投稿元:
レビューを見る
telematics
テレコミュニケーション(情報通信)とインフォマティクス(情報工学)の融合。
自動車分野では、カーナビなどの車載器とスマートフォンなどの通信端末を連携させて、リアルタイムに様々な情報やサービス提供するシステム全般を指す。
投稿元:
レビューを見る
この本が出た当初は言ってもまだ先の話だろうと思っていたが、あれから1年だけで驚くほど業界の動きは変わっている。
もし自動車産業に関わってる人で、IT企業なんかWebアプリしか作れないだろうと思ってる人は是非読んで頂きたい。何かしら気づきが得られるであろう。
投稿元:
レビューを見る
「走る、曲がる、止まる」という基本性能を今向上させたところで、お客さんの嬉しさはそれほど大きくないだろう。燃費を追求しようとしてもガソリン燃料だともうほとんど頭打ち。世界中にクルマが行き渡るまで、もう少し時間はかかるけど、飽和するのは時間の問題。
将来のクルマが担う役割って、どうなるんだろうか。車輪がついてる人モノを運ぶだけのマシン、に本当になるんだろうか。
どう転ぶにせよ、アップルとかグーグルは勝負のルールを思いっきりひっくり返すようなアイデアを、自動車業界に持ってくることは間違いないんじゃないかなと思った。日本の自動車業界が自分たちを守ろうとするがゆえに、それに対して動こうとしないのであれば、いよいよ枯れた産業になってくる気がしてならない。
投稿元:
レビューを見る
自動車産業は今の日本経済を支えていると思います。それは自動車産業に関連する企業が多く、私もそれに属していることもあり、自動車産業の行く末には常に興味を払っています。
ハイブリッド車がトヨタから発売されたのが確か1997年だったと記憶していますが、徐々に使われ始めていますし、2年ほど前には完全電気自動車の販売開始、また近未来には燃料自動車も通常の人が購入できるような価格で発売されるそうです。
ハイブリッド車は、ガソリンとモーターの両方を持つので、既存の業種にはあまり影響ないと私は理解していますが、完全電気自動車になった場合には部品が簡素化されることもあり、不必要となる企業も増えてくる恐れもあります。
そのような背景の中、この本は、そのような自動車のハードからのイノベーションではなく、大手IT企業が自動車のあり方を変えてしまう可能性があり、その100年に一度の転換期にあるのが現在とのことです。
ガソリンで車が動いているうちは、既存の自動車メーカが主導権をにぎれると思いますが、電気自動車が主流になると、IT企業により「自動運転」を可能にすることで彼らが主導権を握ると予測しています。
自動運転となると移動手段としては便利ですが「運転する楽しみ」は忘れられていくのでしょうね。今では誰でも簡単に良い写真が撮影できて、昔ながらの写真機を使う人は少ないと思いますが、それに似た現象が起きるのでしょうか。
自動車業界がこの10年程度で大いに変わる可能性があることがわかり、今後の動静にも興味を持っていこうと思いました。
以下は気になったポイントです。
・現在、自動運転以上に注目されている言葉は「テレマックス」である、テレコミュニケーション(情報通信)とインフォマティクス(情報工学)の融合を示す造語である、カーナビなどの車載器(p14)
・グーグルはとしては、自動車技術とITの融合において、まったく違う舞台でアップルよりリードすることを考えている(p25)
・2009年からトヨタ第二世代プリウスをベースとした車両で実験開始、2012年からは自動運転走行が法令として許可されたネバダ州で公道実験開始、2013年からはカリフォルニア州にて実験開始(p27)
・アメリカではカーディーラーは新車をメーカーから買取り、展示場に並べて販売しているので、一台ごとに仕様が異なる(p41)
・世界の自動車需要は、人口頭打ちの先進国から、人口・経済の伸び率が大きい新興国、さらにはアフリカ等の後発開発途上国への市場が移っている(p68A)
・2010年代に入り、自動車メーカが意識し始めたのが「オーバークオリティ」となり、ネタ切れしている。自動車産業は、自動運転というステージを境に、まったく別の業態へ変わろうとしている(p73)
・国内自動車販売市場はいずれ300万台となるだろう、その要因として、1)少子高齢化、公共交通により自家用車不要、2)自動車の耐久性向上により買い替え不要、3)地方経済の疲弊、4)貧困(免許、自動車購入、維持費が負担できない)がある(p76)
・次世代テレマックス分野では、日系メーカで人材が育っていない、自動車業界は昔から、エンジン・車体設計が花形であり、テレマックスには人が回ってこない。メーカIT系部門に転職した人の多くが5-10年以内に辞めている(p84)
・現在の日系自動車メーカは、今、40-50代の最後の「クルマ好き」世代が引っ張っている、30代になると「安定企業だから」という理由になる、また経営者の60代は「電気系嫌い」が多い(p86)
・ノキア、トムトム、グーグルの三大勢力が、3Dマップ化を進めて、自動車の動力・運動特性を管理するCAN(コントローラー・エリア・ネットワーク)にまで介在してくる。(p96)
・開発側が主張する新車価格より、営業側が提案する価格のほうが安い、そして最終的に部品メーカが泣くことになる、そのしわ寄せが、下請けメーカに回ってくる(p101)
・政府試算では、2007-2020年に戦略5分野で、生産額全体の伸び310兆円の約5割にあたる149兆円を目指す、その分野とは、1)インフラ関連・システム輸出(原子力、水、鉄道など)、2)環境エネルギー問題解決(スマートグリッド、次世代自動車など)、3)医療・介護・健康・子育てサービス、4)文化産業立国、5)先端分野、である(p119)
・水素燃料車では、BMWとマツダが実証実験、BMWとトヨタは燃料電池共同開発、マツダは天然ガスとガソリン併用ユニット開発をしている(p123)
・電気自動車の普及は2017年夏から徐々に広がる、アメリカでの無公害車普及率は2015-2017年で14%としている(p125)
・自動運転領域に至る前の商品として、GMが2015年初めに、シボレーコルベットでは世界初となる「データレコーダ」を搭載する、自車の走りを車載カメラに収録し、そこに各種データが表示される(p160)
・世界の自動車産業には現在、3つの大きな潮流がある、1)売れる市場の変化、2)長年に亘る平和ボケ、3)市場変化を理解した上で、それを上手に利用しようと思っている人がいる(p220)
2014年4月29日作成
投稿元:
レビューを見る
表題に釣られて読み始めた。
IT産業が自動車産業を飲み込むというイメージから読み始めた。事実、本の内容もそんなスタートだった。しかし、事実の羅列はその通りなのだが、肝心の展開からは、その飲み込む予想は書かれておらず、アメリカの開発インフラや法整備や開発ベンチャーの話しが多く、IT産業がどの様に関わるかの記載はない。
日本が立ち遅れていると警鐘を鳴らすが、前述の通りでは説得力に欠ける。日本版シリコンバレーの設立を提案するがこれは話しが飛躍し過ぎで、ベンチャーキャピタルや法規制の厳しい日本でどの様に進めるかなどの問題点は置いたまま。
GoogleやAppleが車載へ入るのはビジネスとしてどう儲けるかが主眼かと。どちらもOSSのLinuxがベースであり、RTOSが必須の車でどう棲み分けるのか、安全性の担保を何処まで出来るのか、までを考えないと乗っ取るとは言えない。
しかし、いろんなイベントや活動を網羅しているてんで本書は取材量の多さを含め素晴らしい。
投稿元:
レビューを見る
自分が門外漢のためだろうが、自分の車の基礎的な知識が少なすぎると思った。読み進めるうちに、著者の意図している内容や技術的な言葉を理解できないことがあった。
内燃機関やEVの基礎的な用語の理解、ITを含めた車の市場のことを理解したうえで再読したいと思った。
1つだけ確実に言えるのは、日本の車産業が最近力を入れている車の未来が自動運転などだけではなく、多くの未来の技術があるので、車がどのようになるかはまだまだ予測不可能であるということだった。
投稿元:
レビューを見る
まず、カーナビが日本では7割搭載しているのに比べて、欧米は2割と言うのに驚いた。
そして、近年の若者の車に乗ると、カーナビがなく、iPhoneでナビっている。
これは、主観だが、iPhoneや、純正じゃないカーナビが凸凹とついているのは、美しくない、あの操縦席がコックピットみたいに綺麗にビシッとしていて欲しい。
ガンダムを操縦してる気分になれたり、ミクさんにうにゃうにゃしてもらったりすれば、いいのにと思う(もうあるかもしれないが)
後、個人使用が減ってると言っても、救急車は、足りてないし、タクシーには乗れない人用の介護タクシーも、もっと改善の余地があり、台数が増えれば利用も増えるはず。
法律のうにゃうにゃがあるんだろうけど、造船や、飛行機また作ればいいんだ。
リニアモーターカーでもいいよね。
投稿元:
レビューを見る
アップル、グーグルといったアメリカの最先端IT企業の動きが活発化している。
いまや自前の衛星も所有し、あらゆる分野でのパラダイムシフトを起こしている。まさに未来を創る会社だ。その一環として、自動車産業にどのような変化を起こす可能性があるかという事が、分かりやすく解説されている。生活に浸透する速度が早いためか、中々認識されにくいスマホショック。これは産業革命に匹敵する革命的進歩をもたらしている。その中心的役割がアップル、グーグルであり、次に革命が起きる分野が自動車ということが認識出来る。
こういった流れを語るのに、必ず遅れる日本というタイトルがつくのは何とも虚しい限りだが、挽回を期待したい。
投稿元:
レビューを見る
自動車産業専門のジャーナリストによる自動車産業の現状と未来についての本。
製造現場から国内外のシンポジウム、政策まで幅広く取り上げられている。
自動運転、燃料電池自動車といった「次世代の自動車機能」についてや、本書のメインテーマであるITと融合した「次世代テレマティクス」、さらに自動車文化論や「空飛ぶ自動車」「自動車ごと家に入る社会」など、テーマは幅広く、自動車のいろいろな未来について考えさせられる。
投稿元:
レビューを見る
自動車とITを組み合わせたサービス=テレマティクスをテーマに、自動運転技術やネット連動型サービス、国ごとの違いなど、良い考察が書かれていると思う。
投稿元:
レビューを見る
自動車産業の大転換期。スマートフォンとクラウド、自動車産業の全てが欧米のIT企業の支配下になる危険性がある。日本の自動車産業界はもっと危機感を持て。
アクションのためには、まずは正しく危機感をあおること。ガンバレ日本!
投稿元:
レビューを見る
正月のまとめ買いの時に、CESに行くなら読まなきゃと思って買い、そのフライトの中で読んだ本。
最新の情報を整理して、、、と思ったら14年の3月に発行された本で情報はCES2014の直後まで。1年遅れの情報でした。
すでに、状況が変わっていたり、違う言葉に置き換えられていたりする内容もあったりしましたが、今までネット記事などで理解したつもりだったことも含めて、基礎背景のおさらいができたり、自分の頭の中の整理には役立った。
投稿元:
レビューを見る
ビジネス系雑誌の書評をみて手に取ってみましたが、自動運転に向けた業界全体を俯瞰するにはちょうどいいレベルの内容でした。
投稿元:
レビューを見る
"車載されているカーナビ。。。
実はこれはガラケーと同様に、
日本独自のガラパゴス化された商品なのだそうです。
皆さん知っていましたか?
スマホにGPS機能、地図機能がついていますので、
確かにカーナビはもう必要ない時代ですよね。
この本は面白いですよ。
既存の自動車産業そのものが覆されてしまう。
そんなリスクをひしひしと感じます。
日本という国の一番の基幹産業は自動車産業です。
この構造が崩れてしまったらどうなるか?
雇用にも大きく影響しますし、
そもそもその地方そのものが壊滅的な打撃を受けるでしょう。
そんな時代がもう目の前に迫っている・・・・・
この本は日本人全員必須で読むべき1冊だと思います。"
投稿元:
レビューを見る
最終的にいきつくところは、自動運転なわけだから、頭脳となりうる機能の開発(音声認識・地図データ・GNSS)は日本だってしているのだろうが…アップル・グーグルがスマホを作ってこれだけ便利に使われてしまっていること、これは本当に大きな事であると痛感しました。ガンバレ日本という感じです。