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タイトル通り、『書物』に対する愛をテーマにしたアンソロジー。『海外篇』と同時発売の、こちらは『日本篇』。
収録作品は純文学から娯楽作品まで幅広く、『この人がこんな短篇を書いていたのか』的な驚きもある。
読んだことのない作家が多かったのも個人的には満足度が高い。アンソロジーの類は収録作が被ることも多いので……。
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なにしろ紀田順一郎編であるからには古書探訪を延々と読むのかなという覚悟と期待はまったく裏切られ。むしろ、これをビブリオマニアとするのか、という収録作が多い。
そこが逆に、わたしのような読めればいい派にとっては慕わしい短編集なのだけど。マニアの方はどう読むのかしらなどと余計な心配をしてみたり。
短編集として採れるものが少ないのが古書探訪ジャンルなのかもなあとかも考えたり。
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ビブリオマニアをテーマにしたアンソロジーの日本篇。愛書家にまつわる物語というよりも、本にまつわる物語がおおかったせいか、海外編に比べ、少し薄味な印象。とはいえ、やっぱり愛書家たちの悲喜こもごもな人生に心を揺さぶられてしまう。おきにいりは由起しげ子「本の話」、出久根達郎「楽しい厄日」かな。
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書物愛イコール読書愛ではなかった。偏屈なまでの本に対する執着は気味が悪いほど。でも中でも、由起しげ子の『本の話』は亡き義兄の蔵書を大切に思う気持ちが伝わってきて良かった。
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タイトル通り、書物愛を感じる短編9つ。
どれも面白く読んだ。古書について多少詳しくなった気分。
夢野久作の「悪魔祈祷書」が特に面白かった。宮部みゆきの「歪んだ鏡」はいかにも宮部みゆきらしい短編で満足。
古書に対しての情熱は持っていないけど、古書に狂ったように夢中になる登場人物たちを興味深く思う。
さらに本が読みたくなった。
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以前読んだ「古書ミステリー倶楽部Ⅲ」といくつか内容が被っていたのですが、編者の紀田純一郎さん、野呂邦暢さん、出久根達郎さんは何度読んでも面白いので、未読の他の短編と合わせても大変美味しかったです。
島木健作さんの「煙」が良かった!他の作品も浚ってみようと思いました。女性陣の作品としては宮部みゆきさんは云う事無し、安定と安心の面白さよ。
由起しげ子さんの話だけちょっと異色な気も。著者が書虫と云うより義兄の書物愛に報いたいという一心でてんてこ舞いするという話で、読みながらイライラしてしまった(笑)
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書物を生かしてより有価的に生きる。体に規範を、規範に愛を以ってして、その決定的書物愛はいかに書物を愛す可しかと愛するが、そういう愛は……
というところ─