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2009年に読んだ本のなかで、文句なしにNo1の本でした。それまでにこの人の本を一冊(株価暴落)を読んだのですが、たいして面白さを感じませんでした。でも、この本が映画化されるということを知って、もう一度だけこの著者の本を読んでみようと思って読んだのですが、読み始めたら止まりません。途中、このくらいでそろそろ・・・というこちらの予測をことこどく覆し、決して内容に妥協しない、徹底的に追求する著者の意気込みが伝わってきました。他の著者でリコール関係の小説を読みましたが、比較にならないリアルでした。現時点の著者の最高傑作だと思っています。
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上下巻とも一気に読了。非常に清々しい読後感。会社という組織の論理とその中で生きるサラリーマンの苦悩など、細かいディティールのもと描かれていて引き込まれる。
下手すると、主人公赤松の子供の話とかは余分な話になりがちだけど、上手くストーリーの中の一要素として描かれていて、それも良かった。
全体として非常に面白かった。
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最初の数ページで主人公である赤松のキャラクターを見事に描ききっている。そのため、それ以降の災難やそこから派生してくる数々の出来事に人ごとじゃなく入り込めた。キャラクター作りがとてもうまいと感じた。不祥事をもみ消そうとする大企業対それに巻き込まれた零細運送会社、その構図はありがちなだけにいかにリアリティをもたせるかにかかっているが、成功している。
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読んだ人の話を聞いてから、ずっと興味のあった一冊。
実際にあった大手自動車会社のリコール隠しを題材に描かれた作品で、とても臨場感がありました。
赤松運送が主体となってるシーンでは、ドキドキしたり、不安になったり。。
ホープ自動車&銀行が主体になってるシーンでは、「なんだ!この人たち」となったり。
まだ上巻なのに、門田の陰での真面目さや、はるな銀行の進藤さんにホロリとさせられる。
ホープグループのエンブレムとか、はるな銀行の感じとか、実際にはどこかがわかりやすい描写になってて面白かった。
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人の命って何だろう、大企業って何だろうと考えられずにはいられない作品。
病んでいる大企業グループとか、舞台設定がうちの近所だったりとか、なんか身近に感じてしまう本でした。
人ごとだと思って読めなかった。。。
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大企業の不正VS中小企業の社長
お正月に読みました。上下巻あり読み応えがありました。社会人になってから読むと、この中に出てくる話の節々に現実と同じ部分があることを感じました。作者の人物描写がとてもよくできていて、自分は作中のなかで誰にあたるのか、考えながら読みました。
自分は真剣に仕事に取り組んでるのだろうかと考えさせられた一冊でした。
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これは面白い。誰もがご記憶のあの事件を題材に、エンタメ小説としても面白いし、企業内政治を知る本としても最高。人命事故をも餌に社内政治を繰り広げる、きっと頭脳優秀に違いない社員たち。これでもかってくらい困難が降りかかるのに、ギリギリのところで希望を捨てず、立ち向かう中小企業の二代目社長。サラリーマンはもちろん、その奥様・子供なんかの家族にも是非読んで欲しい本。一気読み必至。
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三菱自動車のリコール隠し事件を模した作品で、事件の事実と事実の間をフィクションで繋いでいくような構成になっています。一度読み始めたら、一気に下巻まで読み進めてしまうこと間違いなしの力作。僕はこれを読んで「一生、三菱の車には乗るまい」と心に誓いました…。
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中小規模の運送会社がタイヤ脱輪による死亡事故を起こす
被害者遺族、警察捜査、世論では整備不良で処理されそうな中
運送会社の内部調査では整備状況は万全であることが判明
さらには同様の事故が過去いくつかもみ消されていた証跡が…
財閥系自動車メーカーのリコール隠しを軸に展開
被疑者運送会社社長が財閥という大きな山に対峙する様
隠蔽体質の組織から生まれる微かな正義、内部告発
マスコミを味方につける「運」を持ち合わせているのか…
ここまでが上巻、財閥系銀行出身の著者が描く組織の力学
が妙にリアルで相変わらず面白い
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三菱自動車のリコール隠しをモチーフにした小説。リコール隠しを知った大企業の一社員の苦悩(とそれも社内闘争の武器にする逞しさ)と自社のトラックが起こした事故で無辜の人を殺してしまった中小企業の社長の大企業との戦いが描かれる。
主人公の赤木さんのキャラクターが実にいい感じで、正直だけが取り柄の会社という表現がびったり。
下巻はホープ自動車と赤木運輸の争いも激化するんだろうけど、楽しみ。
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ちょっとした縁があって読み始めた本。
出だしから泣きそうになってしまう場面あり。
感想は下巻を読み終わってからまとめて書きます。
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WOWOWで放送されたドラマを見てからの原作読了。
ドラマが素晴らしすぎたので、
原作を読んでの感動・驚きという意味では
ちょっと薄いといえば薄かったけど、
それでもいい作品だった。
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立場のそれぞれ異なる登場人物と一緒になって、思惑や言動に喜んだり腹を立てたり呆れたり…そんなことをしているうちに、すぐ読んでしまえた作品。下巻が気になる!
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下町ロケットよりもジンとくるストーリー。もちろん三菱自動車(ふそうトラック?)のリコール隠し事件が下敷き。あまりに現実に触れている分、賞とは縁がなかったのかな?
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涙。そして爽快。
自分は心に正直に生きているか、
過ちを認める勇気はあるか、
それを教訓にして生きているか、
他の人のせい、他の人をアテにしていないか、
働くとは何か、愛する人を信じ抜くことができるか、
大事な人を守るとはどういうことか、
大事な人が過ちを犯した時どうすることが愛情なのか、
奇麗ごとだけで、本当に生きていけないのか、
生きていくために涙を飲まなければいけないのか、
涙を飲むことを、意識しているか、葛藤しているか…
多くのことがいっぱいつまってる。
正しいことってなんだろう。
大人になると、正しいことができると思っていた。
そうすることが難しい時が多いことを
大人になって思うことが多い。
でも、その時に闘ってみたか、
同じことを二度としないと思うか、
それだけで大きく違う。
素直に生きることは難しい。そして厳しい。
だけど、そう生きたいと思わされた。