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借りたもの。
「性に関する教育」というと、今までは女性のみに限定され、内容は生殖に関わる分野“のみ”であった。
それを問題視し、メイクラブが快楽を伴う事の肯定と、自身の、性というものが汚らわしいものでは無いことを強く訴える。
男性だけでなく、後半には女性の性についても触れる。「男女の性」の相互理解のために、布石を投じてくれる。「男女あるある」なネタとしてではなく。
男性が女性の月のものについての知識を知らなかったり、女性は男性の射精(夢精など)に対して嫌悪感を持っている事は知らなかった。
アンケートからの多数の「声」をまとめている点に、現在の性の認識を知る貴重なものだと思う。下手な雑誌のアンケートよりもはるかに。
あと、男性が受ける性的虐待の事も言及。
男性から男性(性的な“わるふざけ”とされるものも含む)、女性から男性もありうるのだ。
世間は性への教育の重要性を訴えながら、それがおざなりになっていたり、ポルノまかせになっているのではないだろうか。
メディアにおける性の表現が支配的・差別的・暴力的なものが圧倒的であることにも苦言を呈している。エロと言いつつ実態はポルノである。
「エロス」と「ポルノ」の違いをしっかりと明文化してくれていて、それが他に見たことが無かったので、感動。
夏目祭子『知られざる最強の創造エネルギー なぜ性の真実『セクシャルパワー』は封印され続けるのか』(http://booklog.jp/item/1/490502742X)がスピリチュアリティに依り女性的な視点から解釈しているなら、こちらは統計学的で男性的な視点で見た、対を成しながら同じことを説いている本だと思った。
個人的には、昨今の晩婚化や少子化は、こうした自己肯定感の低さ――性的な嫌悪も理由のひとつではないだろうか。
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自身の不安を受け止めてくれた良書。
著者が受け持っている授業の、学生からのフィードバックもたくさん載っている。
汚らわしいものという強迫じみた性観と自己肯定、性被害、相互的自己肯定、女性の「生理」等基礎知識、まとめ
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こういうの村瀬先生しかやってる人いないのかな。
内容としては文句はないが、男子の性欲についてはもっとなんか切実なあれがある気がするんだけどどうだろうか。
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村瀬幸浩先生の『おうち性教育はじめます 思春期と家族編』が良かったので、コレも読んでみた。
印象に残ったのが
性欲は本能ではなく生理現象。消せないが、行動はコントロールできると。
先生は
「我慢できないのが男の性欲、女が襲われないようにしろ!」などは、盗っ人猛々しいし、腹立たしさを通り越して情けないって。
みんなが、先生みたいならいいけど、そのためにも「性教育」が必要ですね。
それに
「性教育」は、単に性行動のことではなく、相手との関係や生き方につながると。
また
月経周期についても書かれている。
夫がこの本を読んでいれば、妻の月経前症候群のイライラにも対処できたかも。