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告白と言うかインタビュー形式と言うか、事件を語る口調で話が進むのは、湊かなえの手法としては珍しくない。ただ、後半1/3くらいから、SNSの書き込み、週刊誌/新聞記事などで話が進み、これは小説なのか!?と疑問を抱いてしまう。ただ誤情報が勝手に独り歩きしてしまう世の中を上手く顕しているとも思った。怖いなあ。
事件自体は急に新しい容疑者が浮上して、どんでん返しでもあるかな?と思ってたらそのまま終了。もうひとひねり欲しいかな。
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面白かったけど、湊かなえらしいイヤミスらしさはあまりなくすいすと読めた。人は匿名という名に守られるとどこまでも残酷に身勝手になる。そしてそれは悪意の意識がないままに広がりさらに攻撃的になる。
今の社会ってこわいなと思わせる一冊だった
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語り手が複数な湊かなえらしい作品
映画の予告から想像するような、たんなるミステリー殺人ものではない。
むしろ、殺人事件はなくていいくらい。
女性と男性では、感じ方が違うかも。
映画での 綾野剛はシリアスな役を演じるのかと思いきや、そこはひっくり返されたが、
湊かなえ独特な後味の悪さはなく、湊かなえ作品が苦手な人でもさらりと見れるかも。
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2014/2/21 Amazonより届く。
2022/3/19〜3/21
美人社員が滅多刺しの上、黒焦げ死体で発見された。その夜姿を消した同期社員が犯人として疑われる。取材を開始した契約記者の赤星は、関係者に話を聞いてまわると、容疑者がいかにも本当の犯人と思わせるエピソードが語られる。本当に彼女は犯人なのか?湊さんらしい、嫌な気分になるも惹かれるストーリー。ネット掲示板や週刊誌記事を参考資料とする造りも面白い。
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全編が記者の取材を元に構成されている。
聞き書きを元にした書簡体ミステリは著者が得意とする構成だが、今回は巻末にコミュニティサイトの発言やblog、週刊誌の記事などが纏められていて、凝った作りになっている。
週刊誌の記事のデザインが全体的にやや甘かったのが残念だったが、Webの書き込みやblogなどは如何にもありそうで最後まで楽しめた。解説も面白い。
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世界は個の集まりなんだと実感。
自分と全く同じことを、考えてくれる他人はおらず。
小学生の頃に言われた「相手の立場に立って考えましょう」という言葉が身にしみます。
自分の思いが、そのまま他人に伝わることは無く、その印象も環境や状況によって変化していく。
そして、この話もあり得なくない話。
取材形式の文章とその記事やSNSを読み比べながらというのも、それぞれがどう思っていたかがよくわかる。
この話に関して言えば、悪意のある伝言ゲームになってしまったというところなのかな。
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映画を見てから読了。映画がとても良く実写化されていると思う!たしかに映画の方が分かり易いけど、この小説があっての映画。映画もう一度見たくなる♪
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今回は、イヤミスというほどのものではなかった。告白や贖罪より後味悪くない。でも、どんどん盛って、全然違う結果になるっていうの、ほんと怖いと思うし、実際にありそうな話だからな。インタビュー形式というのも変わってていいと思った。映画、どんなんだろう?
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多数の登場人物の叙述の積み重ねと解き明かされていく真実。各人の主観の描き分けが秀逸なのはさすがですし、SNSなど最近のトレンドを積極的に取り込んだ意欲作だと思う。ただ展開的には冗長な部分が多く、結果的に同じ内容を2回繰り返している部分が多いので少し飽きてくる。
それぞれの人によってそれぞれの見方があり、それによって誤解があるのがよくわかり、犯罪が発生する土壌もよくわかり、OL達の内面が暴かれる過程は面白い。
最後は良かった。
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映画化ということで、読んでみた。
インタビュー形式なので、一方的な会話文に慣れるのには苦労した。
巻末の資料(物語中のネット文やら週刊誌記事やら)とあわせて読むと面白いですね。
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個人的にはとても面白かった。
男の語り口と、女の語り口とで書き分けているな、というのが感覚的にわかって(女のときはああ、こういう話がぽんぽん飛ぶやついるな、と感じたり、男の語りのほうがなんかわかりやすいな、みたいな曖昧なものだけど)、すごいなと。
あと、人が他人から与えられる印象って、与えられた側の受け取り方や伝え方でいくらでもねじ曲がって、記憶として定着あるいは伝播していく、恐ろしくて儚いものだと、改めて。
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化粧品会社に勤める美人社員の焼死体が発見された.容疑者は行方不明の同僚の女.取材を通じ,匿名の証言の数々で容疑者の姿が明らかになっていく.人々の虚構と悪意が渦巻く中,事件はひとり歩きを始める.なんと皮肉的な物語なのだろう.もし自分が容疑者だったとしたらと思うとゾッとする.3月29日全国ロードショーだそうです.興味のある方はそちらもどうぞ!!
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うーん、
最初はインタビュー形式にして複数に語らせながら、話を進めていくのは面白いと思ったんですが………
なんだか途中から焦点がぼやけてきて
うーん、うーん
まだまだ続きがあると思っていたのに
突然…………
興味ない人のツイ
でもこれが今、なのか?(笑)
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手紙だけで、傑作を著した(往復書簡)かと思ったら、今回は、電話での話とインタビューの話だけで、一作品をものにしてしまう。しかも、巻末には、読者へのサービスかあるいは挑戦かと思える、Twitterや週刊誌の記事等、湊かなえ畏るべしというべきか。人間の心理、特に女性心理をここまで抉り出す湊かなえに、女性読者はどう反応するのかな。
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インタビューとSNSでの会話と週刊誌の記事で物語が進んでいくという、今までに無い読み方をする非常に斬新な手法の一冊でした。
“化粧品会社の美人社員が殺害された。身体を数十カ所刺されたうえで灯油をかけられて燃やされるという、非常に残忍な手口の殺人。容疑者は同僚なのか?それとも他の人物なのか?美人で心優しいと評判だった被害者と、被害者の同期で呪いの力を持っていると言われる女性との間に何があったのか。ネットで飛び交うさまざまな憶測や心ない誹謗中傷、そして美人社員に関する意外な事実、、、いや事実のような告発。インタビューを元にした無責任な週刊誌の報道記事と、その記事に翻弄されながらも興味本位で語る人々。噂話は真実の話となって徐々に広がっていくが、、、”
湊かなえさんと言えば「夜の観覧車」や「花の鎖」などでは、巧みなストーリー展開と伏線で最後にあっと言わせる物語を書かれる方です。また、「贖罪」や「告白」など人の心の奥底に眠る闇を描き、読むものを心の底から恐れさせる作品なども書かれています。
今回ご紹介したこの一冊は、今まで読んだ作品とは異なり、事件の謎解きもさることながら人の噂の及ぼす影響なども巧みに描かれた作品です。
特徴的なのが本の後半3分の1ほどがSNSや週刊誌記事などの「参考資料」となっているところ。物語の区切りになると「巻末資料へ」という案内が書かれており、該当のページを読むことでさらにストーリーが膨らむというつくりになっています。
人々のインタビューが一人歩きしてSNSで展開されていたり、話されたことが意地悪な目線で週刊誌の記事になっていたりと、ストーリーの本筋とはまた違った面白さで展開していきます。
物語の結末もさることながら、こういった手法が目新しくてグイグイと引き込まれてしまいました。