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先日(2014.5)図書館の新着コーナーで見つけた本ですが、この本にはどのページの写真にも「日の丸」が特徴です。そのうち一つは例外的に日の丸の無い、ある意味貴重な写真もあります。
日の丸が国旗として正式に使われるようになったのは、江戸時代の幕末の頃からのようで、法律としては明治3年の「商船規則」が始まりのようです。また世紀末の1999年(平成11)に「国旗・国歌に関する法律」が制定されたことを知りました。
太平洋戦争に負けてから、暫くは国旗を掲揚することさえ禁じられていたとは始めて知ったのと同時に、驚いたのは、国旗掲揚が認められたのが徐々に緩和されていったという事実でした。新たな日本の現代史を勉強できたと思いました。
以下は気になったポイントです。
・1870年、明治政府は「郵船商船規則」を定め、日の丸は正式に日本の旗となりました、1887年には長崎造船所(三菱)で日本発の鉄製による蒸気船「夕顔丸」が作られた(p15)
・日本は、6852の島からなる島国、そのうち、本土・北海道・四国・九州・沖縄本島の5島を「本土」残りを離島としている、離島の中で人が住んでいるのは421、残りは無人島(p17)
・1873年に徴兵制が発布されて以降、全ての日本男子は20歳になると徴兵検査を受ける義務があり、甲乙丙丁戌(ぼ)の5種に選別されて、召集令状が届き次第入隊することになっていた。1934年には19歳、1944年には18歳と引き下げられた(p27)
・1936年には、その4年後に行われる第12回五輪の東京開催(後に、札幌冬季大会)が決定したが、1938年に辞退した(p29)
・明治以降の日本には12の祝祭日があったが、四大節は、1/1の四方拝(節)、2/11の紀元節、4/29の天長節、そして11/3の明治節であり、特に大事にされていた(p35)
・特攻隊の初出撃は、1944.10のレイテ沖海戦であった、このとき戦艦武蔵をはじめて4空母ほか30隻を失い、連合艦隊は事実上消滅した。終戦までには、海軍特攻:4156名、陸軍特攻:1689名が命を落とした(p39)
・1945.9に降伏文書の調印があり、国旗の掲揚ができなくなったが、新年の3日間のみ日の丸の使用を許可した(p47)
・昭和天皇は、戦争で荒廃した国内を巡幸した、1946.2の神奈川県をスタートに、8年間にわたり全国各地で国民を励ました(p51)
・1948.7に「国民の祝日に関する法律」が施行されて、これまでの祝日が廃止・改称となり、天長節はなくなった、現在では、天皇誕生日→みどりの日→昭和の日と名前を変えて祝日として残っている(p53)
・サンフランシスコ平和条約は、51カ国が集まった。中国は代表権をめぐって、台湾と中華人民共和国で争いがあり招かれなかった、インドとビルマは欠席、ソ連は、チェコ・ポーランドとともに署名拒否をした(p57)
・奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島、からなる鹿児島県の奄美諸島は、1946.2以来、日本から切り離されて米国統治下であった。当初は、沖縄・宮古・八重山とともに4つの自治政府の一つであったが、1952.4からは琉球政府の行政下におかれて、1953.12に復帰した奄��にいて沖縄で働く人達は、沖縄では外国人の立場となった(p63)
・日本は1956年には、新水量で英国を抜き世界一となった(p69)
・1968年には、小笠原諸島(30余りからなる島々)は復帰した(p79)
・1970年には、荷揚げルート工作員として参加していた植村直己さんは、エベレスト登頂に成功、その後に、日本で最初の5大陸最高峰登頂者(マッキンリー、モンブラン、キリマンジェロ、アコンカグア、エベレスト)となった(p83)
・2011.7.18なでしこ女史サッカーチームは、それまで22敗3分のアメリカを破り、ワールドカップで初優勝した(p109)
2014年5月11日作成