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この作品は、従来のミステリーのセオリーにまったく則っていない。
通常なら刑事なり、探偵なり、一般人の関係者なりが謎を追い、最後に真実を見つけ出す。
結末はハッピーエンドにならないにしても、なんらかの希望の光が微かにでも見える事になる。そういう意味で、読後感が良い作品を読みたいなら避けるべきだ。前半は凡庸な内容がゆっくりと進んでいく。これは失敗したかなぁと思いつつ読み進める。後半の後半になり、事態は一転する。内容を書けないのはもどかしいが、とにかく従来のミステリーとは結末の処理の仕方が全く違う。もちろんハッピーエンドからはほど遠い。でも、マンネリ気味のミステリーに一石を投じたことは間違いない。
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同窓会を発端として起こった事件を巡るミステリ。一見単純なように思えたさまざまな事象が絡み合って、けっこう驚きの真相が!
なんといっても、意味深な主人公のアレがあまりに意外。まさかあんなものが出てくるだなんてー! あまりの驚きに笑えてしまいました。それ、きっとだれも予想できませんよ。
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人はここまで悪意に満ちる生き物なのか、と思うと憂鬱になる。
伏線、ミスリード、真犯人、警戒していたけど、わりと予想どおり。
警察は何をしている?
最後の台詞をここに持ってくるおぞましさはさすがと思う。
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内容紹介
10年ぶりの再会が、騙し合いの始まりだった。
青春を奪った体罰教師に卒業生たちが仕掛けた罠。
殺されたのは、大嫌いな先生。
疑いあうのは、再会した友達。
高校卒業から十年、同窓会が地獄の始まりだった。
体罰教師に仕返しをするために、卒業生4人がノリで企てた計画。
うさばらしのために暴行したあと放置した教師は、翌日なぜか別の場所で死体となって発見される。四人の誰が舞い戻って、凶行に及んだのか。
誰もが犯行を否定し、互いへの疑いを深めていくも、
仲間の一人すらも何者かに殺されてしまう。
過去を断ち切ろうとする者たちが大きな悲劇に巻き込まれていくミステリー。
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内輪で起きて内輪で終わったような話。今までの作品の中で一番残念な作品になってしまった。突っ込み所が多すぎた分、ラストで崩壊してしまったような気がする。
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同窓会で久々にあった悪友に先生への復讐をもちかけられてかかわってみたら、先生が翌日殺されていた!
二重人格と思わせといて、兄えもんだったり、
彼女ができそうかと思わせといて、利用されてたり、
彼女のストーカーかと思わせといて、彼女の道具だったり、
意外性はあるけど、最後こうなるか!と言う感じ。
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二重人格とミスリードされましたが、犯人は思った通りで、動機も何だか今ひとつ納得がいかなく、最後までふざけた感じですっきりしないです。
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高校の同窓会で洋輔は旧友たちと再会する。
また、会場には指導という名のもと生徒に
懲罰を課していた体育教師の樫村も来ていた。
その樫村が殺された。
一体だれが。恨みによる犯行なのか。
「過去にとらわれず生きていこうとするのは
とてつもなく難しいということだ」
洋輔たちが過去の呪縛から解放される日は来るのか。
「何が善で何が悪なのか」
洋輔の言葉が重く響いてくる。
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最初は不思議な読み心地
高校卒業後数年経過した辺りがメイン
タイトルの一部にもなっているが「同窓会」が行われる
その同窓会の前後で登場人物やそのバックグラウンドが明らかになっていく
メインとなる登場人物は4人
そのうちの1人の目線で物語は展開していく
しかし、ところどころおかしな目線が出てくる
この辺が不思議な読み心地なのだ
4人が同窓会で高校時代に煮え湯を飲まされた鬼先生に会う
流れで遅ればせながらのお礼参りをする事に
少し痛めつけてやった次の日の新聞にその鬼先生が死んだというニュースが
それも痛めつけてやった場所とは全く違う場所で殺されたと
痛めつけた場所は4人しか知らない
殺したのは4人の誰かしかあり得ない
主人公が色々と推理するが、事実がそれを打ち消し、次の推理をする
それを続けていく中で、最終的には「皆犯人ではない、、、犯人はオレか?」となる
何故そんな話になるかというと、不思議な読み心地の元でもある「主人公二重人格説」からで、主人公自身も薄々その説が事実なのではないかと思っているのだ
最終50ページくらいで次々と事実が判明していく
死亡した兄は何故死んだのか
友人の恋人は何故死んだのか
主人公の恋人は何者なのか
ジョージとは何者なのか
雫井脩介作品らしいミステリーでしたね
とても楽しめました
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読み進めるにつれてだんだん面白くなくなっていった。
すべてが明らかになってからはキャラの陳腐さにガッカリ。
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読み進めながら不思議な事が多い内容。
犯人も気になるし、そっちも気になるし・・・
で、どんどん読むのが止まらなくなった。
主人公洋輔も結果、「鉄の結束」に逃れられなくなるのか。
秘密って共有しない方がいいよね。
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高校時代にさんざん嫌な目に合わされた体育教師に復讐をしようと四人のOB生徒がある悪戯を考えつくが、悪戯の翌朝、教師は湖上の死体となって発見される。互いに疑心暗鬼となる四人。
と、ここまでなら平凡なミステリかな、と思われるが、この物語の主人公の洋輔には死んだ兄が別人格となって寄生しているらしい。その兄の独白が、いきなり小説中に挟み込まれるのである。雫井脩介は『犯人に告ぐ』などで、劇場型犯罪ならぬ劇場型捜査というアイディアを前面に出し、度肝を抜いたが、ミステリの伝統芸に対しさらにツイストを利かせ伝統的手法を逆利用するような、言わばあざとい作家である。だから、この物語も一筋縄ではゆかない。
ただこうした娯楽面に徹するあまり、本来の雫井節が唸るヒューマンな強みは、この手のジャンルとなると少し弱くなるところが残念である。
いや、むしろヒューマンを捨て切った、徹頭徹尾渇いた荒野のような人間の心の非情さこそが、本書の個性と言えるかもしれない。世間の殺人事犯が年々凶悪化していると思われるが、欲望にまみれた悪の心は荒廃の極みを見せ、冷酷というよりもむしろ狂気の世界である。
雫井脩介は、青春小説ではしっかりとした人間の温かみで読者を泣かせるくせに、クライム・ノベルにおいては、徹底して人間の心の暗い部分を冷徹な描写でもって抉り出す。いくつものどんでん返しの果てに、迎えるショッキングなラストは、何とも言い難い無常さの極北である。何のためにこの本を読んだのだろうと、虚しくさえ感じられてしまうのだった。
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高校の同窓会で、久しぶりに再会した旧友4人。かつて生徒を囚人扱いしていた教師・樫村の変わらぬ姿を見た彼らは、恨みを晴らそうと仕返しを計画。予定通り、暴行して置き去りにするも、翌日なぜか樫村は暴行現場から2km離れた溜め池で溺死体となって発見された。いったいなぜ?そして、4人のうち誰が彼を殺害したのか?それぞれが疑心暗鬼に陥る中、新たな犠牲者を出した殺人事件が、高校時代の衝撃的な秘密を浮き彫りにさせる。過去と決別できない者たちを巧妙に追い詰めていく悪魔の正体とは?
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最初から最後まで、陰から見られているようなもやもやとした気配がつきまとっていた。ときどき現れては語る「俺」とは一体誰なのか、洋輔はどんな秘密を抱えているのか、八真人と希一の関係の真実とは何か、串刺しジョージの正体は……。さまざまな謎が絡まり合って、読むほどにもどかしさを感じる。だがそれ故に、それがどう明かされ収束していくのかが興味深く、惹きこまれるのだが、ラストはさらに救いがなくスッキリしない。何の解決にもならないどころか、さらに厄介な事態になっているではないか。読後ももやもやがあとを引く一冊である。
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文章は読みやすいし、それなりに読むにつれ期待も高まるものの、ちょっとバランスが崩れる感じ。結果後味もよくないし、対読者トリックも切れ味はない。どうなんだろう。
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星が三か四かで迷うところです・・・。
面白かったっちゃ、面白かったけど・・・
なんせエグいわ。。
こう、オチが精神的に来ます。www
兄えもんは驚いた。
しかし、八真人の人生カワイソス。
少年時代の過ちで一生を棒に振った男・・・。