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とても有意義な本でした。
まえがきに「じぶん実験」は幸せを見つける方法とありました。
何かができないときの原因を意思の弱さや能力のせいにしない特徴があると…
読み進めるうちのその意味が分かってきました。
前半は行動分析学の専門用語を用いた解説が続きます。例も豊富で分かりやすいのですが、随伴性、好子、嫌子、強化、弱化といった言葉が続くうちにこんがらがってきてしまいました…。
ただ、それらの裏打ちがなければ単なるノウハウ本になってしまい、根拠も説得力もない本になってしまいます。
また、専門用語が苦手な人にも第3章から読み進めればいいと言ってくれています。
第3章では詳細な事例、第4章では著者の経験を基にした実験の進め方、第5章では豊富なじぶん実験の事例を紹介しています。
「骨を鳴らす癖」「改札をさっと抜ける」「字を丁寧に書く」「ネット中毒から脱却する」「花嫁修業」「試験勉強」「二度寝」「毎日、新聞を読む」「スリーポイントの練習」「読書」…
これだけの行動が「じぶん実験」で変化を遂げています。
もちろん、思うような結果が出ない事例もありますが、実験ですので絶対成功とはなりません。むしろ失敗を通して実験方法を変える手立てが出てきます。
当然、ダイエットや試験勉強にも活用できるわけですが、漠然と「ダイエットする」ではなく、ダイエットのためにどんな行動を増やすのか、あるいは減らすのか、そのためには何がポイントとなるのか、を考え、記録する必要があります。
著者の島宗先生のアドバイスが受けられる学生さんが羨ましいです。
とはいえ、あくまでも難しくせず、毎日続けられる簡単な標的行動を設定すれば誰でもできると思います。
私も明日から筋トレを標的行動にして記録しようかな、と思います。
「自分の性格を直したいな…」「ダイエットや勉強など、目的があるけれど続かない」「毎日疲れてしまって面白くないな…」という人にお勧めです。
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行動分析学の実践書。
行動分析学のノウハウを日常生活にどのように落とし込むか。ということが多くの事例や図を使って述べられている。ベースの考え方はもちろんのこと「ダイエットや資格勉強などであればこう使う」といった方法論まで書かれているため、実践に適した一冊。
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心理学の一部でもある行動分析学の入門書を購入、今は途中まで閲読。一つの本は行動するとは?という問いを法則を使って、「好子(こうし)嫌子(けんし)の出現と消滅の基本随伴性4つ」から論理的視点で考える本になっています。
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行動分析学を使って「じぶん実験」をしてみようという内容。
行動分析学とは,やりたいけど続けられない,やめたいけどやめられない…というようなことを,その人の性格や意志の弱さなどに原因を求めるのではなく,別の客観的な原因を分析的に求めるということらしいです。
その方法を使って「じぶん実験」をすると,それまで「オレはそんなタイプだから」「わたしはだらしないので」といっていたようなことが,改善されることもあるというから驚きです。これは「使える科学」ということになります。(このあたりのことは別の本の紹介で書いておきます。→杉山尚子著『行動分析学入門』)
本書には,著者が大学で指導した学生の「じぶん実験」の例がたくさん載っています。その「じぶん実験」のための最低限の専門用語の説明もあるので,本気でやってみようという方は,本書を熟読して取り組んでみることも可能でしょう。ただし,その行動随伴性の捉え方が不十分でも,アドバイスがもらえないのが,大学生とは違いますが…。
まさに,分析と実践が表裏のようになっているのがこの行動分析学の世界のようです。面白い。
続けることを諦めるとき,私たちは「自分はだらしないから」とか「才能がないから」とか,何かしらの言い訳を考え出すものです。
でも,言い訳はいらないのです。続けることが難しいのは,りんごが木から落ちる現象と同じくらい自然な現象だからです。りんごが木から落ちるのは、そのりんごがだらしなかったり,力不足だったり,信じる力が弱かったりするからではありません。
他よりも早めに熟して木から落ちたりんごを「だらしない」と責める人はいません。責めたからといって,りんごが元に戻るわけでもありません。強風に耐えて落ちにくいりんごを作ろうとするなら,農学や遺伝子工学の力を借りることになります。あるいは気象学などの知識から風にあたりにくい畑のつくりを工夫するかもしれません。
野球の練習を続けられず辞めようとする子どもに「お前はだらしない,信念がない,才能がない」と叱るお父さんは,木から落ちたりんごに文句を言っているのと同じくらい効果がないことをしているのだと自覚すべきです。(本書p.40)
〈科学的に考える〉というのは,まさにこういうことなんですね。
本書に出てくる(というか行動分析学の)「好子」と「嫌子」という分析上の概念を知っているだけでも,なんでもすぐに精神論に陥るという日本人の危険性を減らしてくれそうです。
役立つ学問に出会った感じです。
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なるほど。とりあえずパフォーマンスを計測。
だめな習慣(部屋が片づけられないとか)に苦しんでいる人は読むべきだ。抵抗もあるだろうし、人によってはみじめな思いになるかもしれないが、そのみじめさはまさにそういう問題なわけだし。
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今回の本はどちらかというと自分寄りに焦点を当てて、かかれている
自分の増やしたい行動や減らしたい行動を好子や嫌子をもとに出現させたり阻止したりしている
やる気の問題で全て解決するのではなく、何を増やしたくてなぜ増やしたいのかを考える
また、その行動の因果関係を見つけ出し強化や弱化していくことが大事である
行動は具体的にし、所産ではないようにする(起きる結果ではない ex何も引っかからずに改札を通る 良い例 カードを指定の位置にしまう)
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著者Twitter: https://twitter.com/simamune
著者講義(テンミニッツTV): https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2848
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かなり参考になる!
この本で1番言いたいことは、自分の制御変数を見つけろということ。
じぶん実験をすれば、目標達成するとは必ずしも言えない。ただ、実験をすることで自分の行動と環境にはどのような因果関係があるか(制御変数)は気づくことができる。
この制御変数を蓄積し把握していくことで、目標への到達度は次第に高まることになる。
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これ、自分もやってみたい!
久々にわくわくする本に出会った。
行動分析学は心理学の一分野。
この分野では人の行動は複数の変数により多重に決定、制御されていると考える。
そして、実験によって行動を変える変数を割り出そうとする。
何かができないことを、その人の性格や意志の問題にしないという特徴がある。
本書は、行動分析学の理論を使い、自己実験をしながら、自分の行動を変えていく方法を提案する。
学問的に厳密な方法ではない、と断られているが、私たち読者からすれば、実用的に役立つ可能性はある。
失敗したとしても、自己理解は進む。
たしかに、失うものはなにもない。
実例として挙がっているのは、多様だ。
自分の部屋の片づけができるようになりたい。
二度寝をやめたい。
ダイエットを成功させたい。
資格の受験勉強をコンスタントにできるようにしたい、などである。
「好子」「嫌子」(行動の直後に出現する、頻度を高める/低めるような変化)、「随伴性」など、把握しておかなければならない概念は、ある程度ある。
それはp76~77にまとめてあって便利。
むしろ、難しいのは分析を適切に行うことだ。
実例を読んでいくと、分析の仕方、記録の取り方など、素人には思いがけないところで躓く原因があることが、これらの実例からわかる。
その意味では、近くでアドバイスしてくれる専門家がいてほしいなあ、と思う。
大学のコミュニティ・カレッジとか、カルチャーセンターでやってくれたらいいのに。
自分なら…座る時つい足首をクロスする癖を直したい。
でも、これを分析するには、自分自身の生活習慣と環境を分析するだけではなく、体のつくりについての知識が必要かもしれない、と思う。
もうちょっと考えてみよう。
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若干くどくどしかったけど、とても為になる1冊だった
釈迦は自分の事を不幸せだと思うのなら、その原因を突き詰めて考えろ的な事を言ってたけど、その教えを数学的に高めた一冊だと思う。
自分は朝早く起きられず、講義に遅刻するのに困ってる。朝起きられないのは夜にスマホを弄って居るから。夜にお腹が空くこと、深夜に風呂に入ることががスマホを弄ることの強化になってる
とりあえず介入として風呂と食事を9時までに終えて表を作ってみたい。