテストの実施、分析と再設計、ユーザ中心設計活動
から構成されていて、インタビューやユーザテストの解説に多くの分量が割かれていて具体的な手法が記載されていて参考になる。
本書の副題は「ユーザエクスペリエンスのための調査、設計、評価手法」だが、本文中では「ユーザビリティ」と「ユーザエクスペリエンス」は区別されているように見える。
ユーザビリティは ISO 9241 を参照して、効果、効率、満足度という尺度を用いて評価されるものとしている。一方で、ユーザエクスペリエンスはユーザビリティを超えた概念としてディズニーランドや iPhone を例に挙げた上で『仮にユーザビリティが満点であっても、その製品への評価は中程度にとどまる(1-3 ユーザエクスペリエンス より引用)』と表現している。
本書はユーザビリティを担保するためのインタビュー法やユーザテストについて詳しく書いていて、ユーザビリティとユーザエクスペリエンスを繋げるための手法としてユーザ中心設計(User Centered Design)を紹介しているものの、その記述は数ページにとどまる。
開発の規模にもよるが、ユーザビリティのためのインタビューやユーザテストをして戦略を考える人間といわゆるユーザエクスペリエンスを考える人間は別である場合が多く、その間の連携に課題があるケースが多いような印象がある。
本書を読んだ後は、上記のような連携における課題を解決するためにさらに学ぶ必要があるだろうと感じた。