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冒頭で、主人公は外見的には普通の高校生と描写されていたのに、いつのまにやらイメージが安田になっていて困った。眼鏡はお前だろ、って思ってしまった。…挿絵がないのがいけないんだな、うん。
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イイよ!分かるよ!と共感した人は間違いなくニヤニヤしながら読んでしまう、そう僕のように。
いやー、こういうの自分にも起こらないかな、なんて想像すると胸躍る(笑)
ごく普通の高校生(中身は2次元に生きるヲタ)が世界を救うという結構あるストーリーですが、主人公は戦いたくないなー、穏やかに君とのんびり過ごしていたいよ、という草食系な高校生。
思った事も声に出すより心で呟く事が多くそのツッコミに西森氏のユーモアが溢れている。
西森氏の漫画が楽しめる方はこの著作必見。
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テンポの良さで一気に読ませるSFアクションエンターテイメント小説。マンガ家・西森博之による、久々の小説。
基本的に「妹命!」なコメディ路線なんだけれども、後半は、傍若無人に殺戮を繰り返す加戸との最終決戦へと必然的に物語は進んでいくわけで。
軽いタッチながらも、自分の職務を全うする自衛隊、警察官、そしてなんだかんだ言って、多くの人(特に霞)の為に戦おうとする孝志の、そのそれぞれがシビれる台詞を言ってくれるので、笑ったり泣いたり楽しみながらサラッと読めるお話です。キャラもみんな個性的だし。
20代位までの男性に特にオススメかな。でも、私も楽しく読めたので、女性にも面白いお話かなと思います。
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ヲタメタ小説といえば良いのかな。東浩紀「ゲーム的リアリズムの誕生」で扱った内容を象徴するような一冊。これを読まずに読んでいればどう思うかわからない。割に自然と受け入れられる世代なのでありだと思う。これはこれで面白いと思う。すごく感じる人もいるんだろうなと思うし何が面白いのかよくわからないという人もおそらくいるだろうと思う。個人的には楽しめた。今っぽいのも面白いなと思った一冊だったかな。
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今日から俺は!で有名な著者の小説。目を患ってから小説家になりたかったのだとか。自分は「今日から俺は!」世代であり、同作家のなにを読んでも面白いと感じる。これはファンからの評価になる。
ラノベと比較しよう。
常々思っているのだが、ラノベ作家は文章だけ書いていればいいくせにド下手くそが多く頭の悪さも物書き界隈では群を抜いている。人を笑わせるセンスを持った奴などほとんど居らず、ラブコメと銘打っていても笑えないからただの「ラブ」だ、しかも5流の。
アニメ化などされ同じ土俵に並べてみるとよくわかる。
構成も設定も伏線も、漫画の方がよくできていると。
絵まで上手くなければならない漫画家の方が、文章だけの小説家よりすべてが上回っているのは、ラノベ作家の質の悪さの証左のようなものだ。
そして本作で、そんじょそこらの三流漫画家じゃない、出せば名作連発、間違いなく一級漫画家である西森博之が小説の土俵に上がった。
そして思う。
構成や設定を文章で表現することは、小説家の方が上手いのだと。(除・ラノベ)
まず三点リーダがひとつなのが気になる。あえてやっているのだろうが、携帯小説のような滑稽さが鼻について気になる。
あと描写に関しては、やはり漫画家か、と感じさせる説明調。絵があることを前提にした人がそれを文章にするとこうなるよねというそのままだ。
これは良い勉強になる。
秋山瑞人などと比べて、映像を目の裏に浮かべるために必要な文章とはなにか、を研究できるのではないか。
西森博之は才能や実力というのをすでに世間に周知させている。
漫画作品なにを読んでも、伏線とカタルシスが抜群に上手い。肩を震わせて笑ったことも一度や二度じゃない。絶妙な回収で終盤を楽しませてくれる。つまり読者を感動させる物語の構造は熟知しているはずにもかかわらず、小説で読むとそれが伝わってはこないのだ。
これは少し意外だった。
文章はもちろん日本語として成立している。
禁書や劣等生などの最下層作家と同じというわけではない。
にもかかわらずこちらに感動を伝える文章のなにかが欠けている。
ジャンルは完全なるSF。間違いなくSF。和製SFだ。
主人公がオタクだという設定には精密さが足りない。あまり秋葉界隈のカルチャーには詳しくないのじゃないかと思う。
妹萌えも安直と言わざるを得ない。
漫画で表現した雰囲気をどうやって文章に転嫁していくか、それが課題だと思う。
まあ、最後はすこし感動したけどね。