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危険人物扱いに慣れ、静かな学校生活を送る美羽。そこに、近隣の中学から不良少女サッチが転入してくる。
関わりたくないのに何故か気に入られているようで…
不器用に他人との距離を近づけていく美羽、宝塚っぽい容姿のためか、凛としたかっこいい少女の印象が強い。また、繊細で感受性豊な子でもあることが魅力。
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坪田譲治文学賞受賞作品。
周りになじめず、クラスから「浮いた」存在である少女たちの友情物語。
問題児扱いされる美雨と、転校してきた不良少女のサッチーと、全然タイプの違う地味めな唯ちゃん。私は中学生のときこんなふうに孤高に生きられなかったなぁ。ちょっと羨ましい。
「みんな小さい生き物はしっぽに弓を持っている」
弓とは、誇り、希望、夢などの象徴。
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中1の時のある事件以来、中2の今もクラスで浮いた状態の酒井美羽。
教師たちを信頼することは出来ないし、友達だと思っていた子たちとは今は話もしない。まわりからは危険人物と見られているが、本当は静かに過ごしたいだけだ。唯一の友達の唯ちゃんはおっとりとマイペースの女の子。美羽の今の状態でも、態度は何も変わらない。
そんな状況で、しかも変な時期に、同じクラスに転入してきた小宮山幸栄(サッチ)。どうやら、近隣の中学で暴力事件をおこして、むこうの学校にいられなくなったから転入してきたらしい。そして、そういう喧嘩上等みたいなタイプに、美羽は目をつけられやすいのだ。
帯に、あさのあつこさんが「ここには、少女たちの生身がある。」と書いている。坪田譲治文学賞受賞。
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今時の子はこんな感じなのだろうか。古めかしく感じた。でも2014年の本よねー。
基本は美羽目線の口語文体なのだが、例えで寅さんが出てきたと思ったら、急に「マジ無理」とか言い出すので混乱した。サッチはビーバップの不良娘という感じだし。。
美羽自身の感情や台詞と、地の文の視点が分かれていた方がよかったんじゃないかなー。
キーワードの「クリオネ」と「しっぽ」もピンと来なかった。ちょっとしたエピソードはあったけれど、なぜ彼女たちが揃ってクリオネにそんなに思い入れがあるのか?
しっぽはスナフキンの歌だしね…。なぜ絡めたのか…?
美羽の意外性?私も西欧の児童文学を読み漁る子だったから、魅力とか言いたいことはわかるよなんとなく。でもその会話レベルはさすがに小学生だ。
美羽の大人子どもな感じ、自我と周りの世界との関わりに戸惑う様子は、中学生らしくてとてもよかったです。